日通相撲部 最新情報

昨年の決勝で敗れた アイシン精機に雪辱ならず

第53回東日本実業団相撲選手権大会
2015年7月5日(日)埼玉県立武道館相撲場

マッチリポート

過去10大会で6度の優勝、2度の準優勝という成績を残してきた東日本実業団相撲選手権。昨年まで日通相撲部を支え社会人横綱も経験した澁谷悟選手が引退し、今年から澁谷と同じ中央大学から寺田貴博選手が新たに加わった。団体戦の先鋒を託された寺田だったが、予選1回戦のクリエイト戦では、頭からぶつかる激しい立ち合いから一気に土俵際まで押し込まれ、押し倒しで敗れ黒星スタート。中堅・榎本もゆるい立ち合いからまわしを探るが、最後までまわしに手が届かず寄り切られてしまう。2回戦の相手は東洋大学職員。寺田は荒木関選手の激しいツッパリになすすべなく敗れるが、榎本、濵田がふんばり2-1で勝利。息を吹き返した3回戦は、東光タイヤ工業と対戦。寺田は本来の突き押し相撲で相手を押し出すと、榎本は得意の吊り出し、濵田も寄り切りで3-0の勝利。2勝6点として予選2位(同率)で決勝トーナメント進出を決めた。しかし、トーナメント初戦は予選首位通過(3勝8点)のアイシン精機。昨年の優勝チームであり、日通が決勝で敗れた相手。雪辱を期して臨んだが、先鋒・寺田は立ち合いで変化した神山選手の叩き込みに敗れると、星を五分に戻したい榎本だったが吉田選手の寄り倒しに軍配が上がり、濵田も髙橋選手の下手投げに敗れ、0-3の完敗。6年ぶりに表彰台を逃した。
引き続き行われた個人戦無差別級では、寺田、榎本、濵田、津島、高田の5人がエントリー(高田は棄権)。津島は初戦でアイシン精機の神山選手(個人戦準優勝)に敗れたものの、終始いい動きを見せた。榎本は2回戦敗退、濵田は3回戦敗退となるも、寺田はひとり気を吐き3回戦を勝ち抜いてベスト8へ。準々決勝では焼津市役所の成川選手に外掛けで敗れたものの、ポテンシャルの高さをうかがわせた。

コメント

小西武彦監督

寺田は今年の新人で、きっぷのいい突き押し相撲が身上です。春の大会では大学生相手に一番勝ち星を挙げていたので期待していましたが、初めての社会人の大会で、やや硬さが見られましたね。濵田は九州大会で足首を傷めて、本調子ではないながらもよくやってくれたと思います。榎本は年齢的なこともあり、仕事のボリュームも増えて、例年よりは稽古不足だったと思います。しかし東日本実業団は優勝して当たり前と言い続けてきましたから、準々決勝で敗退という結果は受け入れがたいです。昨年の決勝戦で敗れたアイシン精機に、準々決勝で敗れたことは選手も悔しいと思います。怪我で休んでいた高田も稽古に復帰しましたし、個人戦でいい動きをしていた津島も加わり、チーム内でいい競争をして全日本実業団(9月)を迎えられると思うので、ご声援に応えて結果を出したいと思います。

寺田貴博選手

新人の寺田です。中央大学出身です。社会人の大きな大会は今回が初めてだったので緊張してしまいました。もう少し勝てたのではと、悔いが残ります。学生相撲のほうがパワーはあると思いますが、社会人の立ち合いのはずし方の上手さというか、自分の間で立たせてもらえないことを痛感しました。稽古では勝てても、いざ勝負となると日通の先輩方にもなかなか勝てません。立ち合いの直前に集中力を高めるコントロールがまだ自分には足りないと感じているので、試合の入り方をもっと修正したいと思います。団体戦ではチームに貢献できなかったので、個人戦は気持ちを切り替えていったんですが、表彰台まであと一勝届かなかったです。

榎本翔太選手

自分の相撲が相手に研究されているのか、なかなか右四つにさせてもらえなくなってきました。まわしに手が届かない相撲が2度、左四つも2度あったのは反省点です。今年は、まわしが取れない相撲を想定して、あえてまわしを取らない稽古をしてきました。はず押しであったり、相撲の基本にかえる動きを見直してこの大会に臨んだだけにベスト8で敗退というのは残念ですね。自分も30歳になり、仕事と稽古のいいバランスをつかんだと思っているので、全日本で優勝できるよう、もう一度頑張ります。

濵田光選手

今年5月の九州大会で足首を傷めてしまい、日常生活には問題ないんですが、土俵で瞬発力が必要な時に痛みが出るので、今日は納得できる自分の突き押し相撲ができませんでした。完全休養が必要なのかもしれませんが、そうも言っていられないので、しっかり治療に専念してチームを引っ張りたいと思います。

成績

団体戦一部

予選1回戦

  日本通運 1 2 クリエイト
先鋒 寺田貴博   押し倒し 濁川太宏
中堅 榎本翔太   寄り切り 水野裕士
大将 濱田光 寄り切り   岩本拓也

予選2回戦

  日本通運 2 1 東洋大学職員
先鋒 寺田貴博   突き出し 荒木関賢悟
中堅 榎本翔太 寄り切り   芳賀翔真
大将 濱田光 押し出し   中出雄真

予選3回戦

  日本通運 3 0 東光タイヤ工業
先鋒 寺田貴博 押し出し   成田大樹
中堅 榎本翔太 吊り出し   松尾幸太
大将 濱田光 寄り切り   工藤要

決勝トーナメント準々決勝

  日本通運 0 3 アイシン精機
先鋒 寺田貴博   叩き込み 神山達哉
中堅 榎本翔太   寄り倒し 吉田圭祐
大将 濱田光   下手投げ 髙橋徹

個人戦

榎本翔太選手

1回戦 寄り切り 松尾幸太(東光タイヤ工業)
2回戦 × 押し出し 須麻聡太(JALグランドサービス)

津島竜太選手

1回戦 × 寄り切り 神山達哉(アイシン精機)

濱田光選手

2回戦 寄り切り 成田大樹(東光タイヤ工業)
3回戦 × 寄り切り 水野裕士(クリエイト)

寺田貴博選手

1回戦 押し出し 藤田克裕(老後を幸せにする会)
2回戦 寄り切り 芳賀翔真(東洋大学職員)
3回戦 上手投げ 笠松亮太(ダイニッカ)
準々決勝 × 外掛け 成川輝(焼津市役所)

ギャラリー

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