日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第90回
都市対抗南関東野球大会2019.06.05~11

ゼットエーボールパーク ZOZOマリンスタジアム

ここぞの粘り腰、身上の守りの野球で都市対抗出場権を獲得

第1代表決定トーナメント準決勝 VS.千葉市・JFE東日本

2019年6月5日(木)ゼットエーボールパーク

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉市・JFE東日本J 0 1 1 0 2 0 0 2 0 6
さいたま市・日本通運 0 0 0 0 4 0 0 0 0 4

投手

千葉市・JFE東日本
中原-在原-須田
さいたま市・日本通運
釘宮-庄司-和田-相馬

本塁打

さいたま市・日本通運
木南5回ソロ

第2代表決定トーナメント1回戦 VS.千葉市・JR千葉

2019年6月6日(木)ゼットエーボールパーク

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉市・JR千葉J 0 0 0 0 0 0 0     0
さいたま市・日本通運 0 0 2 3 4 0     10

投手

千葉市・JR千葉
木内-武居-秋元
さいたま市・日本通運
髙山-渡辺

本塁打

さいたま市・日本通運
北川5回2ラン

第2代表決定トーナメント準決勝 VS.君津市・日本製鉄かずさマジック

2019年6月7日(金)ZOZOマリンスタジアム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
さいたま市・日本通運 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
君津市・日本製鉄かずさマジック 3 0 0 0 0 0 0 3 × 6

投手

さいたま市・日本通運
阿部-和田-庄司-相馬
君津市・日本製鉄かずさマジック
山本-橘-仲尾次オスカル

本塁打

君津市・日本製鉄かずさマジック
松本1回3ラン

第3代表決定戦 VS.君津市・日本製鉄かずさマジック

2019年6月11日(火)ゼットエーボールパーク

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
さいたま市・日本通運 1 0 1 0 0 1 0 0 0 3
君津市・日本製鉄かずさマジック 1 0 0 1 0 0 0 0 0 2

投手

さいたま市・日本通運
釘宮-相馬
君津市・日本製鉄かずさマジック
山本-仲尾次オスカル-川名-山川-橘

マッチリポート

「俺たちは負けない!」。日本通運野球部は、昨年の東京ドームの本舞台において2回戦で0対1の敗退。その雪辱とともに、一昨年の準優勝に終わった借りを全員で返すべく挑んだ令和元年の都市対抗南関東予選。3つの代表枠のうち、惜しくも第1、第2代表こそ逃したものの、さいたま市代表としてしっかりとその3つ目を勝ち取った。しかも全国36代表(通常は32代表だが、今大会は第90回の記念大会のため)のうちの36番目に名乗りを上げるというドラマチックなものだった。これで5年連続44回目の本大会出場ということになる。
それにしても、日通が優勝した5月初旬のベーブルース杯等の地方大会とはまた違った、なんとも重苦しい戦いが続いた。千葉県、埼玉県の1次予選を勝ち抜いた各3チームの計6チームで争われた今大会で、日通は埼玉第1代表の座を勝ち取っていたため、1回戦はシードされ準決勝からの出場。そこから2連勝すれば南関東第1代表になれる。
6月5日、その準決勝は、1回戦で春日部市・オールフロンティアを2対1で破った千葉市・JFE東日本との対戦。ここ2年ほど本大会出場はないが、過去22回出場の強豪チームだ。日通は新人右腕の釘宮が先発。相手は10年目のベテラン左腕・中林投手。先攻のJFEが2回、3回に1点ずつ、5回に2点を入れ4-0と日通がビハインド。しかしその裏、9番・木南のバックスクリーン弾に始まり4安打2四球で一気に同点に追いつく。ところがなお続いた2死1、2塁のチャンスをいかすことができなかったことが響き、8回に2点を奪われ4-6の敗戦。これで日通は敗者復活戦に回ることになり、ターゲットが第2代表に代わった。

6日、その初戦は千葉市・JR千葉。2007年に企業チームとなった若い球団だ。若手を引っ張るためにもいつでもしっかり投げると意気込む左腕・髙山が先発し、6回を2安打1四球で無失点。日通は4番・北川の先制打、2ランホームランなど11安打10四死球で二桁得点。10対0の7回コールドで準決勝に進んだ。

7日の準決勝の相手は、千葉第1代表の君津市・日本製鉄かずさマジック。日通・阿部、かずさマジック・山本投手の両右腕の先発で始まった試合は、初回裏にいきなり相手の3ランが出て、流れが決まってしまう。予想以上に好調な山本投手を、7回途中まで3安打7三振と打ちあぐね、1対6で敗れ、最後の1枠、最後の1試合となる第3代表決定戦へ回ることになった。

