日通剣道部 最新情報

本社チーム、航空事業支店チームがまさかの初戦敗退。勢いに乗る首都圏支店チームも2回戦で力尽きる

第61回全日本実業団剣道大会
2018年9月17日(月)日本武道館

マッチリポート

実業団剣道最大の大会である全日本実業団剣道大会。全国381チームが日本一をかけてしのぎをけずるなか、日通からは例年通り、本社、首都圏支店、航空事業支店の3チームがエントリーした。
日本武道館のアリーナに区切られた16試合場で、同時に行われる第1試合に首都圏チームが登場。初戦の相手は望星サイエンス(横浜)。先鋒、次鋒にポイントゲッターを並べた首都圏チームは、先鋒・菅原が引き分けるものの、次鋒・川良が一本勝ち。中堅戦で同点に追いつかれるが、副将・永松、大将・南が一本勝ちで3-1として2回戦に進む。2回戦の相手は、昨年大会でベスト16に入った住友電気工業(本社)。航空チームの試合が同時進行するなか、菅原は上段の相手に引き分け。続く川良はメンを奪われ一本負け。後ろの3人で早く同点に追いつきたいところだが、試合巧者の相手はスキを見せない。追い上げムードが焦りに変わるにつれ、技を繰り出しても旗は上がらず、0-1で2回戦敗退となった。
航空チームは、初戦の三井住友銀行(中野)戦で、2つの引き分けの後、中堅・髙橋がポイントを失うが、副将・三浦がすぐにポイントを奪い返す。大将・赤澤は無理をせず代表戦へと繋ぐ。代表戦は再び三浦に託されたが、ワンチャンスをものにしたのは三井住友銀行。三浦はメンを奪われ、航空チームは初戦敗退となった。
2チームが姿を消した後、初戦を迎えた本社チーム。相手は、今年の関東実業団の6回戦で対戦した住友不動産販売(本社)。両チーム共に同じメンバーの対戦となったが、先鋒・天方はメンを取られて一本負け。すぐにポイントを取り返して試合の流れを戻したいところだったが、次鋒・紺野の攻めに旗は上がらない。中堅・柴田は初太刀で逆ドウを狙うが、旗は一本。その後も手数は出すものの、副将・谷口の技にも旗は上がらなかった。ついに大将戦、先にポイントを取ったのは住友不動産販売。志賀は2本勝ちしなければ代表戦に持ち込めない状況となり、メンを奪い返した後も積極的に仕掛けるがタイムアップ。不完全燃焼のまま初戦敗退となった。

コメント

野村隆行監督(本社)

3チームとも技を決めきれなかったという部分と、打ったあとに相手に取られたシーンばかりが目立ちました。チーム全体としては、関東実業団の前からメンタルコーチングも続けており、状態はとても良いと受け止めていました。ただ、首都圏チームと航空チームが早々と負けてしまったいやな空気が流れ込んでしまい、選手の平常心を乱したように感じました。本社チームは関東実業団でベスト8に入ったチームですから、全日本でも結果を出す自信はありました。選手たちは初戦敗退という結果を受け止められないかもしれませんが、1回戦で負けても、5回戦で負けても、負けは負けです。チームで目指すのは、決勝戦でも負けない剣道です。

紺野剛選手(本社)

どうして勝てなかったのか…明確な理由が思い浮かばず、言葉になりません。ただ、各選手が100パーセント全力で戦ったのかと振り返ると、そうではなかったように感じます。猛獣が狩りをするときのような全力に比べると、そういう迫力というか必死さが「個」にあったのか、という思いが、自分自身の剣道を含めて引っ掛かります。

志賀隆史主将(本社)

結果がすべてですけど、本社チームにはツキがなかったのかもしれません。中堅・柴田の逆ドウが決まったかと思いましたし、自分が一本取られたコテも、自分のメンに旗が上がったかと思いました。勝負に「たら・れば」は通用しませんが、チームのみんなが待ち望んだ全日本実業団大会で運に見放されたと割り切って、次に繋げていくしかないと思います。自分たちが目指す剣道が間違っているとは思いませんし、チームの状態はとてもいいので、10月の国土交通大臣杯ではきちんと結果を出したいと思います。

石井誠哉監督(首都圏支店)

関東実業団以降の課題として、うちの勝ちパターン、負けパターンをチームで握り合えていたのですが、勝ちパターンにならないときにチームとして対応できませんでした。うちは前の2人でポイントを取って、後ろ3人はポイントを失わない剣道に自信を持っていました。結果論になりますが、後ろでポイントを取り返す剣道ができなければいけないという課題が残りました。チームのムードは最高でした。2回戦は川良がポイントを失ったとはいえ二本負けではなく、本間も永松も積極的な剣道を仕掛けてくれたので、大将戦に持ち込めなかった悔しさでいっぱいです。

本間敏光選手(首都圏支店)

2回戦の相手となった住友電気工業(本社)は昨年ベスト16のチームですから、実力があることはわかっていました。うちの次鋒がポイントを失ったので、自分が五分に戻すことだけを考えていましたが、相手が無理に攻めてこず、リードしたポイントを守り切る固い剣道をしようとしていることが分かりました。相手の剣道に合わせてはいけないと思って、普段とは違う変則的な剣道も試みたのですが、後ろの2人なら追いついてくれるという期待も出てきました。無理をしない剣道をさせられたという点で、相手の戦術にはまってしまったのかもしれません。

髙橋賢治郎監督(航空事業支店)

試合前は前の3人で決めようと話し合っていたんですが、初戦の対戦相手の情報がなく、慎重に立ち合ってみて、後ろの2人に繋げば勝てそうだと、自分を含めてチームで感じていました。予想に反して、相手の中堅が急に攻めに出てきてうちがポイントを失い、副将の三浦がポイントを取り返してくれたんですが、代表戦になった時点で、流れは相手にあったと思います。

試合結果

剣道5人制(本社)成績

2回戦

  日本通運(本社) 0 1 住友不動産販売(本社)
先鋒 天方 孝輔     メン 龍崎 豪
次鋒 紺野 剛     八巻 侑司
中堅 柴田 優貴     大和 譲
副将 谷口 賢人     長谷川 脩平
大将 志賀 隆史 メン   コテ 飯塚 裕一
(代表戦)          
補欠 鈴木 啓介        

剣道5人制(首都圏支店)成績

1回戦

  日本通運(首都圏支店) 3 1 望星サイエンス(横浜)
先鋒 菅原 壮一郎     川上 訓弘
次鋒 川良 渉 メン     萩原 嵩基
中堅 本間 敏光     ドウ 松本 大武
副将 永松 秀介 コテ     大塚 大輝
大将 南 純平 メン     神原 正志
(代表戦)          
補欠 小副川 聡        

2回戦

  日本通運(首都圏支店) 0 1 住友電気工業(本社)
先鋒 菅原 壮一郎     西 湧太
次鋒 川良 渉     メン 寺井 健
中堅 本間 敏光     藤井 拓弥
副将 永松 秀介     矢萩 尚仁
大将 南 純平     坂本 慎也
(代表戦)          
補欠 小副川 聡        

剣道5人制(航空事業支店)成績

1回戦

  日本通運(航空事業支店) 1 1 三井住友銀行(中野)
先鋒 末松 竣平     波多野 匠吾
次鋒 山根 舜平     本多 龍之介
中堅 髙橋 聡     コテ 日出間 岳
副将 三浦 和也 コテ     岩方 寛
大将 赤澤 智希     渡邉 亮仁
(代表戦) 三浦 和也     メン 波多野 匠吾
補欠 佐藤 将哉        

ギャラリー

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