日通剣道部 最新情報

若手の躍進で本社チームベスト8 首都圏支店チームもべスト16

第59回関東実業団剣道大会
2017年6月4日(日)日本武道館

マッチリポート

今大会で日通剣道部は、一昨年ベスト8(敢闘賞)、昨年3位と、男子チームが出場した一般の部において2年連続で入賞してきた。今年は一般の部240(前回217)チーム、女子77(前回75)チームが出場するなか、熾烈な戦いが繰り広げられた。
先に試合に臨んだのは先鋒・瀧沢、中堅・齋藤、大将・古関の女子首都圏チーム。1回戦、セントラル警備保障(本社)戦で、瀧沢はメンを奪われ黒星スタートとなったが、齋藤がコテ2本を奪い返して逆転。復帰して日の浅い古関はリードを守りたかったが、試合終盤にコテを奪われ万事休す。全盛期の鋭さは戻らないながら、試合終了まで攻め続け、得意のメンが決まったかと思われたがわずかに浅く、1-2で初戦敗退。
続く本社チームの1回戦、パナソニック(ES関東)戦は、先鋒・斉藤、中堅・東野、大将・今泉で臨んだが、先鋒、中堅が引き分けのまま大将戦。今泉は離れ際の引きゴテで1本失うものの、試合終了直前にメンを奪い返し代表戦へ。しかし、ドウを決められて、首都圏チーム共々、1回戦で敗退となった。
一般の部は、航空事業支店、首都圏支店、本社の3チームが出場。航空事業支店チームはベテラン3人(先鋒・高須、副将・本橋、大将・髙橋賢)と、2年目2人(次鋒・赤澤、中堅・髙橋聡)の布陣。1回戦、2回戦は先鋒の高須がポイントを奪って流れを作ったが、3回戦の富士ゼロックス(港)戦では、高須の勢いを止められ0-1で敗戦となった。
新人の鈴木を先鋒、2年目の三浦を次鋒、4年目の永松を副将に置き、ベテランの本間・中堅、志賀を大将に配した首都圏支店チームは、初戦の蝶理を2-1で退け、2回戦のALSOC(東京)も2-2の同点ながら、本間の2本勝ちで本数勝ち。僅差で勝ち上がり、3回戦は伊田テクノス(さいたま)。2回戦から鈴木に代わって先鋒で出場した小副川が1本負けを喫すると、次鋒・三浦がすぐさまポイントを取り返す。同点で迎えた副将戦、永松は電光石火のメンを立て続けに奪い、ポイントを逆転。大将・志賀はリードを守ってベスト16にコマを進めた。しかし相手は強豪の東洋水産(本社)。0-0で迎えた中堅戦、この日無敗の本間だったが、まさかの2本負け。そのままリードを守り切られ、準々決勝進出は果たせなかった。
本社チームは、3年目の天方を先鋒に起用。次鋒に2年目の南、中堅に3年目の菅原。副将・柴田、大将・谷口は昨年と変わらない布陣。攻める姿勢を買われた天方は、破竹の勢いを見せる。2回戦から4回戦まで2本勝ちでチームに流れを引き寄せる。前年3位のシードによって初戦となった2回戦は5-0で本田技術研究所(埼玉)を圧倒。3回戦のキリン戦では天方のリードを守って1-1で勝利。4回戦も4-0としてコート決勝に臨んだ。対戦相手は予想通り富士ゼロックス東京(本社)。互いに一歩も譲らない緊迫した試合となり、5人が終わって0-0のまま代表戦へ。野村監督は谷口を指名したものの、谷口は相性の良さを考慮して柴田の名前を進言する。その言葉を待ち構えていたように、すぐさま柴田は面をつける。相手は実業団剣道で名を馳せた大将・野村。20分を超える死闘の末、勝負を決したのは柴田の飛び込みメン。準々決勝に進んだ本社チームは、日通商事本社との同門対決となった。互いに手の内を知り尽くしているため、静かに見えつつも一触即発の緊迫した試合展開。次鋒・南がコテを奪われポイントを失い、菅原、柴田、谷口が追いすがるものの、日通商事らしいクレバーな剣道に跳ね返され、1本に泣く準々決勝敗退となった。

