日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第42回
社会人野球日本選手権大会2016.11.06

京セラドーム大阪

窮地を救った池田のリリーフ 浦部の決勝打でベスト4進出

VS.トヨタ自動車

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 1 0 0 0 0 2 0 0 0 3
トヨタ自動車 0 0 1 0 0 0 0 0 1 2

投手

日本通運
髙山-池田-井口
トヨタ自動車
藤田-川尻-岩崎-竹内

マッチリポート

2回戦から中一日。準々決勝の先発は、この大会3試合続けてマウンドを託されるエース・髙山。トヨタの先発は今季ノーヒットノーランを達成している右のエース・藤田投手。初回、先攻の日通は1番・大谷がレフト線に2塁打で出塁すると、2番・松本歩の送りバントで3塁へ。続く3番・藤嶋のショートゴロで、好スタートを切った大谷がホームを踏み、あっさり先制点を奪う。しかしその裏、トヨタ2番・北村選手の打球が髙山の左手を直撃。髙山はボールを処理してアウトを取ったが、激痛に顔がゆがめ、治療のためにいったんベンチに下がる。結局、投球続行が不可能となる負傷で降板を余儀なくされた。急遽マウンドに上がった池田は、3回、先頭打者に2塁打を許し、送りバントで進塁を許した後の犠牲フライで1点を失い、同点とされた。日通は6回、松本歩と藤嶋の連続ヒット、5番・大槻の四球で満塁のチャンスを作る。トヨタは先発・藤田を諦め、二番手に川尻に投入。その代わり端、6番・浦部はセカンド後方に落ちるヒットを放ち、二者が生還して3-1と再びリードを奪った。池田はランナーを背負う場面では、徹底したインコース攻めのピッチングで、トヨタに追加点を許さない。7イニングと3分の1を投げ、5安打1失点で勝ち投手の権利を得る。9回、三番手でマウンドに上がったのは井口。味方のエラーで1死1、3塁のピンチを招き、パスボールで1点を失うが、気迫のこもったピッチングで、続く打者から連続三振を奪いゲームセット。日通は一番乗りでベスト4進出を決めた。

コメント

藪宏明監督

初回に髙山が打球を利き腕に受けるというアクシデントがあり、急遽、池田をマウンドに送りました。ピッチングの内容を見極め、継投のタイミングを考えていましたが、池田は緊急登板だったにもかかわらず、本当によく投げてくれたと思います。7回くらいから少し球威が落ちてきたと報告を受けて、8回は三者凡退に打ち取りましたが、味方のファインプレーに救われたところもあったので、9回からは井口をマウンドに上げました。大谷のエラーや木南のパスボールで失点するなどミスが続く中、彼には相当なプレッシャーがあったと思いますが、最後のマウンドをしっかりと守ってくれました。池田、井口の5年目のコンビがいい仕事をしてくれたことに感謝していますし、彼らも選手権の舞台で投げきる自信を取り戻したと思います。私はコーチ時代、監督を通じて、日本選手権の準決勝は初めての経験ですが、いつも通りの野球をやるだけです。

松本歩巳選手(2打数1安打)

2回戦までヒットが出てなかったですが、今日は大事なところでヒットが打てて、ホームベースも踏めて、ひと安心です。昨年までは代打、守備交代で出る機会が多かったですが、守備でも、バッティングでも、走塁でも、自分にできることを常に出し切ることで、スタメンで使ってもらえるようになったと思います。浦部さんと二遊間をノーミスで守って、チームのセンターラインを支えることが自分の仕事だと思っています。

池田望投手(7回3分の1、5安打1失点・無四球)

ブルペンで20球くらいしか投げていませんでしたが、いきなり出番が回ってきたわりに、自分らしいピッチングができました。よかったのは、四球を出さなかったことと、勝負どころでインコースの真っすぐで勝負できたところです。3ボールになっても、きっちりストライクで勝負ができました。1回からマウンドに上がったのは2年前の都市対抗予選以来だと思いますが、後半は少しバテました。でも、同期の井口が絶対に抑えてくれると思っていたし、チームも勝てましたし、気持ちよく準決勝に臨むことができます。

井口拓皓投手(三番手、9回リリーフ)

今年は春先から調子が上がらず、オープン戦で投げても結果がついてきませんでした。エースとしての信頼を失い、今シーズンは、自分との戦いが続いていました。大事な場面でマウンドを任せてくれたチームに感謝します。味方にミスがあっても、ミスのカバーは自分がするつもりでいましたし、精神的な動揺もありませんでした。リードを守ったままマウンドを降りることができたのは、今までチームに迷惑をかけた恩返しです。もっともっとたくさんの恩返しをしないといけないと思います。ストレートの感覚はだいぶ前から戻っていて、今日も、打球は前に飛ばさせない自信はありました。変化球でストライクが取れませんでしたが、投げているうちに、何かを思い出した気がしました(笑)。次のマウンドも見ていてください。

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