日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第54回
東日本実業柔道団体対抗大会2017.09.17

講道館

強豪ひしめく1、2部は初戦敗退も、3部Aチームが3位入賞

第54回東日本実業柔道団体対抗大会

マッチリポート

今大会のために柔道の総本山に集った東日本の群雄は、1部、2部各10チーム、3部57チーム。このうち日通は、1、2部に各1チーム、3部に2チームと全4チーム体制で出場した。先鋒、中堅、大将の3人制の団体戦ということで、全部員13人のうち兼任コーチの大熊を除く12人の選手で臨むことになった。
東日本最強の座を目指す第1部の初戦は、先鋒・日當、中堅・星野、大将・小坂の布陣で、対するはALSOK。下馬評では上位の相手に、星野が大健闘の引き分けに持ち込むものの、日當、小坂が一方的に敗れて初戦で敗退してしまう。続く第2部は、東芝を相手に先鋒・鈴木、中堅・加藤、大将・高橋で挑む。「加藤の相手である田坂選手の強さは計算済み」(山脇監督)ということで、鈴木と高橋に期待がかかったが、両者とも流れを引き込めずに引き分けて、結果は0-1で初戦敗退に終わった。
1、2部で1勝もできずに敗退した暗い空気を吹き飛ばしたのが、第3部の2チームだった。「絶対に優勝をする」(宮崎主将)ために組まれたAチームは、先鋒・宮崎、中堅・手塚、大将・林。見ている側が心地よくなるほどの強さで快進撃し、1回戦から4回戦(準々決勝)まですべて3-0の完勝。優勝が見えてきた準決勝の相手は、結果として優勝の栄誉に輝く実力チームのセントラル警備保障Aだった。ここでも宮崎は強く、指導を2つ取り優位に試合を進めたが、右ひざ負傷で痛恨の不戦敗。手塚は反則勝ちをもぎとる強さを見せたが、前の試合で戦闘不能状態にまで左腕を痛めていた林が、再び同じ個所を痛めて敗れ、1-2。快進撃は準決勝でストップしてしまった。それでも、昨年に続く3位の座は確保した。先鋒・矢野、中堅・木村、大将・丸峯で構成するBチームも、相手が強いと言われていた初戦の立川拘置所A戦を逆転の2-1で突破すると、続くベステムサービスにやはり逆転で2-1と勝利し、Aと同時に勝ち進む。あるいはAとBで決勝戦といった夢が膨らみかけた3回戦だったが、丸峯の健闘で1-1に持ち込むも、内容の差で敗れてしまった。3部の2チームの戦いぶりは、今後のチームに好影響を及ぼす内容だった。

コメント

山脇悟監督

講道館に応援に来てくださった熱心なファンの方々のためにも、もう少しよい結果を残したかったです。監督の立場としては、正直言って不満足と言わざるを得ません。それでも、1部では星野が次につながる試合をしたと思います。どこまでできるかなとの思いで中堅に起用しましたが、自分から常に技をかけにいっていたし、普段の練習通りやってくれました。引き分けは悪い結果ではなかったです。2部は、中堅の加藤はともかく、勝負のポイントだった先鋒・鈴木、大将・高橋がよくありませんでした。鈴木が流れを作れなかったのが敗因ですが、こういう状況のときの大将は、もっと積極的にいくべきなんです。姿勢、戦い方、考え方などを変えないといけないですね。3部はBチームがよく勝ってくれました。特に丸峯はよく頑張りましたね。Aチームには1カ月前からこのメンバーで優勝を狙おうと話をしていたんです。いけると思ったのですが、林のけがで流れが変わってしまいました。結果として、全員の課題がまた増えました。それぞれを自分自身で考え、稽古し研究していくことで、柔道生命を延ばせることにつながると思います。あとは11月の講道館杯に出場する手塚が楽しみです。レベルははるかに高い選手ばかりですが、今日見つけた課題を克服すれば戦えると思います。