コメント

野村監督のコメント

昨年大会では3位に入賞し、今年は序盤で敗れるわけにはいかないというプレッシャーがありました。本社チームが日通商事本社と準々決勝で当たり、ベスト4進出を阻まれました。昨年は6回戦で日通商事の東京チームと対戦し、2-2からの代表戦を制して準々決勝に進んだので、その借りを返される形となりました。日頃、同じ道場で稽古して互いの長所弱点を知り尽くす同門対決ですから、ほかの強豪チームに負ける以上の悔しさがあります。それも5人戦って、コテ1本取られての負けです。選手たちも1本の重み、1本を奪うことへのこだわりというものを痛感したことと思います。
昨年は男子に新人が6名、今年も1名の新人(女子は2名)を迎え、道場が活気づいてきました。女子は2チームとも1回戦敗退となりましたが、首都圏チームはベスト16、航空チームはベスト32と地力をつけている手応えを感じました。3か月後の全日本実業団では、各自が今日足りなかった部分の強化に努め、優勝を目指すチームの一角として精進していかなければと思います。

齋藤弘美選手(女子首都圏チーム・中堅)のコメント

以前のような練習ができていない分、相手をよく見て体力を温存しながら、今の自分に決められる技はコテしかないと思っていました。コテ狙いは相手にもわかっていたと思いますが、身長が高く懐が深かったので、潜り込めばチャンスはあると思いました。1本取ったあと、コテを狙っておいてメンを打つことも考えましたが、稽古が足りず脚が前に出ませんでした…。1回戦は運よく2本取れましたが、上位のチームに勝つために足りないものを感じました。

天方孝輔選手(本社チーム・先鋒)のコメント

4月から新しい部署になり、この大会前は日曜日しか道場での稽古ができませんでした。稽古ができないながらも、イメージトレーニングであったり、コンディションのピーキングであったり、自分なりにできることはあると思って準備をしてきました。昨年の関東実業団は3位でしたが、今年、本社チームの先鋒を任された時点で、チームの結果は自分の出来次第だと感じていました。3勝2分という結果は、何とか先鋒の責任は果たせたかもしれません。自分は勝負で結果を残すだけでなく、剣道部や本社チームをオーガナイズすることも使命だと思っているので、今年はどちらでも結果が残せるよう、挑戦していきたいです。

柴田優貴選手(本社チーム・副将)のコメント

富士ゼロックス東京(本社)戦では、自分が代表戦に指名される予感はありました。相手大将の野村さんは実績ある有名な選手ですが、自分は相性がいいので自信はありました。ただ、お互いに手の内を知っているので、気持ちで引いたら負けると思っていましたし、お互いに狙いはメンでしたが小細工なしで勝負に出ました。全剣連の合宿にも参加させていただいているので、ここで負けたら苦しい練習を積んできた意味がないと自分を奮い立たせ、20分を超える代表戦でしたがなんとかメンを取ることができました。準々決勝は、去年負けている相手にも勝てる予感はありましたが、攻めきれませんでした。

谷口賢人主将(本社チーム・大将)のコメント

準々決勝進出をかけた代表戦は、監督からは自分が行くように言われましたが、あえて柴田先輩の名前を言いました。去年までは、大将戦も代表戦も全部を背負って自分に任せろと思っていましたが、優勝を狙うチームは一枚看板ではなく、二枚看板であるべきだと考えるようになりました。相手の野村さんと相性のいい柴田先輩に託し、結果を出してもらえたのはチームにとって大きな収穫だったと思います。ただ、準々決勝の日通商事(本社)には、前でポイントを取って、後ろはポイントを守るという相手のプラン通りやられてしまったことが、本当に悔しいです。前週の中央区大会では、チームとしての戦い方ができずに敗れてしまいました。今日の試合と併せて、チームとしての戦いを考えるヒントになればと思います。

試合結果

日本通運(本社) 成績

2回戦

  日本通運(本社) 5 0 本田技術研究所(埼玉)
先鋒 天方 孝輔 メン、コテ     鈴木康平
次鋒 南 淳平 メン、メン     小出宏伸
中堅 菅原 壮一郎 コテ     今村光宏
副将 柴田 優貴 メン     大久保武文
大将 谷口 賢人 メン、メン     中村知義
(代表戦)          
補欠 末松 峻平        

3回戦

  日本通運(本社) 1 1 キリン
先鋒 天方 孝輔 メン、メン     小田部将
次鋒 南 淳平     奥澤和也
中堅 菅原 壮一郎     メン 小原潤平
副将 柴田 優貴     松下尚史
大将 谷口 賢人     大熊勇矢
(代表戦)          
補欠 末松 峻平        

