日通野球部 最新情報

打線好調、7大会ぶり優勝!日本選手権の出場権も獲得

第58回JABA北海道大会
2016年6月21日~27日
札幌円山球場、野幌球場、室蘭新日鉄球場

2016年6月21日(火)札幌円山球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
七十七銀行 0 0 0 3 5 0 0 0 0 4
日本通運 0 0 0 5 0 0 1 0 × 6

2016年6月22日(水)野幌球場
(大会規定により8回コールドゲーム)

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 0 0 2 1 0 3 3   9
王子 0 0 0 0 0 0 0 0   0

2016年6月23日(木)札幌円山球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 1 0 0 1 0 0 0 1 3
JX-ENEOS 0 1 0 2 0 0 1 0 × 4

準決勝
2016年6月27日(月)室蘭新日鉄球場
(大会規定により8回コールドゲーム)

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 1 0 0 3 1 0 6   11
日本新薬 0 0 0 0 0 0 2 0   2

決勝
2016年6月27日(月)室蘭新日鉄球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 0 0 0 0 2 0 1 0 0 3
日本通運 1 0 0 2 0 1 1 1 × 6

スコアボード詳細

マッチリポート

過去10年で2007年~2008年連覇、2010年準優勝と、相性のいい北海道大会。2011年(東日本大震災により北海道大会は非開催)以来、日通は5年ぶりの都市対抗野球の南関東第一代表として出場権を獲得した。
参加12チームが4チームずつ3組に分かれリーグ戦を戦う方式、日通の初戦の相手は東北第二代表の七十七銀行。先発の渡辺は、3回まで3人ずつで抑えたが、打順が一巡した4回、ピッチングが突如乱れ、被安打4で3失点。先手を取られた日通は、その裏、6番・関本の押し出しの四球から集中打で5点を奪って逆転に成功した。6回からは池田、阿部と繋いで6-4で白星スタートを切った。
2戦目の相手は、強豪ひしめく激戦区の東海地区で第一代表となった王子。日通の先発は阿部は、立ち上がりこそ2つの四球で1、3塁のピンチを背負うが、それを切り抜けるとボールを低めに集めて連打を許さない。すると日通は4回、6番・関本のタイムリーと7番・浦部のセーフティバントスクイズで2点を奪うと、7回には関本の3ラン、8回にも4番・北川がこの日5本目となるヒットの2点タイムリー。9-0でコールドゲームとした。
勢いに乗る日通だったが、3戦目のJX-ENEOS戦は先発の渡辺が4回までに3点を失う。2番手の池田も7回に2死2、3塁からワイルドピッチで1点を献上し2-4。最終回、代打の森松が2死1、2塁からレフト線にタイムリーを放ち1点差に詰め寄るが、1塁ランナー樋口智が3塁でタッチアウトとなりゲームセット。
リーグ戦は3チームが2勝1敗で並んだが、得失点差で勝る日通はグループ1位で決勝トーナメントに進んだ。
準決勝の相手は今年の東京スポニチ大会の覇者、近畿地区第一代表の日本新薬。日通の先発は阿部。決勝トーナメントは投手陣の総力戦になるかと思われたが、阿部は初戦よりもボールのキレが増し、失点した7回以外は、すべて3人ずつで打ち取る好投。キャッチャー木南の2度の盗塁阻止、2度のダブルプレーなど、バックも阿部を盛り立てる。切れ目のない打線は得点を重ね、8回の関本のとどめの満塁弾で今大会2度目のコールドゲーム。阿部は3安打2失点で2勝目を挙げた。
決勝の相手は、リーグ戦で唯一3勝している日本生命。日通の先発は3度目の先発マウンドとなった渡辺。初回、日通は5番・大槻の犠牲フライで先制。4回には9番・木南のソロホームランと3番・藤嶋のタイムリーで3-0とする。しかし5回、1死2、3塁のピンチで、大谷がサードゴロからホームに悪送球し、2点を失う。それでも試合の主導権を相手に渡さず、6回以降は藤嶋の犠牲フライ、木南のタイムリー、今村のタイムリーなどで得点を重ね、井口、池田のリレーで日生の強力打線を3点に抑えてゲームセット。
日通は2008年大会以来となる、7大会ぶり5度目の優勝を果たした。最高殊勲選手には、攻守に活躍した木南了捕手(13打数6安打、打率0.462)が選ばれ、15打数7安打(打率0.467)の大槻悦史選手が大会首位打者となった。

