日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第90回
都市対抗野球大会1回戦2019.07.13

東京ドーム

守りの野球で粘るも、あと1点が届かず初戦敗退

1回戦 VS.名古屋市・JR東海

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
さいたま市・日本通運 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
名古屋市・JR東海J 1 0 0 1 0 0 0 0 × 2

マッチリポート

さいたま市代表・日通は5年連続の東京ドーム出場となる。この間、初戦敗退は1度だけで、2017年には決勝の舞台に立った。しかしそれ以外の3大会ではいずれも2回戦で姿を消している。だからこそ、この都市対抗における戦いの怖さ、勝つことの難しさ、そしてそれを乗り越えて勝利する喜びの大きさを、ベンチ入りした大半の選手はよく知っている。そんなチームのメッセージは「全試合に勝つ」――6連勝して優勝するというものだった。

大会初日の第2試合に登場した日通の対戦相手は、名古屋市代表・JR東海。今年4月に行われた第66回JABA静岡大会ではグループリーグで対戦し、日通が8対4で逆転勝ちしている。
先発は日通が左腕・高山。JR東海は直球とフォークボールが武器の右腕・戸田投手。先攻の日通は初回、相手ショートのミスから無死3塁という絶好の先制機を迎える。しかし続く手銭、関本のバットが空を切り連続三振。この後四球で2死1、3塁とするが、あと1本が出ず無得点に終わる。これで流れはJR東海へと傾いていく。
初回裏、JR東海は四球、送りバント、セカンドへの進塁打で作った2死3塁から、4番打者に右前適時打が出て、日通は1点を先制されてしまった。さらに4回裏、2死2塁から1番打者のセンター前へのテキサスヒットで2点目を奪われる。

日通はマウンドを高山から阿部、和田、庄司、相馬とつないで、計11安打を打たれるもこの2失点だけに抑え切る。しかし日通打線は8回2死まで、戸田投手の前にノーヒットノーラン。むず痒い緊張感が漂い始めた空気のなかで打席に入ったのは、8番ショート諸見里。2ボール1ストライクからのスライダーを見事にとらえて、レフトスタンドへ令和大会第1号ホームランを突き刺した。1点差、日通応援席の反撃ムードが大いに高まる。が、JR東海2番手の喜久川投手も好調で、9回に先頭の手銭が得意のヘッドスライディングで内野安打を奪うも、後続の併殺打などでチャンスを生かせず、信じられない初戦敗退。日通の第90回都市対抗への挑戦はあっけなく終わった。

コメント

藪宏明監督

JR東海の戸田投手に完璧にやられました。フォークボールにインコースの真っすぐ、そしてカーブもありました。どのボールも全部決まっていて、うちの選手たちの対策も追いつかなかった。ノーヒットノーランも心配しましたが、こういうときはポーンと1本出ると、ガラッと展開が変わるんです。そのポーン(諸見里選手のホームラン)が出ましたが、8回2死後とちょっと遅かった。ピッチャーは高山には5回まで投げてもらい、後を庄司、相馬につなごうと考えていましたが、少し早く崩れかけたので、阿部と和田も使うことになりました。でも打線がまったく打てない展開で、ディフェンス面はかなり頑張ってくれたと思います。5年連続の東京ドーム、グラウンドに立つと、ここに来なくてはいけないんだと思わせる景色が見えます。しかし、今年はここで勝つことの難しさをあらためて教えられました。

諸見里匠選手(無安打無得点負けの危機を救う令和大会第1号ホームラン)

8回2死無走者で迎えたあの打席はノーヒットノーランの状態でしたけど、四球でもいいから、とにかく塁に出ないと何も始まらないとの思いが強かったんです。1、2打席目の外野フライが2本ともいい感じで打てたので、それを自信に打席に入りましたが、まさかホームランとは、自分でも驚いています。でも負けてしまっては何の価値もありません。応援席の皆様の大きな声援が試合中ずっと力になっていましたが、しっかりと応えられませんでした。すみませんでした。とても悔しいです。

木南了捕手(必死のリードで悪い流れを押しとどめ続ける)

初回表に相手のミスでもらったチャンスを逃がしてしまった。これで、悪い流れになることを覚悟しました。先制点を取られないようにと気をつけたのですが、初回先頭打者に四球を出したことで失点してしまいました。結果的に11安打されましたが、5人のピッチャーの継投で失点は2点。よく粘った、守ったと思います。とにかく相手の戸田投手の出来が良すぎましたが、どんな投手からでも点をもぎ取るという力が、自分を含めてうちの野手陣に足りなかったということです。でも、上に行かなければならないチームだし、個人個人の能力も高いと思っています。秋の日本選手権では、みんなもっと成長した姿を見せられるはずです。

手銭竜汰選手(最終回、必死のヘッドスライディング)

初回の無死3塁の打席で三振をしたり、きょうは何もできなかったので、最後は絶対に出塁する気で、ファーストにゴロを転がし必死にヘッドスライディング、内野安打にしました。ピッチャーは左でしたが、盗塁の準備はしてたんですけどね。8回まで投げた相手の戸田投手はフォークがよくて。そこを見極めているうちにストレートでやられました。ずっといい調子は維持していたんですが、やられました。この借りは秋の日本選手権で返します。

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