
INTERVIEW
情報システムで世界の物流を変えていく。
日本通運ほどポテンシャルを秘めた企業はない。
- TAKUTO OHKAWA
- 大川 拓人
- IT推進部
- 2013年入社 / 創造理工学部卒
いまや物流の現場は、情報システムなくしては機能しません。理系出身の私は入社以来、この情報システムの企画開発に携わっています。中でも、3年目から長期にわたって推進してきたのが、海運基幹システム(※)をグローバルで標準化するプロジェクト。それまで海運の基幹システムは、日本、東アジア、南アジア・オセアニア、欧州、米州の5極でそれぞれ異なる仕組みを構築していましたが、それを統一することで世界規模での輸出入をより効率化しようというもの。私はこのプロジェクトの一員に選ばれ、コンセプトの企画立案から関わりました。
世界各極のシステムの資料を集めて分析し、標準化にあたってどのようなシステムにすべきか、チームでディスカッションして方針を策定。そして社外のITベンダーを指揮してシステムを開発していきました。まだキャリアの浅かった私の器を超えるようなプロジェクトでしたが、当社にとっては10年に一度あるかないかの大規模な開発案件であり、入社数年でそこに参加できたことを意気に感じて業務に取り組みました。
(※)海運基幹システム:お客様の荷物に関する情報管理など、海運による輸出入業務に必要な機能を備えたシステム
海運基幹システムの開発プロジェクトは1年以上に及び、入社4年目には完成したシステムを国内に導入する役割も担いました。全国の主要拠点に出張し、現地でシステムをスムーズに稼働させることに奮闘。時には予期せぬエラーが生じ、本社の先輩方とリモートで相談して懸命に問題を解決したこともありました。
さらにタイミングよく、翌5年目に海外業務研修員制度を活用して、シンガポールの現地法人に赴任。海外でも同システムの導入に関わることになりました。外国人スタッフとチームを組み、1年の研修期間内でマレーシア、フィリピン、インドネシア、インドの各拠点へ出張し、現場でシステム立ち上げをサポート。プロジェクトに参加した当初は、まさか自分で海外の拠点に導入するなど思ってもいませんでしたが、国内外のユーザーの方々に実際にシステムを使ってもらうところまで深く関われたことは、自らの仕事の成果を実感できて本当に貴重な経験になりました。このプロジェクトが一段落した後は、海運事業拡大のための新組織発足に伴い、新システムの開発導入に取り組んでいます。
いま私が携わっているのは、当社が強化している海運フォワーディング(※)のグローバルな事業体制構築のためのシステム導入。世界の海運マーケットで日本通運が勝ち抜いていくための競争力向上に直結するシステムであり、その大役を担っていることにとてもやりがいを感じています。
一方、システムで日本通運を強くできる余地はまだまだ多分に残されています。たとえば、当社はシステム上で膨大な物流データを扱っていますが、まだそれを利活用しきれていません。今後はAIなどのテクノロジーを駆使して、データから新たな知見を導き出し、さらに高度な物流を実現していきたいと考えています。また、海運の基幹システムに続いて空運についてもグローバルで標準化する方針。こうしたスケールの大きなプロジェクトに関われるチャンスも、これからの日本通運にはあふれています。情報システムで物流ビジネスを変革するという観点からも大きなポテンシャルを秘めた企業であり、私も新しいチャレンジを果敢に繰り広げて、日本通運を世界NO.1の情報システムに特化したロジスティクスカンパニーにしたいと思っています。
(※)フォワーディング:荷主から貨物を預かり、他の業者の運送手段を利用して運送を引き受ける事業