
第53回全日本実業団相撲選手権大会
9月18日(日)堺市大浜公園相撲場

【マッチリポート】
今シーズンを締めくくる団体戦の最も大きな大会である全日本実業団相撲選手権。5月の和歌山大会、7月の東日本大会で団体優勝を果たし勢いに乗る日通相撲部。7月24日のアジア相撲選手権大会(台北市)では、個人戦無差別級で優勝した澁谷の入場に会場の熱い視線が注がれた。しかし澁谷は8月の強化合宿で腰を痛め治療を続けてきており、今大会の当日やむなく欠場を決定した。団体予選1回戦の凸版印刷との対戦では「大将・榎本」の名前が呼ばれると会場がどよめいた。
交代選手として出場した榎本は、若いチームをまとめる求心力を発揮して活躍。1回戦(凸版印刷)は2-1と勝ち越し、2回戦(JALグランドサービス)は1-2と負け越したものの、3回戦(クリエイト)は3-0と圧勝し、2勝6ポイントをあげ団体予選5位で決勝トーナメントに進んだ。
トーナメント初戦の対戦相手は、社会人屈指の強者・荒木関賢悟選手率いる東洋大学職員。重要なポイントとなる先鋒戦、大きな期待を託された高田は、立ち合いから鋭く踏み込み、相手に相撲を取らせることなく一気に寄り切り。続く津島も、左を差して右回しを取り、胸を合わせて寄り切り。順当に準決勝進出を決めた。注目の大将戦は、お互いに手の内を知り尽くした東洋大学OB同士の対戦となった。荒木関選手の突進を止められる選手は日通の澁谷をおいて他に見あたらないが、榎本は左から低くかち上げ、土俵中央に荒木関選手を踏みとどまらせた。相手が一瞬引いたところを見逃さず、榎本は一気に押し、倒れ込みながらも荒木関選手を寄り切った。
準決勝の相手はアイシン軽金属。先鋒の堀選手は足を痛めていたが、長いリーチと長身を武器にしぶとい相撲を見せる。対する小兵・高田は立ち合いで左を差してしまい、土俵中央で堀につかまる。体格差を生かし振り回すような上手投げを2度こらえたものの、高田は攻め手を欠き、堀の押し倒しに敗れた。あとのない津島は素早い相撲で土俵際を回り込み、相手を突き落としたかに見えたが、わずかに津島の足が先に土俵を割っており、2敗目を喫し準決勝敗退となった。しかし団体戦3位入賞で、来年5月に行われる九州大会の出場権を手に入れた。
個人戦には団体戦を戦った3名が出場したが、高田、津島は2回戦敗退。一人奮起した榎本は、三研ソイルの冨田貴男を豪快に吊り出し初戦を飾ると、3回戦まで危なげなく勝ち進み、個人優秀16選手による決勝トーナメントにコマを進めた。その初戦も、間口の増田選手相手に大相撲を展開。榎本は終始攻め続け、豪快に寄り切ると会場は拍手に包まれた。そして準々決勝の相手はまたしても荒木関選手。立ち合いから土俵中央で受け止め、左上手を掴んだものの、右から起こされると強烈なおっつけとともに寄り切られ、惜しくも準々決勝敗退となった。
■試合結果
【団体予選1回戦(1部)】
| 日本通運 | 2 | 1 | 凸版印刷 | |
|---|---|---|---|---|
先鋒 |
高田在秀 | 押し出し | 河野俊志 |
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中堅 |
津島竜太 | 上手投げ | 濱田和志 |
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大将 |
榎本翔太 | 寄り切り | 光内彰敏 |
【団体戦予選2回戦】
| 日本通運 | 1 | 2 | JALグランドサービス | |
|---|---|---|---|---|
| 先鋒 | 高田在秀 |
逆とったり | 稲田翔吾 |
|
| 中堅 | 津島竜太 |
寄り切り | 須麻聡太 |
|
| 大将 | 榎本翔太 |
寄り切り | 赤澤徳彦 |
【団体予選3回戦】
| 日本通運 | 3 | 0 | クリエイト | |
|---|---|---|---|---|
| 先鋒 | 高田在秀 |
すくい投げ | 水野裕士 |
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| 中堅 | 津島竜太 |
寄り切り | 中村祥雄 |
