日通野球部 最新情報

中押しの一本に課題を残し、準決勝で力尽きる

第71回JABA九州大会
2018年5月8日(火)~12日(土)

2018年5月8日(火)北九州市民球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
日本通運 4 0 0 0 0 0 0 0 0 4 8
ホンダ熊本 0 0 0 0 0 4 0 0 0 0 4

(大会規定により10回からタイブレーク)

22018年5月9日(水)大谷球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
日本通運 0 0 1 2 0 0 0 0 1 4 8
エナジック 0 0 0 1 0 0 0 3 0 2 6

(大会規定により10回からタイブレーク)

2018年5月10日(木)大谷球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
ヤマハ 0 0 0 1 0 0 2 0 0 3
日本通運 5 2 0 0 0 0 2 0 × 9

準決勝
2018年5月12日(土)大谷球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
三菱日立パワーシステムズ 0 0 0 0 2 1 0 0 × 3

スコアボード詳細

マッチリポート

4月に行われた岡山大会では決勝で敗れ、日本選手権の出場権を獲得できなかったため、九州大会の優勝は京セラドームの切符を賭けた最後のチャンス。昨年は投打がかみ合って優勝を果たした縁起のいい大会だけに、選手の気合も初戦から十分に感じられた。

初戦の相手はホンダ熊本。エース荒西投手の制球が定まらない立ち上がりを捉えて、1番・大谷がセンター前ヒット。3番・稲垣のセーフティバントで無死満塁とすると、4番・北川は四球で押出しの1点。5番・関本は三遊間を破るタイムリーで1点追加すると、6番・浦部がセンター前に2点タイムリー。幸先よく4-0とした日通だったが、立ち直った荒西投手から追加点を奪うことができず、徐々に流れはホンダ熊本へ。6回裏に2番手の庄司が同点とされ、試合は延長タイブレークに。しかし2死満塁としたあと打順は浦部。2ストライクからフルスイングした打球は、打った瞬間、レフトが打球を見送る特大の満塁弾で初戦を白星でスタートした。

2戦目はエナジック。序盤3-1とリードした日通だったが、8回裏、先発の和田が打たれ無死満塁。2番手の庄司は2失点、3番手の池田も1失点で、逆転を許してしまう。9回表、7番・手銭のヒットを足掛かりに1死1、3塁の場面を作ると、1番・大谷はアウトコースのボールに逆らわずサードの頭を超える貴重な同点タイムリーを放ち、2戦目も延長タイブレークにもつれ込む。10回、無死満塁にチャンスを広げると、打順はまたしても6番・浦部。鋭い打球は三遊間を破る2点タイムリー。続く手銭の犠牲フライ、諸見里のセーフティスクイズで4得点、決勝トーナメント進出に王手をかけた。

3戦目はヤマハ。2勝したチーム同士の対戦となり、日通の先発は阿部、ヤマハはナテル投手。日通は初回、相手の5四球と2つのワイルドピッチ、7番・藤嶋の2点タイムリーで労せず5得点。2回にも稲垣にツーランホームランが飛び出し7-0。先発の阿部は丁寧に低めをつくピッチングで、7回を4安打3失点でゲームを作り、3連勝で決勝トーナメント進出を決めた。

中一日置いての準決勝は、三菱日立パワーシステムズ。日通は初回、無死1、2塁のチャンスを作るが、3番・稲垣の送りバントはキャッチャー前のゴロとなりバント失敗。2回は先頭バッターの浦部が四球を選び、すぐさま盗塁で1死3塁とすると、8番・諸見里は三遊間に転がす技ありのタイムリーで日通が1点を先制。しかしここから日通の快音が消える。中盤、試合の流れが相手に傾き、5回裏、生田目は4安打2失点でKO。3番手の池田も代わり端にホームランを打たれてしまう。8回、1死満塁のチャンスを作るが、5番・関本は空振り三振、6番・浦部もライトフライに倒れ万事休す。9回表、代打・藤嶋、大谷の連打も得点には至らず、1-3で準決勝敗退となった。

