日通相撲部 最新情報

各選手が真価を発揮 創部60周年に全国2連覇を達成

第60回全日本実業団相撲選手権大会
2018年9月16日(日)堺市大浜公園相撲場

マッチリポート

創部60周年を迎えた日通は前回優勝チームであり、記念すべき年に2連覇を達成するべく高い意識を持って日々の稽古に励み、良い準備をして大会当日を迎えていた。団体戦のメンバーは東日本実業団相撲選手権大会(7月)と同じく、先鋒に内山、中堅に新人の古川、大将に小山内という若い布陣となった。ちなみに、東日本実業団は準優勝に終わっており、これが気持ちを引き締める要因になっていた。
予選1回戦(クリエイト)を3勝(3点)とそれぞれが危なげない取り組みで勝利すると、2回戦(東洋大学職員)でも内山、古川がいずれも送り出しで連勝し、小山内も寄り切りで勝利して2連勝で6点、決勝トーナメント進出を決めた。続く3回戦の相手は同じく2連勝の松源だったが、内山が幸先よく勝利を飾る。古川は立ち合い直後の変化に対応できずはたき込みで敗れたが、小山内が安定感のある一番で勝利して2-1とし、予選を3勝8点で通過した。
盤石の戦いで決勝トーナメントに進出すると、準々決勝ではふたたびクリエイトと対戦。まず内山が前に出る相撲で先勝すると、古川も立ち合いで2度の待ったがかかる取り組みに、引き落としで勝利。小山内も四つ相撲を制して白星をあげて3人とも勝利した。準決勝の相手は開催地である大阪府から出場の間口ホールディングス。ここでも好調・内山が勝利し、白星スタートとした。しかし、古川が物言いのつく微妙な取り組みで黒星となり、1-1となって勝ち上がりの行方は大将戦へ。ここで小山内が相手の待ったに動じず、自分の相撲を取りきって寄り切り、2-1で決勝進出を決めた。
前回と同じアイシン軽金属との決勝は、ここまで全勝の内山が敗れる波乱の立ち上がりになった。続く古川の相手は実業団相撲界で知らない者はいない黒川選手(前年度個人戦王者)という難敵だったが、臆することなくぶつかって寄り切りで白星をおさめ、1-1とした。すると、小山内が気持ちのこもった取り組みで大将戦を制し、目標に掲げていた2連覇を達成した。優勝が決定した瞬間、土俵上で小山内は拳を握り締めてガッツポーズ。内山、古川も大きな動きで喜びを表わし、堺市大浜公園相撲場が大きな拍手に包まれた。
個人戦には団体戦の3選手に濵田を加えた4選手が参加。小山内が1回戦、内山が3回戦で敗退。濵田、古川は4回戦で敗れ、入賞はならなかった。

コメント

矢島健一監督

創部60周年という節目の年に、優勝という華を添えることができて良かったです。チームは若返りを図るなかで、全国選抜社会人選手権(8月)に優勝するなど勢いに乗っていました。対戦相手は強豪ばかりでしたが、われわれも力のある選手が揃っているので、持っている力を発揮できれば優勝できると信じていました。監督、コーチはいつもどおりの力を出させてあげるのが使命なので、リラックスして臨めるような雰囲気作りを心がけ、「普段どおりの相撲を取ろう」と声をかけました。有り難いことに一昨年、昨年あたりから遠征のお話をいただいて、いろいろなチームと稽古を積む機会が増えており、これが非常に有意義なものとなっています。チーム編成は、先鋒の内山が流れを作り、たとえ1-1になっても大将である勝負強い小山内で必ず決めるという狙いがあります。中堅の古川も十分に勝負強いので、もし先鋒で落としてもやはり1-1となり、最後に小山内が決める。実際、今日は1-1で3回ほど小山内にまわりましたが、彼が入社1年目だった昨年ほどドキドキせずに、安心して見ていられました。
60周年を迎えた日通相撲部には、諸先輩方が受け継いできた伝統があります。己に厳しく、モットーである文武両道を貫く──。勝って奢らずの精神を持ち続けることをいつも大事にしています。諸先輩方、会社のみなさんの協力に感謝し、礼儀・礼節を忘れないことを選手たちには口うるさく伝えています。今回は、平成15~16年以来の2連覇を達成することができましたが、みなさんのご声援とご支援のおかげだと思っています。継続して良い結果を報告できるよう、今後も頑張ります。

内山翔太選手

東日本実業団大会(7月)に準優勝、全国選抜社会人選手権(8月)に優勝という流れできて、チームとして調子をあげていました。職場の方々にお世話になっていて、今日もたくさん応援に来ていただいていたので、恩返しのためにも2連覇しないといけないと思っていました。今大会にずっと照準を合わせて準備してきたので、結果が出て良かったです。緊張するよりも楽しもう、笑顔を忘れずにリラックスして相撲を取ろうと試合前にみんなと話しました。自分たちの力ならば、いつもどおりの取り組みができれば必ず良い結果が出ると信じていました。自分で言うのもおこがましいですが、日通は弱いチームではないので自信を持って臨みました。先週、今週と練習のために早めに退社させていただくなど、職場の方々にいつも迷惑をかけています。遠征などで不在になるときも多いです。まわりの方々の助けがあったからこその優勝なので、本当に感謝しています。