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| 大将 | 榎本翔太 |
吊り出し | 宇田豊 |
一部優秀8団体決勝トーナメント
【準々決勝】
| 日本通運 | 3 | 0 | 東洋大学職員 | |
|---|---|---|---|---|
| 先鋒 | 高田在秀 |
寄り切り | 山本紳童 |
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| 中堅 | 津島竜太 |
寄り切り | 鈴木章広 |
|
| 大将 | 榎本翔太 |
寄り切り | 荒木関賢悟 |
【準決勝】
| 日本通運 | 0 | 3 | アイシン軽金属 | |
|---|---|---|---|---|
| 先鋒 | 高田在秀 |
押し倒し | 堀篤史 |
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| 中堅 | 津島竜太 |
寄り切り | 中村淳一郎 |
|
| 大将 | 榎本翔太 |
寄り切り | 鈴木悦朗 |
■個人戦
| 1回戦 | 津島竜太 | 寄り切り | 沖忠寿(摂津倉庫) | |
| 2回戦 | 津島竜太 | 寄り切り | 七戸達也(間口) |
| 1回戦 | 榎本翔太 | 吊り出し | 冨田貴男(三研ソイル) | |
| 2回戦 | 榎本翔太 | 上手投げ | 隆司拓馬(豊田自動織機) | |
| 3回戦 | 榎本翔太 | 寄り切り | 宇田豊(クリエイト) |
優秀16選手決勝トーナメント
| 4回戦 | 榎本翔太 | 寄り切り | 増田鷹輝(間口) | |
| 準々決勝 | 榎本翔太 | 寄り切り | 荒木関賢悟(東洋大学職員) |
| 1回戦 | 高田在秀 | 不戦勝 | 荒木成治(小林クリエイト九州) | |
| 2回戦 | 高田在秀 | 押し出し | 満永祐康(九州電力本店) |
今シーズンは和歌山大会、東日本大会を優勝して、幸先のいいスタートが切れたのですが、澁谷が夏の合宿で腰を痛めてしまい、神経ブロックの注射を打って大会の朝を迎えました。しかし、やはり足に力が入らないということで、急きょメンバーを入れ替えることになりました。うちは安定感抜群の澁谷を軸にしたチームですから、澁谷抜きで準決勝まで進んだのは、よく頑張ったと思います。津島も右肩のけがをおしての出場でしたが、チームのために力を出してくれたと思います。準決勝では0-3というスコアになりましたが、相撲自体は紙一重でした。決して内容は悪くなかったです。昨年はベスト8で敗退したため今年春の九州大会の出場権を失いましたが、今年は準決勝まで勝ち進んで来季の九州大会の出場権を得ることができました。今シーズン、3つの大会で団体戦の表彰台に上がることができましたから(優勝2回、3位1回)、正直ホッとしています。
今日は結果的にあまり足が動かない日だったということになるんでしょうね。突き押しスタイルの相撲は、その日やってみないと調子がわからないので、自分としてはもっとできる気はしていたんですが…。準決勝のアイシン軽金属の堀選手は背が高いし懐も深いので、絶対につかまってはいけない相撲でした。相手の体調が万全でなかっただけに、立ち合いで左を差しにいってしまったのは反省点です。右上手を取られてから何度か相手の振り回すような投げをこらえたんですが、自分から動いたら負けると思って、攻め手がなくなってしまいました。
合宿前に痛めた右肩をかばってしまい、右手を伸ばせなかったので、満足な相撲が取れませんでした。言い訳になってしまいますが、けがを治してもっと稽古場に足を運ばないと、来年はもっと自分の相撲から遠ざかってしまう気がします。足はよく出たと思うので、スピードとキレのある相撲を目指して、厳しく稽古していきたいと思います。
職場が変わって練習に行きやすい環境を作っていただいたので、今シーズンは連日、澁谷先輩の厳しい稽古に耐え、いい練習ができたと思います。昨年はほとんどチームの力になれませんでしたから、今日はその悔しさをぶつけようと思いました。自分のスタイルは右四つなので、けんか四つ(相手が左四つ)の相撲があまり得意でないところは、今後の課題にしていきたいと思います。