
INTERVIEW
ラグジュアリーファッションに関わり、
物流がもたらす価値の多様さに気がついた。
- ERIKA SUZUKI
- 鈴木 江里香
- 国際航空貨物第三営業部
ラグジュアリーファッション営業課 - 2013年入社 / 経済学部卒
私が所属するラグジュアリーファッション営業課は、2019年に設立された新しいセクションです。日本通運では、これからアプローチを強化していく重点産業の一つにアパレルをあげています。私たちの課は、アパレルの中でも特に欧州のラグジュアリーブランドにフォーカスした部署で、航空輸送に限定することなく、輸入から倉庫での仕分け、店頭への配送というトータルサービスの提案を行っています。
現在、私が担当するスペインのお客様の新規プロジェクトも、このようなトータルな提案の一つ。このお客様に対して、これまで当社は欧州から日本への商品の輸入のみに関わってきました。今回のプロジェクトは、そこからさらに踏み込み、日本国内での保管や管理、店舗への配送までを含めた一貫のサービスを実現するもの。私はこのプロジェクトのリーダーを務めています。
このプロジェクトで構築を進めるロジスティクスの核となるのが倉庫での業務です。倉庫では、検品や検査、在庫管理、国内店舗への配送も行っていますが、ラグジュアリーブランドということで、品質への要求が高く、また、アパレル特有の検査などもあり、細やかな配慮が求められます。
これまで私はフォワーディングのキャリアが長く、物流センター(※)を含むトータルサービスを担当するのは初めての経験。さらに、一連の業務を効率よく行うためのオペレーション体制の構築、情報システムの導入などにも携わらなければなりません。こうしたミッションを遂行するために、社内各部署から約10名の社員が結集され、そのチームを私がリードしなければなりません。もちろん、プロジェクトリーダーは人生初の経験です。初めてのことばかりで上手く対応できず落ち込むことも……。しかしその分学ぶことも多く、入社7年目にして日々成長している自分を実感しています。
※物流センター:単なる在庫拠点にとどまらず、情報システムや流通加工機能を有する倉庫。
ラグジュアリーファッションのお客様を担当していると、実にさまざまな相談をお受けします。店舗に設置する什器の輸入、欧州の工場で使う日本製生地の輸出……。中でもユニークだったのは、東京で開催するファッションショーのサポートでした。ショー用衣装の輸出入、フィッティングルームの設営、ステージ裏への配送など全体のオペレーションを担当しました。スケジュールが次々変わるようなめまぐるしさでしたが、ファッション業界の空気を肌で感じられた貴重な経験でした。
ラグジュアリーファッションの世界は、きらびやかなイメージがありますが、一方で信頼を重んじる面もあります。さまざまな相談をしていただけるのも、私たちへの信頼が高まりつつある証のように感じています。このように奥深い世界であるファッションのロジスティクスの知識をさらに深め、将来はこの業界に特化したサービスの開発にも取り組んでみたいと考えています。また、お客様の信頼を高めていくためには物流のプロフェッショナルとしての自分を磨き続けていくことも大切。物流を取り巻く環境は止まることなく変化しています。その動きを速やかに掴み、常に自分自身をアップデートしていきたいと思っています。