日通柔道部 最新情報

強豪ひしめく66kg級 宮崎、僅差で2回戦敗退

平成27年度講道館杯 全日本柔道体重別選手権大会
2015年11月7日(土)千葉ポートアリーナ

マッチリポート

全日本柔道連盟の男子B強化選手である宮崎廉選手。昨年2月の柔道グランプリ・デュッセルドルフ大会で5位、10月のアスタナ大会で3位と国際大会で実績を残してきたが、昨年の講道館杯は表彰台が期待されるなか、まさかの1回戦負け。昨年の雪辱を果たすべく、万全の準備で本大会に臨んだ。66kg級に出場するのは29選手。前回大会、初出場の神港学園神港高校2年生・阿部一二三選手が優勝したことで注目を集めた階級でもある。講道館杯は平成27年度後期の全日本強化選手、来年のリオデジャネイロ・オリンピックの日本代表選手第一次選考会も兼ねた大会で、宮崎選手にも期待が集まった。
1回戦、宮崎選手は立ち上がりから積極的に技を仕掛ける。序盤に得意の釣り込み腰を仕掛けるが、ポイントには至らず。相手に3つ指導がつくが、終盤、やや受け身になって2つの指導を受けてしまう。試合はそのまま判定となり、宮崎選手の優勢勝ち。2回戦は、今年の66kg級の学生チャンピオン。長身で手足が長い相手に、組み手を十分に取らせてもらえず、自分の形が作れぬまま、消極的姿勢、かけ逃げの2つの指導を取られ、試合の残り時間は30秒を切る。相手に指導が1つ入った直後にタイムアップ。指導の数1-2の僅差で、惜しくもベスト8進出はならなかった。

コメント

山脇悟監督

この大会は日本中のトップ選手だけが出場できる大会です。初戦で対戦した了徳寺学園職の小倉武蔵選手は、昨年の全日本実業柔道個人選手権で優勝していますし、2回戦で対戦した国士舘大学の藤阪太郎選手は、今年2月の全国体育系学生柔道体重別選手権大会で準優勝、先月行われた全日本学生柔道体重別選手権の66kg級で優勝している相手でした。宮崎も男子B強化選手ですが、格下の相手などは一人もいないので、試合が始まるまでは私も非常に緊張しました。宮崎は初戦さえ勝つことができれば、そのまま乗っていけるタイプですから、初戦の柔道を注視しました。大会前から動きもよく、稽古も十分積んでいましたから、いつも通りの柔道ができれば勝機は十分あると思っていました。結果的にはポイント差はなく、相手に指導が3つ、宮崎に指導が2つという僅差の判定で勝ちました。2回戦では、しっかり組むことにこだわってしまったように見えました。十分に組み合ってから技を仕掛けるのではなく、不十分な体勢からでも強引に技を仕掛けて、技を決めるという姿勢があれば、もっといい結果につながったかもしれません。

宮崎簾選手

昨年は、10月に行われた柔道グランプリ・アスタナ大会に照準を合わせ、3位に入賞できました。でもその1カ月後の講道館杯では大会前に十分な練習ができないまま大会を迎え、初戦で敗退してしまいました。その悔しさをバネに、今年は練習方法を改め、どんどん出稽古にいって心身を鍛えてこの講道館杯に臨みました。課題だったメンタルの弱さも克服し、本当にいい準備ができました。初戦の相手は昨年の66kg級の実業団優勝者でしたが、技を積極的に仕掛けられたし、自分の柔道で戦えたと思います。2回戦の相手は、組んだ瞬間、つかまれた袖を切りにいくとすぐ離すし、「これは組み合う気はないな」と感じました。相手には自分を投げる技はないと思っていましたが、逆に自分の投げ技も封じられて、結果的には相手の術中にはまってしまったと思います。前半、担げるチャンスが一度だけありましたが、そこを決めきれなかったのが一番悔しいです。

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