日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第47回
JABA東北大会2016.05.07~13

仙台市民球場・石巻市民球場

2勝1敗で予選敗退するも若手の躍進に手応え

VS.ヤマハ

2016年5月7日(土)仙台市民球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
ヤマハ 1 0 0 0 0 0 1 1 0 3
日本通運 0 1 2 0 0 1 1 0 × 5

投手

ヤマハ
鈴木博-長谷亮-大野-伊藤
日本通運
髙山-阿部

本塁打

ヤマハ
矢幡(ソロ)、前野(ソロ)

VS.JR東日本東北

2016年5月9日(日)仙台市民球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR東日本東北J 0 0 3 0 0 0 0 2 0 5
日本通運 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

投手

JR東日本東北
西村
日本通運
渡辺-池田

本塁打

日本通運
木南(ソロ)

VS.トヨタ自動車東日本

2016年5月12日(木)石巻市民球場
(大会規定により7回コールド)

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 2 5 0 5 0 0     12
トヨタ自動車東日本 0 0 0 0 0 0 0     0

投手

日本通運
阿部
トヨタ自動車東日本
山崎-山本-吉橋-中里

マッチリポート

2年前の東北大会は、決勝でJR東日本東北に1-3で敗れ準優勝。今回は予選リーグ2戦目にJR東日本東北との対戦を控え、借りを返したいところ。初戦の相手は強打のヤマハ。日通の先発・髙山は初回にソロホームランを許し先制されたが、日通は2回、5番・大槻のツーベースを足掛かりに2死2、3塁のチャンスで9番・木南が同点タイムリー。続く3回、2番・根岸、3番・藤嶋、4番・北川の連続安打で逆転すると、大槻の犠牲フライで1点追加、3-1とリードした。髙山は、緩い変化球を狙ってくるヤマハ打線に対し、ストレートを軸にした組み立てで、攻めのピッチングを貫く。6回には木南の2本目のタイムリーで1点、7回にも2死満塁のチャンスで8番・松本歩がダメ押しとなるタイムリーを放ち、追いすがるヤマハを退けた。
2戦目、日通の先発は安定感を増してきた渡辺。対するJR東日本東北は予想通りエースの西村投手。1点を争う試合展開になるかと思われたが、3回表、渡辺は2つの四球と2本のタイムリー、犠牲フライなどで3点を失う。1点を返したい日通だったが、好投する西村投手に対し8回裏までノーヒットに抑えられ、反撃の糸口すらつかめない。6回からマウンドに上がった2番手・池田は8回表、1死2、3塁の場面でスクイズ処理を誤り、グラブトスしたボールが木南の頭上を越え2者が生還、0-5と突き放されてしまう。そして最終回、先頭バッターの9番・木南は、甘く入った高めのカットボールをレフトスタンドにライナーで運ぶものの、日通打線は1安打で沈黙。1-5で敗戦となった。
雨で2日順延となり、球場を仙台から石巻に移した第3戦の相手はトヨタ自動車東日本。日通が決勝トーナメントに進むためには、これ以上の失点は許されない。マウンドを託されたのは2年目の阿部。20メートル近い強風が吹き荒れるなか、両チームの守備に影響が出るかと思われたが、日通は2回に1死1、3塁のチャンスで、今大会大当たりの9番・木南が前進守備のサードの頭上をワンバウンドで越える2点タイムリーを放ち先制。すると3回、打者10人、5安打の猛攻で5点を奪うと、5回にも6安打で5点を重ね、18安打の猛攻、12-0の一方的なスコアで7回コールド勝ち。先発の阿部は、期待通り完封勝ちを収めた。予選を2勝1敗として、第3試合のヤマハ対JR東日本東北の結果を待つこととなったが、ヤマハが5-1で勝利したため3チームが2勝1敗で並び、失点差で上回ったヤマハが決勝トーナメントに進出。日通は予選敗退したものの、多くの選手が手応えを感じた大会となった。

コメント

藪宏明監督

ヤマハ戦の髙山はいつもの調子ではなかったと思いますが、良くないなりにゲームを作ってくれるのが髙山のいいところです。けが人の影響もあって、スターティングメンバ―は4月の岡山大会から変わりましたが、都市対抗予選までにはみな復帰できるはずです。ベテランの大槻や、中堅の松本歩巳、2年目の木南など、代わって出場した選手がチャンスで結果を出してくれたことは、チームに勢いをもたらしてくれます。初戦は新人の北川を4番に入れましたが、これからは相手チームに警戒されて、ボール球から攻められるようになります。ボール球でファールを打たされた後のバッティングカウントで勝負できるかが彼の課題であり、楽しみなところでもあります。
2戦目のJR東日本東北戦では、先発の西村投手に完璧にやられました。8回が終わってノーヒットノーランも覚悟しました。9回裏、先頭バッターの木南がホームランを打って1点返して、これは逆転できると思いましたが、選手がそう思わなかったところが一番悔しいです。打順がトップに戻って1番から3番までがなんとなく打席に入って、あっさり凡退してしまいました。あの場面でたたみかけなければ、都市対抗で優勝なんてできません。試合後のミーティングで「もっと勝負根性をつけろ! バッターはガツガツ打ちにいけ!」と言いました。特に若い選手には、自分が試合の流れを変えてやるくらいの意識を持って臨んでほしいです。
3戦目のトヨタ自動車東日本戦では、失点できない状況で先発の阿部が期待通り完封してくれたことは大きな収穫です。2回の1死1、3塁の場面でスクイズも考えましたが、木南にヒットエンドランのサインを出しました。相手が前進守備だったのが幸いして、木南の打球はサードの上を抜けましたが、あそこでランナー2人が帰ってきたことでワンサイドゲームになったと思います。試合の主導権をどうやって取るか、私にとってもいい勉強になりました。