コメント

藪宏明監督

この大会前に、投手の柱・髙山が首を傷めたので、初戦の七十七銀行は渡辺を登板させました。4回に2死満塁になった場面でマウンドに行き、いつもはネジを締めるつもりではっぱをかけるのですが、「大丈夫だ、いつも通り投げろ」と声をかけてしまったんです。そうしたら連続タイムリーで3失点。あの場面はやはり、渡辺の気持ちを引き締めるべきだったかもしれません。でも直後にビッグイニングを作って逆転してくれました。押し出しの四球を選んだ関本に始まり、2死満塁でレフト前にタイムリーを打った松本歩の2点目が大きかったと思います。正直、2点は返しておきたかったんですが、あの場面で流れをつかんだと思います。
2戦目の王子には、阿部を先発させました。できるだけ長いイニングを投げてもらいたかったんですが、初回、ストライクゾーンが狭くて阿部が苦しんでいたので、マウンドに行き「ゾーンが狭いのは両チームお互いさまだから、気にするな」と声をかけました。それを序盤に伝えておいてよかったと思います。終盤、打線の援護もあったので、投げさせたいピッチャーもいましたが、阿部を最後まで投げさせることを最優先しました。
3戦目は勝ちにいくために、渡辺を先発させましたが、2回にJX-ENEOSの4番打者に先制のソロホームランを打たれた場面、木南のリードに首を振って投げたストレートを打たれてしまいました。あれが酒井のリードだったら首を振ってストレートを投げていたかどうかです。投げるべきボールだったのかどうか、若いバッテリーにはもっと経験を積んでほしい場面でした。4回までに3失点した渡辺には、自分の過信が招いた失点だったことを感じてほしいですね。渡辺は長所もたくさんあるピッチャーですから、修正すべきところはしっかり修正して、東京ドームに臨んでもらいたいです。結果的に3-4で敗れてしまいましたが、なす術なく負けたわけではなく、仕掛けるべきところでは攻めにいってますから、チームの状態が悪くないことを見極めることができました。
2勝1敗で3チームが並び、うちはグループ首位で決勝トーナメントに進むことができました。準決勝は岡山大会で対戦した日本新薬との戦いになりましたが、阿部がゲームを作ってくれましたね。押し出しの四球と内野ゴロで2失点ですが、日本新薬の打線を3安打に抑えてくれました。王子戦の無失点に続くピッチングで、うちの三本柱の一人だという自覚と自信が芽生えたと思います。
決勝戦は昨年の都市対抗優勝チームである日本生命でしたが、うちの勢いは止まりませんでした。3-0からホーム悪送球で3-2に迫られ、嫌なムードになりかけましたが、追いつかれたら突き放すという展開を続け、打線が切れることはありませんでした。監督になって初めての地方大会優勝ですが、勝つときは、こういう野球を最後まで貫けるものです。東京ドームでもこういう野球をするんだという気持ちをチーム全員で共有して、都市対抗でいい結果を残したいと思います。

手銭竜汰選手(七十七銀行戦、4打数2安打)

去年の春はボールがよく見えていて、いつでもヒットを打てる余裕がありましたが、フォームを何度か変えているうちに、ボールの見極めができなくなって見逃し三振が増えてしまいました。これではいけないと思い、南関東大会前に変えたフォームがフィットしてきて、強い打球が打てるようになったのと、四球を選べるようになりました。絶好調とまではいいませんが、自分の中ではイメージ通りのバッティングに近づいてきました。あとはセーフティバントが狙ったところに転がせるようになればサイコーです。

酒井亮捕手(七十七銀行戦、同点タイムリー)

相手は狙い球を絞ってくるというより、積極的に初球から振ってくるバッターが多かったので、渡辺も池田も、丁寧に投げようとコーナーを狙いすぎて、ボール先行のカウントになってしまいました。その分、常にバッター有利のカウントで、攻めのピッチングが作りにくかったというのが、試合のスコアに出たと思います。バッテリーで話し合って組み立て方を修正していきたいです。渡辺が3失点した直後、1点差まで詰め寄った2死満塁の場面は、絶対に三振だけはしたくなかったので、ツーストライクに追い込まれてから少しバットを短く持ちました。内野が前進守備なのを見て、強い打球を打てば守備の間を抜けるだろうと思ったとおり、あそこで同点にできてよかったです。

