日通野球部 最新情報

新人選手が躍動 予選リーグで2勝するも準決勝進出ならず

第73回JABA東京スポニチ大会
2018年3月11日(日)~13日(火) 川通公園野球場・明治神宮球場

2018年3月11日(日)川通公園野球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
三菱重工名古屋 0 0 1 0 0 1 2 0 × 4

2018年3月12日(月)明治神宮球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 0 0 3 0 0 4 3 0 10
パナソニック 3 1 1 0 0 0 0 0 0 5

2018年3月13日(火)川通公園野球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 1 4 0 0 1 3     9
セガサミー 0 0 0 1 1 0 0     2

(大会規定により7回コールド)

スコアボード詳細

マッチリポート

今年の公式戦は東京スポニチ大会からスタート。初戦の相手は三菱重工名古屋。先発は昨年の都市対抗野球2回戦のパナソニック戦でノーヒットノーランを達成した阿部。対する重工名古屋の先発は、社会人侍ジャパンでの登板経験もあり、最速150kmのストレートが武器の勝野投手。日通は1番・稲垣、2番・諸見里という新人コンビをスタメンで起用すると、初回に稲垣が四球を選び、諸見里が絶妙な送りバントを決め、2死1、3塁のチャンスを作るが、2年連続打点王の5番・関本はセンターフライに倒れる。ストレートに差し込まれ、カットボールでポイントをずらされるピッチングに日通打線が苦しむと、3回裏、サード稲垣の暴投とツーベースで無死2、3塁のピンチを招き、犠牲フライで先制点を許した。その直後、4番・北川、6番・浦部のヒットで1、3塁とすると、7番・藤嶋は初球をライト前にはじき返し同点に追いつく。しかし、日通打線の反撃はここまで。5回以降は三者凡退に打ち取られ、終わってみれば3安打1得点。7回からマウンドに上がった2番手の渡辺は1死も取れず1失点、3番手の池田も犠牲フライで1点を失い1-4の敗戦。黒星スタートとなった。

神宮球場で行われた第2戦。日通の先発は髙山。パナソニックはエースの吉川投手。立ち上がりの髙山は、注文通りの内野ゴロで2死を取るものの、3番打者に四球、直後の4番打者にツーランホームラン、5番打者にソロホームランを浴び、いきなり3失点。2回にも先頭バッターに2塁打を打たれ、送りバントと犠牲フライで1失点。3回は4番打者に2打席連続のソロホームランを許し、3回5失点でノックアウト。パナソニックの吉川投手はストレートに力があり、日通打線はボールを捉えられない。しかし3回、8番・浦部は当たり損ねのショートゴロをヘッドスライディングでヒットにすると、ベンチに喝が入る。5点をリードされた4回表、2番・髙橋は狙っていたというセーフティバントを決めて出塁。3番・稲垣もヒットエンドランを決めて無死1、2塁。4番・北川は左中間スタンドに飛び込む豪快なスリーランを放ち2点差とする。4回からマウンドに上がった生田目は、持ち前のストレートとスローカーブを織り交ぜた緩急あるピッチングで、パナソニック打線を翻弄。すると7回、浦部のツーベースを足掛かりに、3本のヒットで3点を奪って逆転。吉川投手をマウンドから引きずり下ろすと、2番手投手の代わり端を北川がタイムリー。8回にも9番・木南の2点タイムリー、1番・大谷の犠牲フライで10点目。序盤0-5の試合を10-5にひっくり返し、会心の勝利を収めた。

川通公園野球場での第3戦・セガサミー戦の先発を任されたのは2年目の和田。前日の逆転劇で打線に勢いのある日通は、2回、6番・諸見里のヒットから7番・川端(昨シーズンからバッターに転向)がセンターオーバーのタイムリーで先制点をあげると、3回は3番・稲垣、5番・関本、川端のタイムリーなどで4得点。5点のリードをもらった和田は4回、5回に失点するが、2番手の庄司、3番手の相馬が得点を許さず、2年目投手の継投でセガサミー打線の追撃を封じた。日通は6回、7回にも加点し9-2とリードを広げてコールド勝ち。予選リーグを2勝1敗としたものの、大会規定により準決勝進出は果たせなかった。

「第18回アジア競技大会」侍ジャパン社会人代表選考合宿(3月16日~18日)に、阿部良亮投手、関本憲太郎内野手、木南了捕手の3名が選ばれ、スポニチ大会後、選考合宿に合流した。

コメント

藪宏明監督

公式戦の初戦は、何度経験しても緊張するものです。オープン戦の結果があまり良くなかったので、選手たちがどんな試合をしてくれるか楽しみだった半面、不安もありました。先発のマウンドを任せた阿部は長打も打たれましたが、持ち味である粘りのピッチングで最少失点でゲームを作ってくれたと思います。6回裏、長打を2本打たれて相手に流れが傾きかけましたが、ウチの守備が粘って得点を与えず、2死フルベースにした後、阿部が9番バッターにボールを先行させて、苦し紛れにカウントを取りにいったストレートを狙われて追加点を奪われたことは、バッテリーとしてもっと学んでほしいと思います。あの場面を抑えていたら、流れはウチに来たと思います。三遊間は新人の2人を起用しましたが、守備に関してはチーム全員がその実力を認める選手なので、今後の伸びしろが楽しみです。

