日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第61回
JABA長野大会2019.04.11~15

東京ドーム

好調な投手陣の踏ん張りで3勝するも打線にあと1本が出ず、準決勝で再び涙

VS.バイタルネット

2019年4月11日(木)佐久総合運動公園野球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 0 2 0 0 1 2 0 0 5
バイタルネット 0 0 0 0 0 3 0 0 0 3

投手

日本通運
阿部-庄司-髙山
バイタルネット
富岡-沖垣-佐々木-山地

本塁打

日本通運
木南(2ラン)

VS.カナフレックス

2019年4月12日(金)佐久総合運動公園野球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 0 1 0 0 1 0 0 1 3
カナフレックス 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1

投手

日本通運
和田-庄司-池田
カナフレックス
宮城-黒岩-竹内

VS.東海理化

2019年4月13日(土)佐久総合運動公園野球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
東海理化 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
日本通運 0 0 1 3 0 0 1 0 × 5

投手

東海理化
立野-河野-川脇-池田(大)
日本通運
相馬-庄司-釘宮

準決勝 VS.トヨタ自動車

2019年4月15日(月)長野オリンピックスタジアム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
トヨタ自動車 0 0 2 0 0 0 0 0 × 2

投手

日本通運
阿部-池田
トヨタ自動車
村川-諏訪-佐竹

マッチリポート

優勝を条件に秋に開催される社会人野球日本選手権の出場権を得られる大会のひとつである長野大会。4月第1週の静岡大会において、ブロック1位で進んだ準決勝を0対1で惜敗し、その権利をつかみ損ねた日通野球部だが、全選手がスパっと気持ちを切り替え、今大会こその意気込みで、日通が振り分けられたBブロックのリーグ戦が行われる佐久市に乗り込んだ。

大雪で大会初日(4月10日)の日程が14日に順延され、開幕戦となったこの初戦のバイタルネット戦。試合は寒さと冷たい強風の中、3時間遅れで始まった。日通の先発は、安定感ある右腕、阿部。1球ごとに声を絞り出す投法で、期待通りに3回の3者三振などを含め、5回までパーフェクトの進行。味方打線も爆発とまではいかないが、6回表までに5本のヒットに4四死球を絡めて3点を先取。「さあ、あとは阿部の快挙を待つばかり」と気の早い3塁側日通応援席だったが、6回裏1死後、3本の単打で2死満塁に。その後痛恨のレフトファウルフライ落球、続く2安打で、同点にされてしまう。しかし直後の7回、木南が、試合中ずっと吹き荒れていた右から左への強風を読み切りレフトへ決勝2ラン。嫌な雰囲気を吹き払ってくれた。

2試合目は、悪天候で試合日程が変わりこの試合が初戦となったカナフレックス。それだけに力のある宮城投手を登板させてきた。先攻の日通は、調子を上げてきたアンダースローの和田で、今季2試合目の登板。両軍、攻守静かに滑り出すなか、3回表に、手銭の技(絶妙のセーフティバント)と、足(2塁後方のポテンヒットで1塁から一挙生還)とで日通が先制。4回裏、和田の牽制悪送球で1塁走者に同点のホームを踏まれるが、6回表、相手のワイルドピッチで再びリードすると、その裏2死からリリーフの庄司が5人を、8回1死から池田がこれまた5人を完璧に抑え、9回に押し出し四球を得て、3対1で勝利した。

勝てばBブロック1位が決まる東海理化戦は、日通が3回に2安打で1点先取。4回に4安打で3点を追加。先発した相馬が、6回3分の2を1失点に抑え込み、結局5対1で完勝する。

静岡大会に続いて勇躍駒を進めた準決勝の相手は、昨年のこの大会で優勝している強豪・トヨタ自動車。日通の先発は静岡大会準決勝1失点敗退の雪辱を期す阿部。そして相手の先発は、171cmと小柄だが切れのいいスライダーが武器の3年目の左腕・村川投手。阿部は、3回裏だけ踏ん張り切れず、甘い球をうまく打たれて4安打2失点。その後粘りの投球を復活させ、絶対的な信頼感を漂わせる池田とのリレーで、失点はこれだけ。しかし打線が村川投手に7回3分2を3安打10三振と抑え込まれて0対2で敗れ、またも決勝に進むことができなかった。