コメント

藪宏明監督

初戦の初回、無死1、2塁で稲垣にはヒッティングのサインでしたが、セーフティバントを決めてくれました。相手のピッチャーの立ち上がりを積極的に攻めた結果、ビッグイニングを作れたことはチームの収穫でした。ウチもどこかで失点するだろうと思っていましたが、一気に追いつかれるとは思いませんでした。タイブレークになって、相手のエースの失投を見逃さなかった浦部の一発と、4イニングを無失点で抑えた相馬のピッチングで白星が拾えたと思います。
2戦目も長い試合になりました。先発の和田の序盤のピッチングは素晴らしいですが、中盤以降徐々に低めにボールが抜けてくると相手打線につかまるという課題が見えてきました。9回に大谷がタイムリーで追いつき、タイブレークで試合をひっくり返すことができましたが、冷や冷やしました。
2勝したチーム同士の第3戦は、相手の先発投手の乱調で序盤に大量得点できて逃げ切ることができましたが、一発がある打線なので、最後まで気を抜けませんでした。先発の阿部も、春先よりもいいボールが戻ってきたと思いますが、マウンドでこわごわ投げているように見えたところは修正してほしいです。点差もあったので、ここまで出番がなかった選手を終盤に代打に送り、みないい結果を出してくれたので、チームの状態も上がっていくと思います。
準決勝は、相手の3人の投手を打ち崩すことができませんでした。最終回になって代打・藤嶋のヒット、1番・大谷のヒットが出たような姿勢で、中盤からもっと食らいついていかなければいけない試合でした。うちの打線に付け入るスキを与えなかった相手ピッチャーはよく投げたと思いますが、負ける試合というのは、得てしてこういう流れになるものです。5回に4安打(2失点)された先発の生田目は、立ち上がりからボールが先行して、いつもより苦しいピッチングが続きましたが、私はもっと投げさせるつもりでした。チームの大黒柱になろうとしているなら、ゼロで抑えてベンチに帰ってくる姿をチームに示してほしかったですね。

相馬和磨投手(ホンダ熊本戦、4回2安打無失点)

スピードガンの表示以上に、マウンドで自分のボールのキレを感じています。1年目は、ブルペンで調子が良くてもマウンドに上がるといつも通り投げることができない繰り返しでしたが、今シーズンはブルペンのピッチングのままマウンドで投げていますし、ピンチでランナーを背負っても、平常心でいられるようになりました。その結果、ゼロに抑えるという好循環が、自信につながっていると思います。

浦部剛史主将(ホンダ熊本戦、5打数3安打6打点)

今シーズンはバットを強く振り抜くスイングを意識してきました。体幹の軸を感じながら、体をボールにぶつけていくイメージです。ミートするスイングから強いスイングへ変えたことが、飛距離につながっていると思います。ホンダ熊本のエース(荒西投手)は、アウトローのストレートがコーナーをついていて、審判のストライクゾーンも外に広かったので、2回以降はうちの打線も苦しみました。タイブレークのホームランは、高めに抜けたスライダーでしたが、失投はあの1球だけだったと思います。いい場面で、いい仕事ができました。

大谷昇吾選手(エナジック戦、9回同点タイムリー)

最終回に1点差で負けていて、1死1、3塁で3塁ランナーが(足の速い)手銭でしたから、ノーステップでボールを転がすイメージで打席に入りました。3塁の頭を超えて同点タイムリーになりましたが、前の回のチャンスで自分が打っていれば延長戦にはならなかったので、もっと自分に喝を入れて、チームを引っ張っていきたいです!

諸見里匠選手(エナジック戦、延長10回ダメ押しのスクイズ)

デッドボールの影響で岡山大会はベンチを外れたので、今大会はうずうずしてました。対戦相手が沖縄のチームで、同じ高校の先輩が3人いたこともあって、絶対に負けたくないなと思って気合が入ってました。10回のタイブレークでは、1死3塁の場面でセーフティスクイズを狙いました。アウトにはなりましたが、ダメ押しの1点の仕事ができてよかったです。

藤嶋宏俊選手(ヤマハ戦、初回2点タイムリー)

ようやく出番が回ってきました。去年の九州大会では奇跡の3打席連続ホームランが出た球場ですし、相性はいいと思っていました。今シーズンは、自分がスタメンで出ないときにどうやってチームに貢献するかをずっと考えて、いい先輩方をたくさん見てきたのを思い出し、下を向いている場合ではないし、先輩方がやってきた役割を自分がベンチでやろうと気持ちを切り替えました。チャンスが回ってきた場面でいい仕事ができたので、弾みをつけて準決勝に臨みたいです。

稲垣誠也選手(ヤマハ戦、2回にツーランホームラン)

大学野球では、投手がストレート主体のピッチングで、変化球は際どいコースでカウントを取りにこないので、ストレートに張っていればいいんですが、社会人は変化球のキレとコントロールがいいので、その対応が課題だと思います。2回のホームランは長打を狙っていたわけではありませんが、打った瞬間、ホームランの手ごたえがあり、自信を深めました。

阿部良亮投手(ヤマハ戦、先発7回4安打3失点)

今シーズンは変化球のコントロールが良くなかったので、昨年まで大事にしてきたストレートをもう一度修正しようと取り組んできました。足上げのタイミングを2段モーションにして、横の移動の時間と球持ちを長くして、だいぶストレートにキレが出てきた実感があります。フォームを変えたばかりで打たれたくない意識があり、慎重に投げたストレートが甘いコースに入って2本のホームランを打たれましたが、次はもっと攻めていけると思います。

手銭竜汰選手(MHPS戦、4打席連続出塁)

自分は今、7番か2番の打順ですけど、どこの打順でも自分の課題は常に、出塁して後ろにつなげることです。準決勝では、ヒットと3つの四死球で出塁できましたが、チームとして後ろにつなげることが、今日の試合に限ってはできなかったと思います。いい仕事をして、もっと胸張ってインタビューに答えられるように、都市対抗予選では必死に食らいついていきたいです。

ギャラリー

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