日通柔道部 最新情報

3部で10年ぶりの優勝。1部、2部も3位と健闘

第72回東京実業柔道団体対抗大会
2018年4月15日(日)講道館

マッチリポート

伝統の第72回東京実業柔道団体対抗大会が、4月15日(日)に講道館で開催された。エントリー数は1部、2部に各8チーム、3部29チーム(※女子は個人戦となり8選手出場)。日通は、今大会、1部に1チーム、2部に2チーム、3部1チームの計4チームを送り込んだ。山脇監督の思惑としては、「1部は強豪ぞろいで苦戦が予想されるが、その中で健闘できる顔ぶれ。2部は決勝戦まで望める。3部は優勝旗を持って帰れるはず」というものだった。

先鋒・木村、中堅・小坂、大将・高橋の布陣で臨んだ1部は、やはり苦戦を強いられた。1戦、日本中央競馬会の棄権により、準決勝の東芝プラントシステムとの対戦が初戦となったが、0-3で敗退。しかし3位決定戦で小坂が2つの技あり、高橋が払い腰1本で2-1の勝利。3位をつかみ取る大健闘を見せた。

2部は、先鋒・園田、中堅・加藤、大将・林のチームAが1回戦で東芝Bを、加藤の小外刈りによって1-0と破り準決勝へ。しかしセンコーBに園田が内股、加藤が上四方固めで敗れ、決勝進出を阻まれてしまう。チームBは、先鋒・矢野、中堅・日當、大将・鈴木で1回戦をセンコーBと戦うも、0-3で敗退。

昨年の準優勝以上を狙った3部は、先鋒・宮崎、中堅・石塚、大将・手塚で畳に立った。1回戦は、宮崎の僅差勝ちのあと新人の石塚が大内刈りを決めて2-0で突破。続くセントラル警備保障には、石塚、手塚が押しまくり指導を3つずつ取って2-0。3回戦を3つの一本勝ちで通過し、準決勝も、宮崎が試合巧者ぶりを発揮し僅差勝ちを収めると、石塚の粘りの引き分けもあり、1-0で決勝に進出した。

決勝のALSOKは、実力者の先鋒・中矢、大将・浅利の2人だけで圧倒的な強さを見せつけて勝ち上がってきた。宮崎が横四方固めに散ったが、石塚の不戦勝のあと、手塚が登場。背負い投げをもらってあわやと思えたがこれが技ありの判定。両者が倒れてからんだところで、両陣営から押さえろの声があがる。そこで手塚が逆転の横四方固めで優勝を決めた。日通は1部3位、2部3位、3部優勝と全部門で3位以内を決めた。これは2013年以来のことで、3部の優勝は2008年以来のことである。

コメント

山脇監督

3月下旬に会社で柔道部の懇親会を開いていただきました。各選手の所属する支店長や直接の上司、職場の同僚、そして部のOBと、大勢の方々が集まってくれたんです。決起集会のようで、これが想像以上に盛り上がり、お陰さまで選手もやる気を出したと思います。
今大会は、6月の全日本実業柔道団体対抗大会に向けて、2部に2チーム、1部、3部に各1チームを出場させました。正直なところ1部はかなりしんどいかなと思ったのですが、3位決定戦で勝ち、3位を取れた。これは喜ばしい結果でした。2部に2チーム参加したのは、前回大会での3部準優勝をうけて連盟から要請があったのですが、多くの選手が出場できたことは大きなプラス材料になりました。準決勝で敗退したAチームは、決勝に行ける力量を備えていました。それを心にとめて園田、加藤、林には、6月の大会でレギュラーに入れるように、練習を積んでほしいと思います。
3部チームは、宮崎主将を中心にして、昨年を上回る優勝旗をなんとか手に入れようと会社で約束しました。それが実現できてよかったです。2008年(平成20年)以来の10年ぶりの優勝ですから、みんなうれしいと思います。
故障者も何人か出ていますが、ゴールデンウイークの合宿も含めて、6月に照準を合わせて、全員完全な状態になるように準備していきたいです。

宮崎主将(3部チーム・先鋒)

