日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第73回
東京実業柔道団体対抗大会2019.04.14

講道館

期待の新人が活躍 二部Aチーム準優勝 三部チーム3位入賞

第73回東京実業柔道団体対抗大会

マッチリポート

今季、日通柔道部に3人の新人が加入した。シーズン最初の大会となる東京実業柔道団体対抗大会は一部(8チーム)、二部(6チーム)、三部(29チーム)に分かれ開催され、日通は以下のチーム編成で一部1チーム、二部2チーム、3部1チームの合計4チーム(12人)が出場した。

一部 先鋒 矢野裕一朗 中堅 高橋祐太 大将 加藤貴也
二部A 先鋒 手塚海 中堅 石塚廉太郎 大将 玉置玉(新人)
二部B 先鋒 園田亮輔 中堅 鈴木孝洋 大将 木村旭克
三部 先鋒 長谷川雷(新人) 中堅 宮崎廉 大将 友田敬太(新人)

一部は初戦で強豪センコーAと対戦し、矢野が縦四方固で一本を取られると、主将の高橋も背負投で一本負けし、早々と敗戦が決定した。一矢を報いたい加藤も投げ技でポイントを取られ、そのまま4分間の試合時間を終えて0-3で敗退となった。

二部の日通Aは準決勝が初戦で、準々決勝を勝ち上がったセントラル警備保障と対戦。手塚が積極的な柔道で指導によるポイントを重ねて反則勝ちすると、石塚は粘り強く戦って引き分ける。前の2人が繋いだ流れを新人の玉置もしっかり継続し、相手を追い込んで反則勝ちを収め、2-0で決勝進出を果たした。ALSOKと争った決勝では手塚が引分けたものの、石塚が相手の巧みな小内刈に敗れ、玉置も投げ技からの袈裟固で抑え込まれて一本負けとなった。

準々決勝から登場した日通Bは東芝と対戦し、まずは園田が引き分ける。しかし、うまく流れを作ることができず、鈴木が背負投、木村は小外刈でそれぞれ一本を取られ、勝ち上がることができなかった。

三部は軽量級3人編成で昨年に続く連覇を狙い、初戦のセントラル警備保障Bに3-0で勝利する好スタートを切った。長谷川、宮崎が俊敏な動きから投げ技で一本を奪い、友田も切れのある投げ技と寝技で合わせ技一本を奪う危なげない勝利だった。2回戦の立川拘置所戦は長谷川が体重差のある相手に投げられてリードされる展開になったが、宮崎がまたもスピードのある投げ技を立て続けに決めて合わせ技一本で勝利すると、友田も素早い動きで小外刈を決めて相手を畳みに倒し、2-1で勝ち進んだ。

準々決勝は東洋水産との対戦。長谷川は一進一退の攻防のなか積極的に投げ技を繰り出したが、タイミングを合わせた相手の返し技にバランスを崩されて自身も畳に倒れた。3人の審判が相談する微妙な判定となったが、技ありを取られて先行を許した。しかし、続く宮崎がまたも切れ味鋭い背負投を決めて一本勝ちし、1-1で大将へ繋いだ。すると、終始積極的に仕掛けた友田が指導3つによる反則勝ちを収め、2-1で準決勝進出を果たした。

東京拘置所と対戦した準決勝は接戦となり、長谷川、宮崎がいずれも引き分ける。「勝たなければいけないという気持ちで臨んだ」という友田はポイントを取るべく技を繰り出し、小外刈で技ありを奪ってリードした。しかし、これで相手の闘志に火がついてしまった。一瞬のスキを突かれて身体を寄せられ、内股で一本を取られて0-1で敗退となった。

シーズン最初の大会は4チームが出場し、準優勝1チーム、3位1チームという結果に終わった。優勝を狙っていたことを考えると残念な結果だったが、新人3選手が社会人大会を経験する貴重な大会となった。柔道部にとって当面の目標である全日本実業柔道団体対抗大会(6月8日~9日、高崎アリーナ)に照準を合わせ、今大会で得た収穫をもとに、ゴールデンウィーク中に強化合宿を行い、万全の準備をしていくことになる。

コメント

山脇悟監督

昨年三部で優勝したので、今年も一部、二部、三部でまずは決勝まで勝ち上がり、ひとつでも多くの優勝を狙っていました。一部では今年から主将を務める高橋(中堅)がどんな柔道をみせてくれるか注目していたのですが、1回戦で敗れてしまいました。二部には2チーム出場し、日通Aが新入社員の玉置(大将)を入れた布陣で期待どおりに決勝に進んでくれました。一方で、日通Bが初戦で東芝に敗れたのは痛かったです。三部は新人2人を含めた軽量級の3人で優勝を狙っていたのですが、長谷川(先鋒)が大会前日に体調不良から復帰したばかりで本調子ではありませんでした。それでも3位になったことを考えると、残念な結果ではありましたが成果もありました。いずれにせよ、会社からいろいろ応援していただいているなか、各チーム、各選手からひとつでも勝ちたいという意欲が感じられた非常に良い大会でした。柔道部にとって一番の目標である6月の全日本実業柔道団体対抗大会で二部、三部を戦うメンバーがだいたい決まってきたので、ゴールデンウィーク中に強化合宿を行い、良い準備をして6月を迎えたいと思っています。なんとしても、二部から一部へ昇格したいと思っています。