4回戦

  日本通運(本社) 4 0 三菱東京UFJ銀行(横浜)
先鋒 天方 孝輔 メン、メン     森田重弘
次鋒 南 淳平 メン、メン     倉本桂季
中堅 菅原 壮一郎 メン     宮本恵造
副将 柴田 優貴     北田真悟
大将 谷口 賢人 メン、メン     竹原一樹
(代表戦)          
補欠 末松 峻平        

5回戦

  日本通運(本社) 0 0 富士ゼロックス東京(本社)
先鋒 天方 孝輔     小室俊介
次鋒 南 淳平     松本直也
中堅 菅原 壮一郎     丸家光太
副将 柴田 優貴     新海幹之
大将 谷口 賢人     野村慶徳
(代表戦) 柴田優貴 メン     野村慶徳
補欠 末松 峻平        

準々決勝

  日本通運(本社) 0 1 日通商事(本社)
先鋒 天方 孝輔     金成宗次郎
次鋒 南 淳平     コテ 中野真弘
中堅 菅原 壮一郎     川上宗真
副将 柴田 優貴     賀川篤仁
大将 谷口 賢人     山内山士郎
(代表戦)          
補欠 末松 峻平        

日本通運(首都圏) 成績

1回戦

  日本通運(首都圏支店) 2 1 蝶理
先鋒 鈴木 啓介 ドウ、コテ 宮田啓佑
次鋒 三浦 和也 メン     安永憲史
中堅 本間 敏光 メン、メン     久保川賢弥
副将 永松 秀介 コテ 平石統
大将 志賀 隆史     難波将鋭
(代表戦)          
補欠 小副川 聡        

2回戦

  日本通運(首都圏支店) 2 2 ALSOC(東京)
先鋒 小副川 聡 メン   篠崎幸人
次鋒 三浦 和也     小曽納匠
中堅 本間 敏光 メン、メン     入江洋平
副将 永松 秀介     メン 福田修一郎
大将 志賀 隆史     メン 遅野井瑞広
(代表戦)          
補欠          

3回戦

  日本通運(首都圏支店) 2 1 伊田テクノス(さいたま)
先鋒 小副川 聡 メン 三宅秀明
次鋒 三浦 和也 メン     山瀬奬大
中堅 本間 敏光     田口大輔
副将 永松 秀介 メン、メン     矢野圭介
大将 志賀 隆史     内田貢市
(代表戦)          
補欠          

4回戦

  日本通運(首都圏支店) 0 1 東洋水産(本社)
先鋒 小副川 聡 大貫大輔
次鋒 三浦 和也     小谷野允寛
中堅 本間 敏光     コテ、ドウ 下川慶次郎
副将 永松 秀介     秀徳信彰
大将 志賀 隆史     庄司祐也
(代表戦)          
補欠          

日本通運(航空) 成績

1回戦

  日本通運(航空事業支店) 1 0 凸版印刷(本社)
先鋒 高須 秀隆 コテ   村上知志
次鋒 赤澤 智希     北本直道
中堅 髙橋 聡     田伏優治
副将 本橋 清伸     吉田慎之助
大将 髙橋 賢治郎     村木智大
(代表戦)          
補欠 松崎義広        

2回戦

  日本通運(航空事業支店) 2 0 山口商店
先鋒 高須 秀隆 メン     山内毅
次鋒 赤澤 智希 メン   コテ 中村将士
中堅 髙橋 聡 メン、メン     小澤圭祐
副将 本橋 清伸     山口幸太郎
大将 髙橋 賢治郎     髙本典弘
(代表戦)          
補欠 松崎義広        

3回戦

  日本通運(航空事業支店) 0 1 富士ゼロックス(港)
先鋒 高須 秀隆 メン 沓掛慎太郎
次鋒 赤澤 智希     戸田隆光
中堅 髙橋 聡     中尾仁亮
副将 本橋 清伸     西槇将人
大将 髙橋 賢治郎     河内省吾
(代表戦)          
補欠 松崎義広        

日本通運(女子) 成績

1回戦

  日本通運(首都圏) 1 0 セントラル警備保障(本社)
先鋒 瀧沢 悠里   メン 池田美希
中堅 齊藤 弘美 コテ、コテ     鈴木衣里
大将 古関 春菜     コテ 山中広美
(代表戦)          
補欠          

1回戦

  日本通運(本社) 0 0 パナソニック(ES関東)
先鋒 斉藤 みのり     堀口愛
中堅 東野 凌子     武村紀江
大将 今泉 佳恵 メン コテ 後藤
(代表戦)       ドウ 堀口愛
補欠          

ギャラリー

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