優勝できました。ありがとうございます。全体的に3月、4月は業務の繁忙期で練習量は多くありませんでしたが、そんな中で先輩方が積極的に練習に出てくれて、若手がそれにしっかりとついていきました。優秀な2人の新人も入りましたし、すごく雰囲気がよかったんです。自分の中では、これはいい流れだなあ、結果がついてくるといいなあ、という気持ちで試合に臨みました。
自分は昨年9月の大会で右ひざを痛めて、今回は復帰戦でした。ここに戻ってこれたといううれしさの中で、チームに迷惑をかけないようにしようと1戦1戦を戦いました。あまり動きがよくなくて、最後にまたけがをしてしまいましたが、今回は軽いものなので大丈夫です。
今回は優勝しましたが、本当の勝負は6月です。5月は強化期間ということで練習に打ち込む時間をいただきます。その間、都内の大学での練習、講道館での実業団の合同練習などに参加させていただいて、部全体の力を上げていきたいと思います。

石塚選手(3部チーム・中堅)

今年入社の新人で、社会人として初めての公式戦出場でした。大学4年の最後の試合が不完全燃焼に終わってしまったので、実業団でもっと柔道をやりたいとの気持ちが強くなっています。それだけに、新たなデビュー戦ということで、思い入れもかなりのものがありました。そんな初戦で、先鋒の宮崎さんがまず勝っていい流れを作ってくれたおかげで、1本勝ちできました。決めた技は大内刈りです。自分の柔道は、得意技を決めるものではなく、その場面に応じて技を出せるところが強みと思っています。
社会人になって環境が大きく変わり、自分のペースがなかなかつかみきれずにいました。ベストの状態に戻せていない中での大会でしたが、直前の2週間で濃い練習ができたお陰での結果だと思います。この優勝はもちろんうれしいですが、6月の全日本の大会に気持ちは向いています。そこで自分の状態をベストに持っていきたいです。

手塚選手(3部チーム・大将)

昨年秋に出場した講道館杯は個人戦でしたが、今回の大会は団体戦で、しかも大将。戦い方に関する考え方がかなり違いました。団体戦はチームの流れを見て、自分がどういう柔道をしていくかが大事です。先鋒は負けないことが重要なので、その役割をきちっと果たしてくれた宮崎主将の存在は大きいです。決勝戦は、ずっと2人の選手だけで勝ち上がってきたチーム(ALSOK)が相手でした。強豪ですが、2人のチームには負けたくない気持ちが強かったです。対戦相手の浅利選手は寝技が得意ですが、自分も寝技には自信がありますから、気負わず平常心で臨むことができました。背負い投げで技ありを取られましたけど、結果的にはその流れから寝技で抑え込んで勝ち、優勝することできました。
最近は満足のいく練習ができず、体重(81kg級)もちょっと落ち加減だった割には、いい結果に結びつきました。次に目指すのは6月の大会です。チームとして、昨年は2部から1部に上がれませんでしたので、目標は今度こその1部昇格。しっかりと上がれるように、体を作り直し、がっちりと練習を積みます。

成績

1部

1回戦

日本通運       日本中央競馬会
不戦勝

準決勝

  日本通運 0 - 3 東芝プラントシステム
先鋒 木村     五味
中堅 小坂     乙津
大将 高橋     佐藤

3位決定戦

  日本通運 2 - 1 セントラル警備保障
先鋒 木村     久保寺
中堅 小坂     佐々木
大将 高橋     多賀

2部

1回戦

  日本通運A 1 - 0 東芝B
先鋒 園田     宮上
中堅 加藤     武末
大将     丸山

準決勝

  日本通運A 0 - 2 センコーB
先鋒 園田     長倉
中堅 加藤     岩渕
大将     高橋

2部

1回戦

  日本通運B 0 - 3 センコーA
先鋒 木村     関根
中堅 日當     石田
大将 鈴木     稲田

3部

1回戦

  日本通運 2 - 0 JR東日本リテールネット
先鋒 宮崎     佐藤
中堅 石塚     巴山
大将 手塚     花村

2回戦

  日本通運 2 - 0 セントラル警備保障B
先鋒 宮崎     藤井
中堅 石塚     玉城
大将 手塚     出澤

3回戦

  日本通運 3 - 0 東京武道館柔友会A
先鋒 宮崎     工藤
中堅 石塚     安井
大将 手塚     佐々木

準決勝

  日本通運 1 - 0 東京拘置所
先鋒 宮崎     右田
中堅 石塚     岡村
大将 手塚     秋元

決勝

  日本通運 2 - 1 ALSOK
先鋒 宮崎     中矢
中堅 石塚 不戦勝   田中
大将 手塚     浅利

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