日通相撲部 最新情報

新人寺田、孤軍奮闘するも予選突破ならず

天皇杯 第64回全日本相撲選手権大会
2015年12月6日(日)両国国技館

マッチリポート

今回で64回目となる全日本相撲選手権大会には、今年行われた各地の大会で優秀な成績を収めてポイントを得た、選りすぐりの選手(社会人31人、大学生32人、高校生1人の合計64選手)が両国・国技館に集結した。この大会は、アマチュア横綱の称号をかけた、個人戦で国内最高位の大会。例年、複数の選手がエントリーしてきた日通だが、今回は、今期の個人戦で唯一ポイントを獲得した、新人の寺田貴博選手のみの出場となった。
その初戦の相手は、4年前の全日本相撲選手権大会3位、今年行われた第60回全国選抜社会人相撲選手権大会で優勝している技巧派の中村選手(山口県教員)。寺田は立ち合いの変化を警戒してか、突き押し相撲の鋭い踏み込みを消されて、土俵中央で胸を合わせ、まっすぐ下がったところを一気に寄られて押し出しで敗れた。2回戦は、今年、和歌山で行われた第70回国民体育大会相撲競技成年の部3位の橋本選手(新潟県)。やはり様子見姿勢の立ち合いから、両脇を差されてしまい、かんぬきの体勢で土俵際まで寄って出るも相手にこらえられ、脚が揃ったところを肩透かしで土俵に手をついてしまう。3回戦は、第50回関東総合相撲選手権大会3位の松永選手(東京都)。先に2敗したことで決勝トーナメント進出は断たれたが、来年につながる1勝がほしいところ。慎重な立ち上がりから、相手の顔を張って前に出るが、土俵際でいなされ体を入れ替わられてしまう。すぐさま前に出るところを、ふたたび肩透かしで前に落ち、白星を飾ることはできなかった。

コメント

小西武彦監督

言い訳はしません、これが今のうちの実力です。澁谷が抜けた今年、榎本はチームを引っ張って、よく頑張っていたのですが、その榎本が大胸筋の筋断裂、高田はひざの手術から今年の秋にようやく復帰、濵田は足首の故障で来週入院。今年は故障者が多く、チームとしての力を発揮することができませんでした。また、団体戦では結果を出せても、個人戦では結果を出せないことが、ここ数年続いています。今後は、個人戦で結果を出すことにも取り組んでいかなければならないと感じています。寺田は稽古が好きな選手なので伸びしろはあると思いますし、来年は新人が入部する予定もありますから、若い力を底上げして「表彰台の常連」としての新しい日通相撲部を作っていかなければならないと思います。

矢島健一コーチ

今シーズンの最後が不甲斐ない結果に終わってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。新人の寺田が、今年の全国選抜社会人相撲選手権大会と東日本実業団相撲選手権大会の個人戦でベスト8に入ってポイントを取ってくれた結果、今日の出場権を得ることができたのですが、他にポイントを取った選手がいないという寂しい年になってしまいました。決勝トーナメントに出てほしかったのですが、大舞台のプレッシャーで硬くなってしまいました。いいものを持っている選手なので、これからもっと稽古を積んで自信をつけることで、どっしりした選手になってほしいと思います。

寺田貴博選手

大学時代にもこの大会に出場したことはなく、初出場でした。自分としては平常心で臨んだつもりでしたが、試合になると、ぜんぜん体が動かないことに驚きました。突き押しの相撲が自分のスタイルですが、予選の対戦相手は3人とも、立ち合いの変化や、多彩な相撲が持ち味の選手だったので、思い切ってぶつかって行けず、結果的に相手の相撲にはまってしまいました。せめて一番だけでも勝ち星をあげたかったんですが、3連敗に終わって残念です。やはり自分は精神面の弱さを克服していかなければいけないと思います。チームからは自分一人の出場でしたが、団体戦ではチームに貢献できない1年でしたから、来シーズンは1からスタートのつもりで頑張ります。

成績

寺田貴博選手

1回戦 × 押し出し 中村優太(山口県教員)
2回戦 × 肩透かし 橋本拓実(新潟県)
3回戦 × 肩透かし 松永昭久(東京都)

ギャラリー

ページトップへ