いよいよ後がなくなったが、その対戦相手は、戦ったばかり日本製鉄かずさマジック。第2代表決定戦で狭山市・Hondaに惜敗したため、再戦という巡り合わせになった。

日通・釘宮、かずさ・山本投手の先発で蓋を開けた試合は、実力伯仲を絵に描いたかのような展開を見せる。先攻・日通が初回2死から北川の先制打で手銭がかえり、1点を先取。その裏かずさマジックは2番からの3連打で同点。日通は3回表に3番・関本の中前適時打で1点リードするが、4回裏に3塁打とスクイズで再び同点にされてしまう。1点勝負となった試合は、6回表に意外な動きを見せる。日通は、1死満塁から7番代打・筒井がライトへ浅いフライを打ち上げる。ライトはバックホームする、三走・関本はタッチアップをあきらめ、帰塁する。これを見て二走・北川が、慌てて戻りかけるが、キャッチャーからショートへ素早い返球。アウトのタイミングだったが、うまく回り込んでセーフ。この間に関本が生還し、これが東京ドームに繋がる決勝点となったのだ。5回からリリーフした相馬のピッチングも見事だった。3対2と接戦を制し、日通が第3代表の座を射止めた。

コメント

藪宏明監督のコメント

ありがとうございます。第2代表でも第3代表でも出られれば、よしです。第1代表準決勝で負けても、第2代表準決勝で負けても、第3代表なんですからいいんですよ。これが都市対抗の予選なんです。とくに最後の、負けたら終わり、勝てば代表という試合はいつもこうですから。うちとかずさマジックさんの力の差はまったくなく、勝負を決めたのはミスと運ということです。うちにとっては最高の試合だったと言えると思います。文句のつけようがないです。チームは、点数を取りに行く勢いを見せたし、何よりも相馬がよく投げてくれました。やっと本来の彼らしいピッチングでした。ここのところ調子が下降気味で、今日はマウンドに上げてみないとわからない状態でしたが、早めの5回に起用して、この好投です。打者では、関本と北川ですね。彼らが打つと勝つ、だからこそのうちの3番、4番なんです。選手たちががんばってつかみ取った東京ドーム。みんな新たな気持ちで戦ってくれるでしょう。本当にありがとうございました。

相馬和磨投手(第3代表決定戦に救援、5回無失点)

5日の初戦、同点で登板したJFE東日本戦は2点を取られてチームが負けてしまいました。申し訳ない気持ちでいっぱいで、最後の打者1人に投げた2戦目(かずさマジック戦)から3日間空いたので、体が開いて球離れが早くなっていた点を修正し、意地でも今日は抑えてやるとの気持ちで登板しました。全73球、ストレートとスライダーがよかったので、全体に気持ち通りに投げられました。東京ドームでは、先発、リリーフ、抑え、どこでもやれる準備をして臨みます。

北川利生選手(第3代表決定戦、初回に先制打)

あの初回、大きかったですね。無死1、2塁で自分の前の打者のバントエンドランが三振ゲッツー。最悪の展開になりかけた2死2塁の場面で、我れながらよく打ったと思います(レフト前ヒット)。負けたら終わりの試合なんで、開き直って臨みたかったんですけど、もう前日から胃が痛くて。何事にも動じないと思われているみたいですけど、いっぱいいっぱいでした。でも本大会ではもうひとレベルアップして、もっといいバッティングをします。全打席フェンス越え狙いですか? それが自分です。

木南了選手(第3代表決定戦、2点に抑えるリードで貢献)

こういう予選は、点を取って取られてという展開になるもので、粘り強い戦いをしなくてはいけないんです。初回に1点が取れた。しかし先発の釘宮のボールがちょっとばらついていてその裏に追いつかれた。でも、1点で帰ってこれたので、次の1点を取ってくれるまで粘ろうと。負けたら終わりという試合なので、リードされないうちに1点を先にとって優位に立つことが重要なんですが、2対2から6回にそういう試合にできたのがよかったです。相馬ががんばって、いいロングリリーフしてくれましたしね。ドームはもちろん全部勝てるようにがんばります。

髙山亮太投手(JR千葉戦、6回を2安打無失点)

もし初戦に負けたら、この試合は自分の先発があるなと思っていたので、準備はもちろんできていました。うちの若いピッチャーがみんなすごくいいんですよ。ということは自分の登板は少なくなるわけですが、そんな中でしっかり投げて、先頭で引っ張りたいと考えています。チームが苦しい時にがんばれば、全体に勢いがつきますから。今日はテンポよくどんどん打たせていこうとの思い通り、積極的にストライクを投げることができました。まっすぐとスライダーとカットボール。それにチェンジアップとツーシーム。この球種で、ドームでも自信を持って投げます。

手銭竜汰選手(第3代表決定戦、先制のホームイン、3安打)

初戦のJFE東日本戦は5打席でフォアボールひとつだけの出塁。流れが悪かったですね。次のJR千葉戦はよかったんですけど(4打数3安打、1四球、3得点)、100%の満足はしていません。最終打席で無理に引っ張りすぎてファーストゴロ。ピッチャーが代わっていたのに、同じテンポで打ってしまって・・・。ドームではもっと上を目指します。(第3代表決定戦では3安打の活躍)

釘宮光希投手(初戦と最終戦に先発、粘りの投球で試合を作る)

今日(初戦)のJFE東日本戦は、はっきり言ってよくなかったです。いつもはピンチのときは低めや狙い通りのコースにボールを持っていけるんです。それが僕の粘りのピッチングができる理由なんですけど、でもなぜか、今日は甘く入ることが多かったです。でもこれ以上悪くなることはないと思うので、次は明るい顔で話がしたいです。(第3代表決定戦では先発。4回2失点で粘りのピッチング)

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