ニュースリリース

日通、鉄道を利用した中国欧州間クロスボーダー一貫輸送サービスを開始

2015年11月13日

~リードタイム、輸送コストを大幅に削減。「零担特快」と接続し中国主要都市からの利用も可能に~

 当社の現地法人日通国際物流(中国)有限公司(董事長:杉山龍雄)と欧州日本通運有限会社(社長:小渕雄二)は、11月16日から、中国と欧州を結ぶクロスボーダー鉄道輸送サービスを開始します。
 中国側は、武漢・重慶・ハルビンを起点に、欧州側は、ドイツデュイスブルグ・ハンブルグを起点に相互に鉄道で輸送し、ターミナル駅からご指定先までお客様のご要望に応じ、中国・欧州の各都市まで日通グループが一貫輸送します。

【当サービスの特徴】

  • 中国では、東南部は武漢、重慶を発駅とし、また東北部はハルビンを発駅とすることで、多くの製造業が進出している中国主要エリアをほぼ全域カバーします。
  • 自社幹線輸送サービス「零担特快」を利用することで、中国各都市からの接続が可能となります。(中国国内48都市)
  • 欧州域内も自社のトラック輸送網を利用し、英国や中東欧を含む欧州全域主要都市をカバーします。(欧州域内55都市)
  • 大量輸送の需要からコンテナ1本に満たない小口貨物まで、発着とも日通グループが集荷・配達・通関を行い、一貫輸送で確実にお客様まで輸送します。
  • 武漢からハンブルグまでのリードタイムは約14日。同区間を海上輸送した場合と比較すると、約25日程度の短縮となります。
  • 輸送コストは、航空輸送の約8分の1、海上輸送の2倍程度で、運賃料金はサービス開始に合わせ、ドア・ツー・ドアでのパッケージ料金を新たに設定、よりわかりやすく利用しやすい体系としました。
  • 当サービス専用のトレースサービスを提供。中国国内、欧州域内で1日2回、最新の貨物運送状況を直接お客様に配信します。(2016年初頭導入予定)
  • 欧州・中国にそれぞれ鉄道輸送専門のチームを設置し、各種問い合わせや見積もりに個別に対応します。

【背景】

  • 中国沿岸部に生産拠点を置く製造業は、沿岸部のコストが上昇していることに加え、中国国内の消費が高まっていることから、内陸に生産拠点をシフトする傾向が強まっています。このような変化のために輸出と国内配送のコストとリードタイムが課題となっています。
  • 中国政府は、近年「一帯一路」構想を掲げ、中国と欧州を結ぶ陸路と海路の幹線網の整備を急ピッチで進めています。中国内陸の主要都市から欧州向けの鉄道輸送は、陸路網の中核にあたり、周辺の物流インフラも増強しています。
  • 一方、中国国内消費の高まりから欧州からの輸入量が増えており、内陸地に直接輸送するため、海上運送に代わる輸送手段へのニーズも高まることが予想されます。
  • 当社は、本年4月に鄭州、昆明に拠点を新設するなど内陸部での事業を強化しており、中国と欧州を結ぶルートを充実させることにより、相互に行き来する消費財物流の取り込みを図ってまいります。

 当社は、今後も多様化する物流ニーズにお応えすべく、様々なモードを組み合わせた新しい輸送商品をご用意し、「グローバルロジスティクス事業の更なる拡大」に努めます。

以上