古川晴貴選手

会社として2連覇がかかっていて、私としても入社1年目でメンバーに加わったので、「だから負けた」と言われないためにも優勝しなければならない大会でした。団体戦では2つ黒星を喫しましたが、決勝のここぞという一番に勝てて良かったです。チームとして助け合い、3人で2点を取ることができました。決勝で対戦した黒川さんは社会人相撲の横綱で、0-1という追い込まれた状況だったので悔いのないように自分の相撲を取ろうと思って土俵に上がりましたが、それが良い結果につながりました。学生の元気や勢いに対して、社会人の相撲には上手さがあります。その対応で壁にぶつかり、入社してしばらく勝てない時期が続きました。まだまだですが、半年ほどして、社会人としての相撲の取り方が少しわかってきた気がします。職場の方々にはいつも相撲に行ける環境を作っていただいています。結果についても気にかけてもらっているので、頑張らないといけないと思っています。お世話になってばかり、サポートしてもらってばかりで感謝の気持ちしかないです。いまは相撲の結果でしか恩返しができないので、これからも頑張っていきます。

小山内力樹選手

(2連覇で)会社に貢献できたので、素直にうれしいです。今日は最初から身体が動いていると自分でわかっていたので、終始落ち着いて相撲が取れました。予選1回戦は緊張することもあるのですが、今日は平常心でいられました。先週、今週と集中して練習ができていたので、良い準備ができていたと思います。東日本実業団では決勝で敗れましたが、そこから練習中になにを修正するかみんなで話し合いながら稽古を重ねてきました。そういった意味では、あそこで負けたことでチームワークがより強くなりました。しっかり腰をおろすとか、もう一歩前へ出るとか、本当にわずかな部分を見直すだけでだいぶ変わりました。会社の方々に応援していただくことでこうやって相撲を取ることができ、優勝を報告することもできます。仕事、相撲に限らず、いつも会社の人たちには助けてもらっています。感謝の気持ちを忘れることなくこれからも頑張っていきますので、応援をよろしくお願いします。

成績

団体戦一部予選

1回戦

  日本通運 3 0 クリエイト
先鋒 内山 翔太 突き出し   岩本 拓也
中堅 古川 晴貴 突き出し   濁川 太宏
大将 小山内 力樹 寄り切り   新保 杏也
(代表戦)        
補欠        

2回戦

  日本通運 3 0 東洋大学職員
先鋒 内山 翔太 送り出し   荒木関 賢悟
中堅 古川 晴貴 送り出し   芳賀 翔真
大将 小山内 力樹 寄り切り   中出 雄真
(代表戦)        
補欠        

3回戦

  日本通運 2 1 松源
先鋒 内山 翔太 寄り切り   西尾 壮人
中堅 古川 晴貴   はたき込み 上岡 祐介
大将 小山内 力樹 寄り切り   中野 寿
(代表戦)        
補欠        

決勝トーナメント準々決勝

  日本通運 3 0 クリエイト
先鋒 内山 翔太 突き出し   岩本 拓也
中堅 古川 晴貴 突き落とし   濁川 太宏
大将 小山内 力樹 突き出し   新保 杏也
(代表戦)        
補欠        

決勝トーナメント準決勝

  日本通運 2 1 間口ホールディングス
先鋒 内山 翔太 押し出し   西浦 準樹
中堅 古川 晴貴   寄り切り 岩見 剛也
大将 小山内 力樹 寄り切り   中原 将博
(代表戦)        
補欠        

決勝トーナメント決勝

  日本通運 2 1 アイシン軽金属
先鋒 内山 翔太   寄り切り 中村 淳一郎
中堅 古川 晴貴 寄り切り   黒川 宗一郎
大将 小山内 力樹 寄り切り   堀 篤史
(代表戦)        
補欠        

個人戦 無差別級

濵田光選手

1回戦 突き出し 倉園 大地(警視庁)
2回戦 不戦勝 山崎 直人(トヨタ自動車)
3回戦 突き倒し 宮野 健人(南部町役場)
4回戦 × 押し出し 片村 敬也(和歌山県庁)

内山翔太選手

1回戦 はたき込み 遠藤 翔太(三権ソイル)
2回戦 突き出し 荒井 智成(警視庁)
3回戦 × 内無双 岡田 祐輔(アイシン精機)

小山内力樹選手

1回戦 × 寄り切り 荒木関 賢悟(東洋大職員)

古川晴貴選手

2回戦 押し倒し 中原 将博(間口ホールディングス)
3回戦 送り出し 岡田 久典(三権ソイル)
4回戦 × 寄り切り 鈴木 悦一朗(アイシン軽金属)

ギャラリー

ページトップへ