髙山亮太投手(ヤマハ戦、8回7安打3失点)

相手チームが自分のピッチングを研究してきて、大会前のオープン戦で緩い変化球を打たれました。今日もヤマハ打線が緩い変化球を狙っているのがわかったので、バッテリーで話し合いながらストレートを中心にピッチングを組み立てました。いつもより緩急を使わないピッチングに感じたと思いますが、こういう投球バリエーションも増やしていかないと都市対抗予選では勝てないと思います。スポニチ大会、岡山大会の出来が良すぎたとこともあるので、今日みたいなピッチングでどう勝ちきるかをテーマに調整していきたいです。

松本歩己選手(ヤマハ戦、3打数2安打1打点)

2回表、1、2塁間のゴロをグラブの先で取ることができて、今日はいいムードで試合に入っていくことができました。あのプレーが試合の勝敗を決めるカギになるかと思ったら、2回と3回であっさり逆転することができて、そうでもなかったです(笑)。毎年、今年こそと臨んできましたが、今年は本当に自分にとって勝負の年だと思っています。浦部さんがケガでこの大会は出場できないので、その穴を埋めるためにも自分をアピールすることで必死です。

大槻悦史選手(ヤマハ戦、勝ち越しの犠牲フライ)

現役選手最年長のベテランですが、ベテランだからできることを若い選手に見せるのが自分の仕事だと思っています。自分も若いときは澤村さんに頼りきりだったことがわかるので、ゲームの流れを読みながら、どういう声を出すべきか、どういう準備をするべきか、どういう間を取るべきか、そういうことを若い選手たちに伝えていきたいです。自分がキャプテンだったときに、誰にも頼れない状況を経験して得たものを、若いチームに残すことも自分の仕事だと思っています。

木南了捕手(ヤマハ戦、2回、6回にタイムリー。JR東日本東北戦でソロホームラン)

公式戦で先発マスクを被るのは2度目ですが、いつも通りゲームを見られるようになりました。攻めのリードを心がけていますが、ヤマハ戦8回の3点目は取られちゃいけない点でした。自分のリードに首を振られてサインを変えたんですが、あそこはあっさり譲らずに、バッテリーのコミュニケーションを取るべきだったと反省しています。バッティングでも貢献できましたが、守備重視の意識を高く持って、次もっしっかり抑えたいです。

渡辺圭投手(JR東日本東北先発、3失点)

内容自体は悪くなかったんですが、3回のピッチングの出来が今日のすべてでした。四球とヒットを繰り返し、ピンチを広げてしまいました。絶対に勝たなければいけないマウンドだったのにゲームを作れなかったので、都市対抗予選に向けてメンタルを引きずらないようにしたいと思います。

阿部投手(トヨタ自動車東日本先発、4安打完封)

初戦のヤマハ戦は髙山さんから託されたマウンドだったので、9回の1イニングだけでしたが、めっちゃ緊張しました。今日は完封勝利が絶対条件でしたが、風が強いので打球はフェンスは越えないと思いましたし、味方が大量点を取ってくれたこともあって、5回以降は楽に投げることができました。ストレートを主体に組み立てましたが、ボールを低めに集めることができたのがよかったと思います。都市対抗予選でも投手陣の柱になれるよう頑張ります。

大谷昇吾選手(トヨタ自動車東日本戦、3安打1打点)

バッティングの調子がどうこうというより、とにかくヒットが出なくて、気持ちに焦りがありました。今日3本打てたことで吹っ切れそうです。良かったときのスイングと比べて、グリップがほどけるのが少し早いかなと感じていましたが、今日はバットを構えたトップから最短距離でボールを捉えることができた感触がありました。このイメージのまま都市対抗予選に臨みたいです。

飛ケ谷和貴選手(トヨタ自動車東日本戦、2安打1打点)

スポニチ大会の途中からスタメンを外れ、岡山大会では1試合も出られず、気持ちが折れそうでした。でも、スタメンから外れた理由をベンチで考えることができたのは、自分にとってはプラスだったと解釈しています。去年1年間試合に出させてもらって、そこで得たものを今シーズンのバッティングにつなげていなかったということだと思います。今日は1打席目から集中していましたし、守備でも率先して声を出しました。あと半月で都市対抗予選ですから、もっと自分を前面に押し出してチームに貢献したいと思います。

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