宮崎廉選手(三部チーム/中堅)副将

今シーズン最初の大会なので、良いスタートを切りたいという気持ちですべてのチームが臨みました。また、3月、4月という繁忙期にも関わらずにも職場の方々が快く練習に送り出してくれていたので、優勝を目指していました。それだけに、二部準優勝、三部3位という結果には満足していません。ただ、新入社員3人のうち2人が同じチームだったのですが、私と同じ軽量級でありながら重量級の選手ともアグレッシブに戦っていたことに刺激を受け、「よし、私も頑張ろう」という気持ちになりました。各チーム、各選手が今大会で感じた課題の克服に努め、6月の全日本実業柔道に向けて準備を進めていきます。社内の方々には日ごろからご理解、ご協力をいただいています。言葉では感謝の気持ちを伝えきれません。やはり、結果で返すしかないと思っています。支えてくださるみなさんに恩返しするためにも、どん欲に結果を求めて戦っていきます。

長谷川雷選手(三部チーム/先鋒)新人

社会人になってはじめての試合だったので、いつもと違った雰囲気を感じていました。先鋒としてどういうカタチを作れば団体戦がうまくいくかを考えていたのですが、ギャップが大きくてなかなかうまくいかなかったです。私は軽量級なのですが、他チームの先鋒には重量級も多く、今日は負けてしまいました。もちろん、勝利するのが一番良いのですが、勝敗に関わらずチームに勢いをつけるにはどうすれば良いのかを、大会を終えたいまは考えています。積極的な柔道を目指していますが、体重差があるときは難しいものがあります。こうした経験を生かして、少しでも成長できるように練習に励んでいきます。しっかりと練習できる時間を作ってくだる会社の方々に感謝しつつ、私にできることを精いっぱいやっていきたいと思っています。

友田敬太選手(三部チーム/大将)新人

優勝旗を持ち帰ることを狙っていたのですが、準決勝の東京拘置所戦で私が負けたことで敗戦となってしまい、悔しさとともに課題が残りました。最初にポイント(技あり)を取ったことで少し余裕ができてしまい、引いたわけではないのですが、懐に入られて投げられてしまいました。実業団の雰囲気を味わうことができたので、今日の経験を今後に生かしたいと思います。学生の大会では最大で3歳差の相手としか対戦しませんが、実業団ではもっと年上、あるいは年下との対戦があって力や柔道のカタチが違いました。正直、組んだときに「学生とは違うな」と感じました。これからは日通の社員としてまずはしっかりと働きながら、柔道にも真摯に取り組んでいきます。柔道を通じて、日通の名前をいま以上に高められたらいいなと思っています。

玉置玉選手(二部日通Aチーム/大将)新人

自分の柔道がどこまで通用するか試す場だと考えていたのですが、相手を投げることができませんでした。また、決勝戦でも引分けに持ち込めたところを最後にやられてしまったので納得はしていません。学生のときは勢いや体力でいけたのですが、社会人の柔道は駆け引きが必要だと感じました。みんな考えながら柔道をしていて、安定感がありました。先鋒、中堅が先輩だったので、頼るわけではないですが、今日は新人として思い切ってやりました。これらから社会人として仕事と柔道に取り組んでいきますが、いかに集中して練習に取り組めるかが重要だと思います。ウェイトトレーニングなど練習メニューを研究し、全国大会で個人、団体ともに優勝できるように頑張っていきます。

成績

1部チーム

1回戦

  日本通運 0 - 3 センコーA
先鋒 矢野 裕一朗     縦四方固 長倉 友樹
中堅 高橋 祐太     背負投 制野 孝二郎
大将 加藤 貴也     技有り 尾崎 央達

2部Aチーム

準決勝

  日本通運 2 - 0 セントラル警備保障
先鋒 手塚 海 反則勝ち     玉城 盛翔
中堅 石塚 康太郎   引分け   岡田 武志
大将 玉置 玉 反則勝ち     三浦 圭偉

決勝

  日本通運 0 - 2 ALSOK
先鋒 手塚 海   引分け   浅利 昌哉
中堅 石塚 康太郎     小内刈 田中 崇晃
大将 玉置 玉     袈裟固 香川 大吾

2部Bチーム

1回戦

  日本通運 0 - 2 東芝
先鋒 園田 亮輔   引分け   荒井 大嗣
中堅 鈴木 孝洋     背負投 田坂 翔太
大将 木村 旭克     小外刈 佐藤

3部チーム

1回戦

  日本通運 3 - 0 セントラル警備B
先鋒 長谷川 雷 内股     鈴木 一真
中堅 宮崎 廉 背負投     阿部 将一郎
大将 友田 敬太 合わせ技     三島 一輝

2回戦

  日本通運 2 - 1 立川拘置所
先鋒 長谷川 雷     投げ技 坂牛 つばさ
中堅 宮崎 廉 合わせ技     小山内 大貴
大将 友田 敬太 小外刈     佐藤 裕太郎

準々決勝

  日本通運 2 - 1 東洋水産
先鋒 長谷川 雷     技有り 末松 竜也
中堅 宮崎 廉 背負投     新島 毅之
大将 友田 敬太 反則勝ち     白井 椋也

準決勝

  日本通運 0 - 1 東京拘置所
先鋒 長谷川 雷   引分け   浅野 大輔
中堅 宮崎 廉   引分け   岡村 直哉
大将 友田 敬太 小外刈で技有り   内股で一本 柳原 尚弥

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