日通相撲部 最新情報

団体戦ベスト8進出 個人戦は入賞を逃す

第57回全日本実業団相撲選手権大会
2015年9月21日(月)靖国神社相撲場

マッチリポート

全国のアマチュア職域相撲の精鋭が、3人一組の団体戦と個人戦で覇を競う今大会。日通は団体一部で一昨年優勝、昨年3位と、トップクラスの成績を残してきた。アマチュア横綱のエース澁谷が引退し、替わって同じ大学出身の新人・寺田を大将に、先鋒・津嶋、中堅・榎本がその前を務める布陣で覇権奪回に挑んだ。
団体戦の予選1回戦の相手は和歌山県庁。緊張の初戦、最初の取り組みだったが、津嶋は鋭い出足からの押し出しで完勝。続く榎本は相手の前まわしを取り、下がりながらの下手出し投げで勝ち。2-1で好スタートを切った。2回戦の間口戦は、津嶋が寄り切られて星を落とし、榎本が逆に力強く寄り切って1-1のタイに。期待のかかった寺田は、立ち合いから前に出て相手を土俵際まで追い詰めるが、相手の引き落としに両手をつき1-2の敗戦。負けられなくなった3戦目の強豪・アイシン精機戦、津嶋は長い相撲の末に相手が土俵を割ったか津嶋の体が落ちたか、微妙な判定となって取り直しに。仕切り直した相撲を、見事な寄り切りで勝利した。続く榎本は、相手に土俵際まで寄られながら両まわしをつかんで得意の豪快な吊りで、うっちゃりの勝利。寺田は敗れたが2-1の勝利で、予選3試合を2勝1敗とし、優秀8チームによる決勝トーナメントに進んだ。
期待のかかったトーナメント準々決勝の相手は九州電力。津嶋は立ち合いで相手の動きを見てしまい、一気の寄りにあって完敗。好調・榎本は相手に下にもぐられた形で組んで膠着したが、豪快に左上手を取ってから前に出て寄り切りの勝ち。1-1からの勝負になったが不調の寺田に替わって大将戦に立った高田は、立ち合い直後のはたき込みに敗れ、日通はベスト8で団体戦を終えた。
個人戦では、団体戦の雪辱を期す寺田が4回戦に進出したが、惜しくも摂津倉庫・田中選手の寄り切りに敗れた。津嶋、高田、榎本の3選手も善戦及ばず3回戦までで敗れ、日通から上位進出はならなかった。

コメント

小西武彦監督

メンバーが去年から替わり新人の寺田が入って、けが人はいるものの現時点ではベストメンバーで臨みました。予選をなんとか2勝1敗で勝ち上がって、しかも3戦目はアイシン精機さんによく勝って、勢いがつくかと思いましたが九州電力戦は残念でした。津嶋は立ち合いが中途半端で、もっと自分の押し相撲に忠実にいかないといけなかったですね。ベスト8に残るチームの実力はどこも紙一重の差しかありません。今日は予選落ちも覚悟していただけに、よくやったほうかもしれません。主将の榎本はチームをよく引っ張っています。今日は自分の形にならなくても意地の相撲で勝ちに行っていました。新人の寺田は突き押し相撲にいいものを持っていますが、精神的な脆さがあるので、負けても気持ちを切り替えないといけません。個人戦は、12月の天皇杯出場に必要なポイント獲得のためにも、榎本にもう2つ勝ってほしかった。今、出場の可能性があるのが寺田だけなので、今後の大会の成績に期待して、あと1~2人は出てほしいと思っています。

津島竜太選手

予選の3試合は調子が良かったのですが、トーナメント1回戦の九州電力戦は、相手が動くと思って様子を見てしまったところを思い切って押されてしまいました。立ち合いのミスです。中学生の頃から稽古をしてもらって高校・大学も先輩の選手でしたので、お互いによくわかっていた相手でしたが・・・。予選は2勝できましたが、2戦目は大きくうまい相手に頭を決められて何もできませんでした。アイシン精機戦はきわどい相撲で取り直しになりましたが、そこで勝ててよかったです。今年は入社5年目で、チームの中堅として結果を出し、日通相撲部に恩返ししないといけないと思っています。稽古はできているので、この調子でチーム力を上げていきたいです。

高田在秀選手

膝を怪我して、今日が復帰戦のような位置づけの試合だったのですが、まだ全然だめです。団体戦はトーナメント1回戦から監督の指示で出場しました。学生のときから何度か対戦している相手だったのですが、立ち合いで思い切って前に出ようとしたところをはたかれてしまいました。個人戦はひとつ勝てて、2回戦ではふだんあまり経験のない長い相撲になりましたが、本調子でないところが最後の結果にも出てしまいました。チーム全体は残念な結果に終わってしまいましたけれど、新人の寺田も入って、いい雰囲気だと思います。稽古もできていて練習量も足りているので、これからだと思います。

榎本翔太選手

最後は力尽きました。コンディションが良くて、今日は体がよく動きました。ふだんの稽古もできていました。体重も少し増えてベストに近い状態です。初戦は先鋒の津嶋が取ってくれて、自分も負けられないと思いました。あまりいい相撲ではなかったですが勝てたことがよかったです。アイシン精機さんの相手選手には勝ったことはなく、悪いイメージしかなかったんですが、最後は自分の形でうまく吊り上げることができました。九州電力戦は潜られましたが、左上手を取って相手の動きを止めることができました。その前の試合で胸の筋断裂を起こしてしまって痛みがあったのですが、やるだけのことはやりました。けがの濱田が治って戻ればチームとして大きな力になりますし、同い年の高田もようやく復帰できたので、チームとしてこれからだと思います。

成績

団体戦一部

予選1回戦

  日本通運 2 1 和歌山県庁
先鋒 津嶋竜太 押し出し   冨田有輝
中堅 榎本翔太 下手出し投げ    関沢英行
大将 寺田貴博   押し出し 森本太良

予選2回戦

  日本通運 1 2 間口
先鋒 津嶋竜太    寄り切り 岩見剛也
中堅 榎本翔太 寄り切り   中原将博
大将 寺田貴博   引き落とし 西浦凖樹

予選3回戦

  日本通運 2 1 アイシン精機
先鋒 津嶋竜太 寄り切り   吉田圭祐
中堅 榎本翔太 うっちゃり   神山達哉
大将 寺田貴博   寄り倒し  髙橋徹

決勝トーナメント準々決勝

  日本通運 1 2 九州電力
先鋒 津嶋竜太   寄り倒し 満永祐康
中堅 榎本翔太 寄り倒し   朝長伸哉
大将 高田在秀   はたき込み 吉田勝雄

個人戦

津島竜太選手

2回戦 不戦勝 酒井健吾(日本体育大学職員)
3回戦 × はたき込み 石前辰徳(日本大学職員)

寺田貴博選手

2回戦 上手投げ 吉田圭祐(アイシン精機)
3回戦 上手投げ 関沢英行(和歌山県庁)
4回戦 × 寄り切り 田中大陽(摂津倉庫)

高田在秀選手

1回戦 寄り切り 成田大樹(東光タイヤ工業)
2回戦 × 寄り倒し 中村佳史(警視庁)

榎本翔太選手

2回戦 寄り切り 髙橋徹(アイシン精機)
3回戦 × 引き落とし 芳賀翔真(東洋大学職員)

ギャラリー

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