日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第54回
東日本実業団相撲選手権大会2016.07.03

埼玉県立武道館・相撲場

矢島新監督で団体戦準優勝 榎本、内山が個人戦3位入賞

マッチリポート

昨年大会はベスト8に終わり、表彰台を逃している日本通運相撲部。今年は矢島健一新監督のもと、新人・内山翔太(中央大学出身)が先鋒、中堅は怪我から復帰した津島、大将に濵田を据える布陣で表彰台を目指した。
団体戦予選、初戦の相手は老後を幸せにする会。押し相撲の3人をそろえる日通は、それぞれが持ち味を発揮して3勝スタート。続く2回戦は天方産業。硬さの見える見える内山は土俵際まで相手を追い詰めるが、逆に体を浴びせられ、寄り倒しで黒星。しかし続く2人が安定した相撲で白星を取り返して2-1で勝利。3回戦も東光タイヤを3-0で退け、3勝8ポイントで決勝トーナメント進出を決めた。
決勝トーナメント初戦の相手は焼津市役所。内山は不戦勝、津島も押し出しで勝利して大将戦を待たず準決勝への勝ち上がりを決めると、濵田はこの日2度目の吊り出しで勢いに乗る。準決勝は三研ソイルとの対戦。内山は足が揃ったところを引き落とされたが、津島が鋭い出足からの押し出しで取り返し、濵田も抜群の安定感で寄り切り、決勝進出を決めた。決勝戦は荒木関選手率いる東洋大学職員。内山は、初対戦となる荒木関選手に一歩も引かず、強烈な立ち合いからのど輪を押し荒木関選手の前進を止める。両まわしを取って土俵際に寄ると、そのまま一気に寄り倒し、値千金の白星を挙げる。先手を取り、流れは日通かと思われたが、津島、濵田は自分の相撲が取れず、1-2で逆転され準優勝となった。
団体戦に続いて行われた重量級個人戦では、団体戦の3人に加え榎本と寺田も出場。1回戦は不戦勝となった榎本は、2回戦でアイシン精機の吉田選手に追い込まれながら、土俵際でうっちゃり。行事の軍配は吉田選手だったが、、審判の物言いがつき、協議の結果、榎本の勝利に。勝ちを拾った榎本は3回戦を得意の吊り出しで勝利すると、準々決勝も右四つからの上手出し投げで準決勝進出を決めた。盛岡市役所の五十嵐選手との準決勝は、体格に勝る相手に胸を合わされ、3回戦で痛めた怪我で踏ん張りがきかないまま寄り切られてしまい、個人戦3位という結果に終わった。
内山も若さとスタミナを生かして、1回戦から危なげなく勝ち上がり準決勝へ。勢いのまま決勝戦進出かと思われたが、凸版印刷の楮佐古(かずさこ)選手に寄り倒しで敗れ、今後の活躍を期待させる3位入賞となった。

コメント

矢島健一監督

試合前、選手には結果を恐れず、気持ちを前面に出して戦うように言いましたが、一番緊張していたのは自分だったかもしれません。去年の東日本実業団ではベスト8に終わり表彰台を逃していたので、今年は最低でもベスト4の成績をチームに課していました。結果的に1-2の僅差で敗れ、優勝することはできませんでした。チームとしてよく戦ってくれたと選手に伝えましたが、こういう接戦を制して優勝するのが、私の目標です。ずば抜けた選手はいませんが、そこをどうやって勝ちにつなげるのか、技術うんぬんではなく、勝ちたいと思う気持ちで相手に勝る相撲を伝えていきたいです。

内山翔太主将

今年入社した新人の内山です。先鋒として、もっと自分が勝たなければいけないのに、決勝戦までに2度も黒星を重ねてチームに貢献できませんでした。決勝戦では自分がやるしかないとハラをくくり、荒木関選手からの白星を狙っていました。自分は突き押しの相撲なんですが、荒木関選手とは四つ相撲になりました。それでも受けに回らず、先に仕掛けたのが良かったと思います。自分は気持ちが乗っていけば勝ちにつながるタイプなので、ムラをなくしてもっと勝負に集中できるよう稽古していきたいです。