2戦目のパナソニック戦は、とてもいい内容の勝ち方ができて満足しています。相手の吉川投手はドラフト候補でもある一級品のピッチャーですし、序盤の投球内容を見る限り、打ち崩せる気がしませんでした。でも3回表に浦部が、ボテボテのサードゴロを全力疾走とヘッドスライディングで内野安打にしました。あのプレーを見た選手たちが、自分の武器を使って意地でも出塁する意識になったと思います。いつもチームを救ってくれたエースの髙山が、序盤に長打(ホームラン3本を含む)を浴びてマウンドを降りましたが、野手が試合をひっくり返すことで髙山を助けて、チームが機能しました。生田目も6回を1安打ピッチングでゲームを作ってくれたのは収穫でした。

3戦目の先発は和田で行くことを決めました。2年目の3人の投手の継投でしたが、打線の援護があるなかで、それぞれが持ち味を出したと思います。3戦目で雰囲気に慣れたのか、新人の2人がバッティングでもいい仕事をしてくれました。今年最初の公式戦を2勝1敗で勝ち越せたのは選手の自信にもなると思いますし、4月の岡山大会が楽しみです。

阿部良亮投手(三菱重工名古屋戦先発、6回8安打2失点)

長打を浴びて得点圏にランナーを置いても、粘り強く投げることができたと思います。ストレートで押しながら、カーブでタイミングを外して、5回まで1失点にしのぐことができたのは良かったのですが、6回に安易にカウントを取りに行って先頭打者にツーベースを打たれ、送りバントをキャッチャーが3塁で刺してくれたのに、直後にまたツーベース。2死満塁になって9番バッターに2ボール1ストライクから、木南の変化球のサインに首を振って、意思の疎通を曖昧にしたままストレートを投げてタイムリーを打たれてしまいました。そこが今日一番の反省点です。

北川利生選手(パナソニック戦、スリーランホームラン)

4回のスリーランは狙っていたわけではなく、5点差があったので後ろに繋いで点差を縮めることだけ考えて打席に立ちました。バットの先の方でしたが、ボールをバットにうまく乗せることができました。この大会まではバッティングの調子がいまひとつでしたが、初戦でいいヒットが打てて、タイミングの取り方やボールの待ち方がしっくりくるようになりました。4番の仕事にこだわって、第3戦も戦いたいと思います。

髙橋俊選手(パナソニック戦、5打数4安打)

第1打席は相手投手に完全にやられていたので、外寄りのシンカーを3塁線に転がすセーフティバントのイメージをもって2打席目に入りました。狙い通りのボールがきて、思った場所にボールを転がすことができて、完全に気持ちが乗って、そのあとの3安打につながりました。新人選手が内野を守って、大谷さんと北川さんが外野を守るようになって、スポニチ大会に自分の出番はないかもしれないと思っていたので、チャンスをもらった試合で結果を出せたことはうれしいです。

生田目翼投手(パナソニック戦、2番手で登板し6回1安打無失点)

髙山さんがスライダーやカットボールのようなスピードのある変化球を狙われていたので、キャッチャーの木南さんと緩急をつけた組み立てでいこうと話し合ってマウンドに上がりました。緩いカーブでバッターを前に吊り出すことができたので、持ち前のストレートでどんどん押していけました。変化球でカウントが取れたので、いつもこういうピッチングができるようになりたいですね。

和田悠佑投手(セガサミー戦、先発5回5安打2失点)

右バッターも左バッターもインコースのストレートで勝負できたところは、昨年よりも進歩したと思います。4回、5回に打たれたのはコースが甘くなったボールですから、もっと厳しいコースに投げ分けられるように精度を上げていきたいです。

諸見里匠選手(セガサミー戦、4打数3安打1打点)

大学時代のコーチに恵まれたこともあって、守備には自信を持っています。周囲からも自分は守備の選手と思われていると思いますが、課題はバッティングで結果を残すことです。力で押す学生野球と違って、社会人の投手の駆け引きにはまだ慣れていないので、早く対応できるようバッティングに磨きをかけたいと思います。

川端大翔選手(セガサミー戦、4打数2安打3打点)

昨年打者に転向して、バッターの身体に変わりました(笑)。体重自体はそれほど変わっていませんが、チーム内でも上位に入るぐらい筋肉量が増えました。初戦のピッチャーのような一線級のピッチャーと対戦すると、追い込まれたら自分のバッティングができません。早いカウントで振っていったときのミスショットがあるので、それを減らすことが今の課題です。遠くに飛ばすことには自信があります!

木南了捕手

バッティングでは2戦目の最後の打席でタイムリーが出ましたが、打てないぶん守備で頑張りました。セガサミー戦では若い投手の継投でしたから、各投手のいいところを引き出すリードを心がけました。和田とは、ヒットを打たれても最少失点で切り抜けようと試合前に話し合って、そのプラン通り5回を投げられたので、次につながるピッチングだったと思います。2番手の庄司も3人で抑え、持ち味を発揮しました。3番手の相馬は、ちょっとマウンドが合ってなかったと思いますが、公式戦で投げて、ゼロに抑えたのは自信になったと思います。

浦部剛史主将

予選リーグで2勝1敗と勝ち越すことはできましたが、準決勝に進めなかったのは残念です。バッティングであまり貢献できませんでしたが、絶好調でなくても守備や走塁で100%を出し切ることは、自分にとっては当たり前のことです。自分のエラーから相手に流れが傾いた試合では、その後のピンチで1、2塁間を抜けそうな当たりを気迫で捕りました。三遊間の新人コンビはすごく守備がいいので、自分も学ぶところがあります。うちの野球は守りからなので、熱い新人が入ってきて刺激を受けています。

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