コメント

藪宏明監督

初戦、阿部のパーフェクトですか。それは、ないと思っていました。それよりなにより、勝ちはしましたが、反省しなくてはいけないことが多いです。守る野球をしなくてはいけないのに、6回の2死満塁で大谷がファウルフライを落としましたね。この試合はあれがすべてです。それと、同じ回の表、諸見里の内野ゴロ併殺で追加点が取れなかったこと。いい流れだったのに、それで一気に追いつかれてしまった。しかし直後に、木南の2ランが出ました。正直これは助かりました。まあ、あれが日通の強み、粘りと言えるものなのです。
次のカナフレックス戦は、もっとしっかりした野球をやりたかったのですが、勝てたことを評価しなくてはいけないと思っています。和田-庄司-池田の投手リレーで3対1の勝利。庄司と池田に関しては問題ないですけど、和田には物足りないところがあります。粘りのピッチングでここまできて、6回表に2対1にしてくれた。あそこで彼は、いつもと同じようにスッとマウンドに行ってしまった。一発勝負の試合ですから、よし、ここからねじ伏せてやると、ギアをあげた姿を見せないといけないですね。それがいつもと同じ。そこが私には物足りないです。
3戦目、東海理化さんの先発・立野投手は、現在の社会人チームの中では、間違いなくいいピッチャーなんです。それをどう攻略していくか。全体的に見るとコントロールがそれほどよくない面もあって、ボール球が多い。だから、球数を多く投げさせようとの作戦を指示しました。1回で30球、4回100球で降板しましたが、うまく攻略できたと思います。6安打7四球で、4点。そうそう簡単に打てるピッチャーじゃないですから、あとは、守ることです。この試合、立野投手を攻略できたことが一番ですが、3回に先制タイムリーツーベースを打った諸見里、4回の2点タイムリーの北川、7回の2死満塁と攻め立てられた場面で救援し、打者一人をよく抑えた庄司。勝ちにはちゃんと立役者がいるということです。
準決勝のトヨタ自動車戦。阿部、池田はよく投げたと思います。2失点は合格です。でも負けてしまいましたからね。阿部はあの3回だけです。抑えればナイスピッチングなんですが、あれで負けてしまったんで、その責任は感じてほしい。できるだけもっと粘ってほしいと言っておきます。バッターは、ランナーが出たのが3イニングだけでしたが、取れるところで取らないとこういうことになるということですね。5月にはベーブルース杯がありますし、都市対抗の予選も始まります。それまでに、選手を見極め、チームを見極めて戦力を整えていくのが私の仕事です。

木南了選手(バイタルネット戦、決勝2ラン)

あまり打っていないんで静岡大会からちょっと情けないと思っていたんです。王子戦で2安打しましたけど0-1負けでしたしね。今日の試合、同点にされた7回表の1死1塁、ダブルプレーは絶対にいけないんで、それは一番注意しました。そんな中でライトからレフトへこの強風ですから、レフト方向にはのびる風だとわかっていたし、ホームランを狙っていました。でも、まだまだ調子が上がって来たとは言えないです。もがきながら、しっかり自分のできることをやりつつ、調子を上げていきます。

髙山亮太投手(バイタルネット戦、2イニングを完璧な抑え)

去年までは先発をずっとやって来たんですが、チームには先発投手が他にもいるということで、今年から試合の後の方を任されることになりました。先発ならある程度点を取られてもいいんですけど、後ろだと点を取られないようにしか投げられないんですよね。性格的にどっちがいいのか何とも言えないですけど、どの役割が好きだとか自分に合うとかではなくて、試合に投げさせてもらえるならどこでもいいです。しっかりと準備をして、言われたところでしっかり投げます。勝っている場面で行くと言われているんで、そこで納得のいくピッチングを見せたいと思います。

稲垣誠也選手(カナフレックス戦、3安打、全5打席出塁)