北川利生選手(王子戦、5打数5安打2打点)

5打数5安打はできすぎですが、打球の方向が左右、真ん中と偏りがないことと、どの方向にも強い打球が打てているので、いい感じだと思います。うちの打線に切れ目がないので、ヒットでつなぐバッティングを心がけて、ランナーがいればランナーを返すバッティングに徹しています。

関本憲太郎選手(王子戦で3ラン、日本新薬戦で満塁弾)

王子戦の2打席目の1死2、3塁のチャンスでは、打球の落ちた場所がラッキーでした。3打席目の2死2、3塁でのショートゴロは内野安打だと思ったんですが、エラーがついて残念です。4打席目も2死1、3塁のチャンスで打順が回ってきて、ここは勝負だと思って集中してました。3ランを打ったボールはインコースのスライダーです。甘いコースではなかったんですが、うまく反応してホームランにできたので、自信につながりました。

阿部良亮投手(王子戦、4安打完封勝利)

今日はバックの守りに助けられました。感謝感謝です。特に5回裏、2死後、2つ四球を出して1、2塁になって、センター前ヒットを打たれましたがバックホームで刺してもらって、7回からは点差も開いたし、楽に投げることができました。序盤はストライクゾーンが狭くて投げにくさもありました。もっとゾーンで勝負していいと監督やコーチから言われていましたが、コースを狙ってしまい四球を増やしたのは反省点でした。

森松裕次郎選手(JX-ENEOS戦、9回代打でタイムリー)

東北大会でのエラー2つで守備の信頼を失ってしまいましたが、9回2死1、2塁でタイムリーが打てて、本当によかったです。あの場面は決勝トーナメント進出のためにも、1点でも多く得点するためにバッティングで貢献しなければいけないと思っていました。

今村恒太選手(JX-ENEOS戦代走、1盗塁。3点目のホームを踏む)

今シーズンは5年目なので、1塁コーチに立ちながら、相手ピッチャーの投球モーション、内外野の守備位置などの情報を伝えながら、試合を俯瞰してみるように心がけています。今、何をすべきかを常に考えながらプレーするのが野球ですが、スタメンで出ている若い選手は、試合中になかなか余裕を持てないものだと思います。だからこそ、自分はそこを埋めてやることが役割だと思いますし、終盤、代走で出たときは盗塁を決めたいですし、絶対にホームベースを踏むつもりでいます。

池田望投手(JX-ENEOS戦、2番手)

自分のワイルドピッチのせいで試合を壊してしまいました。絶対にゼロで抑えてやるという気持ちだったんですが、心のどこかに打たれたくないという思いがあって、コースを狙いすぎました。7回2死1、3塁から盗塁で2、3塁になって、キャッチャーとサインの確認をしたとき、ちょっと意思の疎通ができてなくて、もう一度サイン出してと伝えましたが、そういう気持ちが中途半端なときに限ってワイルドピッチになるんです。そこはきっちり修正しないといけないと痛感しました。

藤嶋宏俊選手(日本生命戦、4打数2安打2打点)

今シーズン初登場でごぶさたしました。だいたい1試合ヒット1本のペースだったので、アピールが足りなかったと思ってます。去年はいいところでタイムリーを打つ勝負強さが自分の持ち味だとアピールしていましたが、今年は後ろに北川、大槻さんというランナーを返せるバッターが控えているので、とにかく出塁するという意識が高まりました。追い込まれてもファールで粘ってフルカウントにして、四球で出塁することも多くなりました。もちろんおいしいチャンスは自分が持っていくつもりで打席に立っているので、バッティングの調子はいいです!

木南了捕手(日本生命戦、4打数3安打2打点、大会最優秀選手)

自分がマスクを被っていると、最初からフルスイングして、追い込まれてもファールで粘るバッターは嫌なので、自分はそういうバッターになろうと思っています。もちろん守備重視ですから、準決勝と決勝で4つの盗塁をすべて刺せたのは自信になりました。決勝戦でのホームランは、ストレートに自信のある投手だったので、逆にそれを狙っていました。7回のタイムリーは去年の都市対抗で優勝投手(橋戸賞受賞)の藤井投手からだったので、バッティングでもこの大会で何かつかんだような手ごたえを感じます。東京ドームでもチームに貢献できるよう、頑張ります。

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