日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第88回
都市対抗野球大会
準決勝2017.07.24

東京ドーム

代打・飛ヶ谷、値千金の一発! 5人の投手リレーで20年ぶりの決勝へ

VS.横浜市・三菱日立パワーシステムズ

2017年7月24日(月) 東京ドーム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
横浜市・三菱日立パワーシステムズ 0 0 0 2 0 0 1 0 0 3
さいたま市・日本通運 3 0 0 0 0 0 1 1 × 5

投手

三菱日立パワーシステムズ
大野、齋藤、本多
日本通運
阿部、庄司、渡辺、幸松、生田目

本塁打

日本通運
関本(スリーラン)、飛ヶ谷(ソロ)

マッチリポート

準決勝の相手は、準々決勝で猛打12得点を挙げて勝ち上がってきた横浜市・三菱日立パワーシステムズ(MHPS)。その先発はエース大野投手。日通の先発は2回戦でノーヒットノーランを達成した阿部。日通は初回、制球の定まらない大野投手から2つの四球を選び、2死1、3塁のチャンス。ここで5番・関本は甘く入ったカットボールを豪快にレフトスタンドに運び、3点を先制した。阿部は素晴らしい立ち上がりを見せ、3回までわずか1安打の好投。しかし4回、四球から2死2塁のピンチを背負い、そこから3連打を許して、この回2点を失った。日通は6回から左腕の庄司、7回から同じく左腕の渡邉をマウンドに送ったが、渡邉はヒットと四球で1死1、2塁のピンチを招いて、右の幸松(JFE東日本からの補強選手)にスイッチ。2死をとった幸松だったが、MHPS1番・八戸選手に膝元のストレートを痛打され、ついに3-3の同点に追いつかれた。
日通はその裏、MHPS2番手の斎藤投手に対し、今大会初出場となる代打・飛ヶ谷がライトスタンドに高く舞い上がるソロホームランを放ち、すぐに勝ち越し。追いつかれた直後の値千金の一発で、ベンチと応援席は一気に活気づいた。日通は続く8回、1番・大谷がヒットで出塁、2番・浦部がこの日2つめの送りバントを決めてきっちりチャンスメーク。この場面で、2度のチャンスで三振を喫していた4番・北川が、1、2塁間をしぶとく破るタイムリーで5点目を奪い、MHPSを突き放した。日通は5人の投手リレーの最後を、新人・生田目が締めくくり、5-3で快勝した。
日通の決勝進出は20年ぶり5回目。優勝すれば1964(昭和39)年の第35回大会以来2度目となる。対戦相手は東京都・NTT東日本で、25日(火)18時プレーボール(東京ドーム)の予定。

コメント

藪宏明監督

毎試合違う選手が活躍するときはチーム状態がいいときですが、今日は飛ヶ谷でした。ベンチの控え選手は、本当に試合に出たいんです。その気持ちは重々承知しています。7回に同点に追いつかれて、あの場面、代打を誰にしようか迷っていたとき、小松コーチが「飛ヶ谷で行きましょう」と言ってくれました。試合の流れがじわじわと相手に傾きかけたところでのホームラン、あれで勝負が決まりました。先発の阿部も4回に崩れかけましたが、5回までリードを守ってくれました。2番手の庄司も持ち味を発揮して左打線を抑えてくれました。渡辺は久しぶりの登板だったので、四球でランナーをためなければいいと思っていたら、やっぱり力みました。そのあとの幸松は最少失点の1点で凌いでくれました。直後のホームラン。そして8回に北川のダメ押しタイムリーですから、総力戦で相手にまさる内容だったと思います。

飛ヶ谷和貴選手のコメント(7回裏、代打ホームラン)

これだけの大観衆の前でヒーローインタビューを受けるのは生まれて初めての経験でしたから、頭が真っ白になって、途中、自分で何をしゃべってるのかわからなくなりました(笑)。ベンチでも声が枯れるぐらい声を出し続けてきましたし、自分にチャンスが回ってきたら絶対に結果を出す自信はありました。3ボール1ストライクだったので、絶対にカウントを取りに来ると思って、ストレートを張ってました。ここ数年、公式戦ではホームランを打っていませんでしたが、完璧なフルスイングができたと思います。1塁ベースを回ったときにホームランだと分かり、最高の気分でダイヤモンドを一周しました。

阿部良亮投手のコメント(5回4安打2失点の好投)

ブルペンでは疲れが残ってるような身体の重さを感じましたが、マウンドに上がったらいつも通り投げることができましたし、ボールもキレていたと思います。4回にボールが先行して、ストライクを取りにいったボールを狙われてしまいました。監督にマウンドで「弱気になるな」と言われて、5回まで気持ちで投げましたが、初回に3点取ってもらっていたのが大きかったです。

関本憲太郎選手のコメント(1回に先制スリーランホームラン)

今日までの試合、自分は12打数1安打しか打っていなかったんですが、安打数はあまり意識してなくて、大事な場面で仕事できるかどうかが自分の持ち味だと思っています。今日もひと振りでしたが、初回に先制できて良かったと思います。相手のエースですし、ストレートと同じ腕の振りで球速の変わらないカットボールを使い分けるので、ストレートだと思って振ってもポイントをずらされてしまって、2回以降はなかなか打てませんでした。自分が打ったのはインコース寄りのカットボールだと思いますが、うまく拾えました。

庄司拓哉投手のコメント(2番手で登板、6回を三者凡退)

左打者がずらりと並ぶ打線だったので、自分の出番があると思っていました。左バッターのインコースのストレートを攻めて、アウトコースのスライダーで勝負するピッチングを研究されてきて、先頭打者にフェンス際まで持っていかれたときは「お願い、捕って!」と心の中で手を合わせました。あそこで長打を打たれていたら、メンタルやられていましたね(笑)。レフトの高橋がアウトにしてくれたので、そのあとは強気で2三振取れました。

生田目翼投手のコメント(最速149キロのストレートで9回を三者凡退)

マウンドで足元がふわふわするくらい緊張していましたが、2点のリードを絶対に守り切ろうと、120パーセントの力で投げました。ストレートには自信がありますが、低めのスライダーでカウントが取れるときはどんどん攻めていけるので、小細工なしに勝負しました。大声援も気持ちいいです。選手の気持ちを盛り立ててくれるので、自分の力以上の何かが発揮できる気がします。

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