
INTERVIEW
航空貨物の窓口である成田を舞台に
輸入業務の「司令塔」を担う。
今後はDXによる物流革新にも挑んでいきたい。
- KEITA HORIKOSHI
- 堀越 啓太
- 成田空港支店 生鮮サービス課
- 2018年入社 / 外国語学部卒
日本の空の玄関口である成田空港。ここを拠点に毎日大量の航空貨物が輸出入され、日本通運はこの国際輸送でも実力を誇っています。私は現在、成田に届く農産物や水産物などの生鮮貨物の輸入オペレーション業務に携わっています。
お客様からの依頼を受けて事前に輸入申告の書類を作成し、貨物到着日にあわせて迅速に通関手続きができるように準備。そして輸入許可を得た後、お客様のもとへ配送する車両の手配をします。この通関から出荷までの一連の作業計画を立て、関係各所に指示を出し、期日通りにお客様のもとに納品することがミッション。いわば現場の「司令塔」として輸入業務を円滑に遂行し、お客様のニーズに応える物流サービスを的確なオペレーションによって具体化していくことが私の役割です。特に私が扱っているのは温度管理などが必要なデリケートな生鮮貨物であり、品質を損なわないために正確なタスクマネジメントが求められるため、日々緊張感をもって仕事に取り組んでいます。
物流現場ではイレギュラーな場面に遭遇することもあり、そんな時に私の力が問われます。以前、食品商社のお客様から、貨物が到着する当日の朝に至急のご依頼をいただいたことがありました。2,000kgを超える魚介の冷凍貨物を、すべて翌日中に国内の指定場所へ届けてほしいとのオーダー。ここまで大きな案件の緊急対応は初めてで、『これは無理かもしれない』という思いがよぎったものの、依頼いただいた以上はベストを尽くそうとすぐに行動。通関に必要な情報を収集して申告書類を作成する一方、専用の車両をチャーターし、輸入許可が下りると同時に配送できる体制を整えました。
温度管理が必要な巨大な貨物をスピーディーに配送する難しいオペレーションでしたが、社内の関係部署の協力もあって無事に納期に間に合わせることができ、お客様からお褒めの言葉をいただきました。その時はとてもやりがいを感じましたし、お客様からの信用も上がって新しい案件のご依頼を次々といただけるように。こうした経験を重ねることでタスクマネジメントの力もさらに磨かれ、日々自分の成長を実感しています。
今後の目標は、「海外業務研修員」の制度を活用して世界の物流の現場で自分の実力を試すことです。もともと私はグローバル志向で、若いうちから海外で実務経験が積めるチャンスがあることも、日本通運を志望した理由のひとつでした。入社時はただ漠然と「海外で仕事がしたい」という憧れだけでしたが、輸入オペレーション業務に携わって私なりに問題意識が芽生えてきました。輸入された貨物が損傷していることがたびたびあり、なぜそんなトラブルが起こるのか、輸出元に赴いて実態を理解し、問題の解決に貢献できればと思っています。
一方、物流業界にもデジタル化の波が押し寄せており、テクノロジーで物流課題を解決していくことにも挑戦していきたいと考えています。輸出入業務の現場は、書類作成や情報伝達などまだまだアナログな手作業が主流で、非効率な部分が多く残っています。全社でRPA(※)などの導入による業務革新も進められていますが、それをもっと加速させていきたい。現場をリアルに理解しているからこそ企画提案できることもたくさんあり、日本通運はそれを受け入れてくれる会社です。これからITに関する知識も身につけて、物流のDX(デジタルトランスフォーメーション)をこの手でリードしていきたいと思っています。
※RPA:Robotic Process Automation/ソフトウェアロボットを使って、これまで手作業で行っていた業務を自動化するテクノロジーのこと。