
海外業務研修員制度に挑戦し、
異国の地で世界の人びとの役に立つ。
#1
学生時代、1年休学して世界一周しました。この経験を通じて「世界中の人びとの生活に役立つ仕事に就きたい」と思うようになったため、物流事業でグローバル展開している日本通運を就職先に選びました。入社以来、空港の保税倉庫オペレーションや国際航空輸送の営業など、さまざまな職務を経験しましたが、特に印象に残っているのは、入社7年目のインド現地法人での職務経験です。かねてより海外勤務を志望していた私は、自ら立候補し海外拠点で1年間働くことができる海外業務研修員制度に手を挙げて実現しました。
現地では、海外業務研修員として日系の大手農機メーカーの倉庫オペレーションを担当しました。私が赴任したのは立ち上げから4年経過したタイミングで、顧客側の生産量の増加や要望の多様化にともなって扱う荷物の量や作業量が増加し、貨物の破損や配送遅延などさまざまなトラブルが発生している状況でした。実情を調べてみると、顧客からの急な依頼や直前の変更要請が多発しており、立ち上げ当初に策定した標準が崩れてしまったことが判明しました。そこで顧客とともに現状に即した要件定義を作成しなおし、当社が請け負う範囲を明確にすることで標準作業を再設定しました。さらにこの標準を維持するために現地スタッフへの社内教育を実施するなど自律化のサポートも行いました。いままで航空輸送の営業担当などのキャリアを歩んできた自分にとっては、倉庫オペレーションの実務経験がない中で、顧客との粘り強い交渉や現地スタッフの属人化防止などさまざまな課題に取り組むことで、「未知の領域に飛び込む勇気」を身につけられたと思います。また、交渉や人間関係構築においては、現地の文化や考え方を尊重することの大切さも学ぶことができました。