内野安打にレフト前ヒットが2本、そしてフォアボールとデッドボールですか。記憶を辿っても全打席出塁ってないんじゃないかと思います。でも自分は、出塁して走ってという選手なので、実戦でそういうプレーができてよかったです。9回のデッドボールは押し出しのダメ押し点。右肩に当たったんですけど、大丈夫です。打順は、1番ならどんどん攻めていくし、5番ならしっかり準備ができて臨めるので、どっちも好きです。どの試合でも活躍できるように、頑張ります。

和田悠佑投手(カナフレックス戦、先発し5回3分の2を4安打1失点で勝利投手)

下手投げ投手としての持ち味は出せたし、バント処理などのフィールディングも普通にできました。でも、あの4回の1塁牽制はボールに指が引っかかって暴投になり、失点してしまいました。ああいうところはこれからしっかりと詰めていかないといけないですね。あとは、6回の点を取ってもらった後の先頭バッターへの対処ですね。もっともっと長いイニング投げたいですから、そのためにももう一段階、ああいうところでギアを上げられるようなピッチャーになりたいです。僕が先発の時は左バッターがずらりと並ぶんですが、全然苦手意識はありませんし、気にもなりません。これから先、いつでもベストピッチングができるように、調整していたいと思います。

庄司拓哉選手(カナフレックス戦、2番手で5人をパーフェクト)

静岡大会では何の役にも立てなかったので、気持ちを切り替えてこの大会に臨んだのがよかったと思います。悪い所を自主練で見つけて、そこを修正できたことが、試合で好結果につながっています。スピードではなく、まっすぐの強さが自分のピッチングの中心。これをぶれずに押していこうと決めています。それがないと自分のよさが出てきませんから。8回、9回1対0の場面をいつも任されるような信頼される投手でずっといきたいですね。

諸見里匠選手(東海理化戦、先制ツーベース。守備でも活躍)

守備には絶対的な自信があるんですけど、静岡大会ではちょっとスローイングが不安定でした。それが長野大会では安定してきたんです。自分の持ち味ですから、自分のところに来た打球は100%アウトにしたいです。ヒット性の打球もアウトにして、ピッチャーを助けたいですね。もっともっと守備で貢献したいと思います。攻撃に関してはコンパクトに振ることだけを考えています。この試合の1回裏、フォアボール3個で満塁の場面に、三振でした。だから次の打席では、立野投手を必ず打つという気持ちで、あの速球に振り負けないようにしたら、先制の2塁打を打てました。守備でちょっと左腕を痛めてしまいましたが、すぐ直します。

手銭竜汰選手(東海理化戦、先頭打者の大飛球好捕、スピード豊かな3塁打)

先頭打者のいきなりの超大きなフライでしたけど、いつも各回の入りを大事にしていこうとチームで確認しているし、とくに初回先頭打者の時は、すごく集中してるんです。その結果、ああいうプレーになったんで、よかったです。あれでけがしたらチームに迷惑がかかるって思われるかもしれないですけど、丈夫なんで、なかなかそれはないです。ユニフォームはちょっと破けましたけど(笑)。8回の3塁打はホームまで行くつもりで走ってました。常にその先の塁を狙ってますから。コーチャーが止めたんで止まりましたけど。そのあとのショートゴロで突っ込んでのアウトは、残念でした。

阿部良亮投手(トヨタ自動車戦、2失点の好投も報われず)

去年までは変化球が多かったので、相手はそれを狙って張っているんです。だから静岡、長野の大会ではストレートを決め球にしてみたんです。ファウルも空振りもこれまではよく取れていました。ただこの試合では、ボール1個甘いところに投げたりして、それを仕留められてしまった。初回に三振を取った打者に、この3回、1-1のカウントで、外の真っすぐを狙ったボールが、真ん中高めに入ってツーベースを打たれた。それで2失点です。低めの意識をもっと強く持って投げておけば、シングルヒットで止められたと思います。悔やんでも悔やみきれないです。変化球でもストレートでもコースにきっちり投げられるような練習をしていきます。

ギャラリー

フォトギャラリーを見る 戻る