上海スーパーエクスプレス、博多-上海間の高速海上輸送サービスをスタート
2003年10月23日
~11月に就航、上海と国内経済圏を航空輸送並みのリードタイムで直結~
【概 要】 |
住友商事株式会社(本社:東京都中央区、社長:岡 素之)、当社、株式会社商船三井(本社:東京都港区、社長:鈴木邦雄)、株式会社上組(本社:兵庫県神戸市、社長:尾崎
睦)の4社合弁による新会社『上海スーパーエクスプレス』は、博多(福岡市)-中国・上海間の高速海上輸送サービスを開始する。11月7日に上海発第一便、同8日に博多発第一便を就航する。日中間の高速ローロー船(貨物専用船)による定期輸送サービスは初めて。
日中間の物流量が飛躍的に増加する中、新会社は、博多-上海間を26.5時間で直行、定時・定曜日、シャトル運航する高速ローロー船(船体重量7,389総トン、航行速度20ノット)を就航し、関東・九州・関西・中部などの国内経済圏と中国・上海及び華東地域を航空輸送並みのリードタイムで結ぶ。例えば、上海発東京行きの場合(博多-東京間はトラック輸送)、従来のコンテナ船輸送では工場出荷から工場納入まで10日程度を要するが、新会社のエクスプレスサービスでは一般の航空輸送(3日)並みの3.5~4日に大幅に短縮できる。
新会社は、輸送量(120トレーラー/便、40フィートコンテナ換算で120コンテナ/便)を抑えながら輸送頻度(週2便、順次増便を計画中)を高め、アパレル、生鮮食品、電子部品、自動車部品、機械設備等を対象に、顧客の様々なニーズに木目細かく対応した高質なDoor
to Door物流サービスを提供する。2年後(2005年)に30億円の売上を見込んでいる。
なお、当社・商船三井フェリーが博多-東京間ローロー船サービスの共同運航を10月から開始しているが(2004年1月より日曜を除く毎日就航)、新会社は、顧客のニーズに応じ、同サービスへのシームレスな接続を行う予定である。
新会社の概要は以下の通り。 |
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(1)社名 |
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上海スーパーエクスプレス株式会社 |
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(2)設立 |
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2003年8月 |
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(3)本社 |
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福岡県福岡市・東京都港区(登記:福岡県福岡市) |
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(4)社長 |
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浜田景介(住友商事から派遣) |
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(5)資本金 |
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3億円 |
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(6)株主 |
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住友商事(40%)、当社(40%)、商船三井(15%)、上組(5%) |
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(7)従業員 |
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10名(当初) |
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(8)事業 |
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高速RORO貨物船運航事業、国際フォワーディング事業、等 |
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【新会社のサービス特長について】 |
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ローロー(RORO=Roll On Roll Off)船 |
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貨物を積んだトラックやシャーシを車体ごと輸送する貨物船。トラックやシャーシが船舶のランプウェイ(傾斜路)を自走で乗船し貨物を積んだまま揚げ地へ向かう方式で(Roll
On Roll Off方式)、(1)航空便やコンテナ便に比べ荷役効率が格段に高い(簡易・迅速)、(2)航空便の離発着時やコンテナ便の積降時のような衝撃・縦揺れ等がなく、貨物へのダメージが小さい、(3)小口・混載貨物輸送からコンテナ便では困難な大型貨物(機械設備等)輸送まで自在に対応できる、等の特長がある。 |
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高速輸送・定時輸送 |
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20ノットの高速ローロー船を投入することで、海上輸送時間、荷役時間、を短縮する。 |
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輸出入貨物の通関に際しては、通常、積み地・揚げ地側の双方に個別の船会社、フォワーダーが存在し、各社間で情報伝達を行う必要があるが、新会社は顧客ニーズに応じ全工程を自ら一元的に行うことが可能であり、また、事前申告制度などを最大限活用することで、情報伝達の効率性を上げ通関時間を大幅に短縮する。 |
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海上輸送時間、荷役時間、通関時間を高度にコントロールできることを背景に、国際海上輸送では極めて珍しい貨物到着時間帯指定サービスを提供する。 |
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高付加価値・最適輸送 |
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住友商事、当社、商船三井、上組の物流ノウハウと物流インフラ/ネットワークを活用することで、顧客の様々なニーズに木目細かく対応した高質なDoor
to Door物流サービスを提供し、全体最適によるトータルコスト削減を実現する。 |
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以上