津島竜太選手

肩のケガで稽古ができず、一時はずいぶん体重が落ちましたが、10キロ以上戻してコンディションはだいぶ上がってきました。入社した頃は今より気持ちを前面に出す押し相撲でしたが、今日は中堅としての役割を考えながら、冷静に相撲を取ることを心がけていました。決勝戦で、内山が荒木関選手に白星を挙げたので、自分が勝てば優勝できると思い、欲を出してしまったのは悔やまれます。下がらない相撲を意識していたんですが、もっと無心に前に出ていれば、負けなかったと思います。

濱田光選手

決勝で敗れた中出選手は、去年の九州代表で対戦して、右足首を負傷手術することになった相手だったので、イヤなイメージが抜けず、思い切っていけないところがありました。骨化した靭帯を手術で除去したんですけど、まだ手術前のようには踏ん張りがきかず、ちょっとトラウマになっているのかなと感じました。決勝まではとりこぼしが無かっただけに、別のチームなら負ける気はしなかったんですが・・・。もう少し、自分のコンディションにも慣れていかないといけないと思います。

榎本翔太選手

今回は団体戦のメンバーには入れませんでしたがチームは準優勝できましたし、自分は個人戦で3位に食い込むことができたので、ホッとしてます。ただ、個人戦の3回戦で、相手を吊り出したときに、右のお尻の筋肉を切ってしまいました。もう若い選手ではないので、試合のたびにどこかをケガするようになりましたが、チームの精神的な支柱はまだ自分だという自負もあるので、自分の試合出場は矢島監督に一任して、秋の全日本の優勝に向けてチームを引っ張っていきたいと思います。

成績

団体戦

1回戦

  日本通運 3 0 老後を幸せにする会
先鋒 内山翔太 突き出し   柿谷圭司
中堅 津島竜太 突き出し   藤田克裕
大将 濵田 光 寄り切り   杉崎 樹

2回戦

  日本通運 2 1 天方産業
先鋒 内山翔太   寄り倒し 山本光彦
中堅 津島竜太 突き落とし   藤本 仁
大将 濵田 光 押し出し   坪井優弥

3回戦

  日本通運 3 0 東光タイヤ
先鋒 内山翔太 送り出し   寺元憲一郎
中堅 津島竜太 押し出し   大久保裕太
大将 濵田 光 吊り出し   松尾幸太

準々決勝

  日本通運 3 0 焼津市役所
先鋒 内山翔太 不戦勝   -
中堅 津島竜太 押し出し   成川 輝
大将 濵田 光 吊り出し   松野圭介

準決勝

  日本通運 2 1 三研ソイル
先鋒 内山翔太   引き落とし 遠藤貴幸
中堅 津島竜太 押し出し   岡田久典
大将 濵田 光 寄り切り   森 隆宣

決勝

  日本通運 1 2 東洋大学職員
先鋒 内山翔太 寄り倒し   荒木関賢悟
中堅 津島竜太   送り出し 芳賀翔真
大将 濵田 光   寄り倒し 中出雄真

個人戦

榎本翔太選手

1回戦 不戦勝 西村達也(豊田自動織機)
2回戦 うっちゃり 吉田圭佑(アイシン精機)
3回戦 吊り出し 須永裕則(警視庁)
準々決勝 上手出し投げ 成川 輝(焼津市役所)
準決勝 × 寄り切り 五十嵐敦(盛岡市役所)

内山翔太選手

1回戦 寄り切り 髙橋 徹(アイシン精機)
2回戦 突き出し 山崎直人(トヨタ自動車)
3回戦 上手出し投げ 小山貴雄(凸版印刷)
準々決勝 押し出し 杉崎 樹(老後を幸せにする会)
準決勝 × 寄り倒し 楮佐古明輝(凸版印刷)

津島竜太選手

1回戦 寄り切り 荒木関賢悟(東洋大学職員)
2回戦 押し出し 松尾幸太(東光タイヤ)
3回戦 × 送り出し 東 徳隆(警視庁)

寺田貴博選手

1回戦 下手投げ 山本光彦(天方産業)
2回戦 × 寄り切り 五十嵐敦(盛岡市役所)

濱田光選手

1回戦 × 引き落とし 楮佐古明輝(凸版印刷)

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