宮崎簾選手

目標は優勝だったので、悔しいです。随分前からこのメンバー3人(宮崎、手塚、林)で集まっては、その話しかしていませんでした。林がけがをしながら出てくれましたが、その後自分もけがをしてしまい…。勝利に貢献できず申し訳ないです。今日、印象的だったのは、3回戦で東京海上(日動火災保険)の中上選手に技あり2つを取って勝てたことです。4月の対戦では、最初が引き分けで、代表戦で辛勝だったんです。少しは成長したかなと思えました。まず、このけがを早く治すこと。そして、講道館杯に出場する手塚を部のみんなでサポートして盛り上げること。これがこれから大事なことです。

丸峯龍勝選手

4月の富山での大会(全日本実業柔道団体対抗)前に比べて練習量が減っていました。なので、いつものガムシャラな練習はせず、短い時間でなるべく集中してひとつひとつの技に取り組むようにしました。そのせいか、けっこうリラックスして今大会に臨めて、思い通りに動けました(3戦全勝)。3回戦で戦った明先選手(まるや接骨院)は、僕より3つ年上で、けっこう全国でも有名な選手なんですが、その選手になんとか勝てたのも事前の準備がよかったからです。柔道部では上から2番目の年長になりました。これからは、後輩たちのいい練習相手として、細く長くやっていきたいです。

手塚海選手

宮崎キャプテンが頑張ってくれていますから、それについていって積極的に戦うようにしています。それが、1回戦から大外刈、上四方固、隅返、上四方固、反則勝と、5連勝につながったと思います。しかし、このAチームで優勝したかったです。とにかく、6月の大会が初出場の新人ですから、思い切り戦うことを心がけています。次は11月に講道館杯に出るので、それを目指して稽古するだけです。出場してくる選手のレベルがすごいですけど、ギリギリ出場権を取れたので、楽しみにしています。

成績

1部

1回戦

  日本通運 0 - 2 ALSOK
先鋒 日當 将人     熊代 佑輔
中堅 星野 拓真     田中 颯
大将 小坂 篤史     井上 貴裕
(代表戦)          
補欠          

2部

1回戦

  日本通運 0 - 1 東芝
先鋒 鈴木 孝洋     荒井 大輔
中堅 加藤 貴也     技有優勢 田坂 翔太
大将 高橋 祐太     宮上 勇太
(代表戦)          
補欠          

3部-A

1回戦

  日本通運 3 - 0 伊野整形外科リハビリ内科B
先鋒 宮崎 廉     中野 裕太
中堅 手塚 海     下田 耕大
大将 林 宇宙     今井 武志
(代表戦)          
補欠          

2回戦

  日本通運 3 - 0 日光警備
先鋒 宮崎 廉     金澤 潤一
中堅 手塚 海     和知 幸一
大将 林 宇宙     横尾 昭夫
(代表戦)          
補欠          

3回戦

  日本通運 3 - 0 東京海上日動火災保険
先鋒 宮崎 廉     中上  駿
中堅 手塚 海     石井  雄也
大将 林 宇宙     新藤  嘉樹
(代表戦)          
補欠          

準々決勝

  日本通運 3 - 0 東京武道館柔友会
先鋒 宮崎 廉     工藤 洋輔
中堅 手塚 海     秋山 直太
大将 林 宇宙     高橋 昂太
(代表戦)          
補欠          

準決勝

  日本通運 1 - 2 セントラル警備保障A
先鋒 宮崎 廉     不戦勝 佐藤 天信
中堅 手塚 海     岩井 学
大将 林 宇宙     山本 大士
(代表戦)          
補欠          

3部-B

1回戦

  日本通運 2 - 1 立川拘置所A
先鋒 矢野 裕一朗     小山内 大貴
中堅 木村 旭克     大賀 浩輝
大将 丸峯 龍勝     近間 秀明
(代表戦)          
補欠          

2回戦

  日本通運 2 - 1 ベステムサービス
先鋒 矢野 裕一朗     福岡 智彦
中堅 木村 旭克     鶴岡 義明
大将 丸峯 龍勝     野口 孝太朗
(代表戦)          
補欠          

3回戦

  日本通運 1 - 1 まるや接骨院
先鋒 矢野 裕一朗     (不明)
中堅 木村 旭克     元嶋 一也
大将 丸峯 龍勝     明先 俊太郎
(代表戦)          
補欠          

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