日本通運

MATCH REPORT

試合結果詳細

第56回
東日本実業柔道団体対抗大会2019.07.28

講道館

二部チーム・三部チーム共に決勝まで行くが、優勝に届かず

第56回東日本実業柔道団体対抗大会

マッチリポート

大会は先鋒、中堅、大将の3人制で開催され、日通柔道部は一部(参加9チーム)、二部(参加12チーム)、三部(参加62チーム)にエントリーし、それぞれが優勝を目指した。各部のメンバー編成は以下のとおり。

【一部チーム】先鋒・鈴木孝洋 中堅・矢野裕一朗 大将・高橋祐太
【二部チーム】先鋒・玉置玉 中堅・石塚康太郎 大将・友田敬太
【三部チーム】先鋒・宮崎廉 中堅・長谷川雷 大将・手塚海

最初に登場したのは三部チームで、1回戦で岡崎医療刑務所Aと対戦。先鋒・宮崎が背負投からの抑え込みで一本を奪うと、中堅・長谷川も内股を二本決めて2連勝でアッという間に勝ち上がった。大将・手塚もキレのある背負投で一本を奪って3-0とした。その後も各選手の動きが良く、2回戦の建装工業戦、3回戦の日光警備保障戦も3-0で快勝し、順調に準々決勝へとコマを進めた。対戦相手はセントラル警備保障A。宮崎がこの日はじめて引き分け、嫌なムードになりかけたが、長谷川が試合開始から数秒で相手の足元を払い、出足払いで一本勝ちして逆に流れを掴んだ。手塚もこれに続き、粘り強い柔道で4分間を戦い抜いて引き分けとし、1-0で準決勝進出を決めた。

準決勝の相手は東京拘置所。宮崎は一進一退の攻防となるなか、疲れが見えてきた相手から投げ技と足技でそれぞれ技有りを奪って勝利した。続く長谷川が引き分けたことで大将戦は僅差負けでも大丈夫な状態に。戦況を読んだ手塚が時間をうまく使い、リスクを冒さずに試合を展開。指導2つを受けて僅差負けとなったが、宮崎の勝利を守りきって決勝戦進出を決めた。

ALSOK Aと対戦した決勝戦では、ここまで勝ち上がる過程で蓄積した疲労が露呈した。宮崎が技有りを取られて優勢負けとなり、長谷川も相手が次々に繰り出す技の勢いに押されて劣勢に。指導を重ね、最後は反則負けとなった。この流れを止められず、大将・手塚も同じく劣勢を強いられて指導2つによる僅差負けとなり、惜しくも優勝を逃した。

二部チームは1回戦でまるや接骨院と対戦。先鋒・玉置が背負投で一本勝ちしたものの、中堅・石塚が引き分け、大将・友田は反則負けとなり、1-1でいきなり代表戦へともつれた。ここで登場したのが玉置で、冷静に試合を進め、投げ技で技有りを2つ奪って勝ち上がった。準々決勝では三菱ケミカル物流と対戦し、玉置が一本背負いで幸先よく勝利すると、石塚、友田は積極的に攻撃を仕掛けた末に引き分け、1-0で準決勝進出を決めた。徐々に身体が動いてきたチームは、セントラル警備保障と対戦した準決勝で真価を発揮した。玉置が小内刈りからの抑え込みで一本勝ちすると、石塚も残り時間が数秒となったところで内股を決め、技有りを奪って優勢勝ちした。友田も投げ技で技有りを2つ奪い、3-0とした。

決勝戦の相手は東芝Aで、三部チームと同じく、二部チームもスタミナの低下が見られた。玉置が内股で投げられて一本負けすると、石塚も試合終了間際に技を仕掛けたところを逆に返され、技有りを許して敗戦となった。友田が起死回生の裏投げで一矢を報いたが、時すでに遅し──。1-2で敗れ、こちらも惜しい準優勝となった。この決勝戦では、先鋒戦で勝敗のカギを握る攻防があった。玉置が相手の関節を決めた瞬間、相手に“まいった”の動きがあり、玉置は技を止めてしまった。しかしその動作を審判が確認できず、試合は続行されてしまった。「玉置が攻撃を止めてしまったのですが、審判が確認できていませんでした。『待て』 と言われるまでやりきらないといけなかったです」とは、山脇監督のコメントである。ここで勝っていれば試合の行方は違ったものになっていた可能性もあり、悔やまれる先鋒戦だった。

一部チームは1回戦で昨年準優勝の京葉ガスAと対戦。0-2で敗れ、初戦を突破することができなかった。目指していた優勝こそ逃したものの、二部、三部が決勝に進出した。収穫があれば、今後克服しなければならない課題も露呈した。全体を通じて、得られたものが多い有意義な大会となった。

コメント

山脇悟監督

今年チームとして最後の団体戦でした。体の大きい選手はあまりいませんが、各自、どう戦えば良いのか選手同士で考えて稽古しているので、勝たして上げたかったです。一部も含めて、チーム全体が確実にレベルアップして入る様に思えます。日通のチームカラーとして、ひとつ良い流れがあると相乗効果でチーム全体が良くなります。一方で、どちらも優勝には届かなかった...。今日も選手がお世話になっている職場の方々が沢山応援に来て頂きました。本当に有り難いです。やはり、結果を出すことが恩返しと言っております。今度は、同じ階級の個人戦に方向修正をして行きたいと思います。

宮崎廉選手(三部チーム・次鋒)

二部、三部が準優勝という悔しい結果になりましたが、これまで2チームが決勝に進出することはなかったので、柔道部全体としてレベルが上がっていると感じました。普段から早めに練習に行かせていただき、今日も上司、先輩の方々が応援に来てくれていました。なんとしても結果がほしいところでしたが、決勝で負けてしまったので申し訳ない気持ちがあります。優勝するためには各自が「個」を磨かないといけないし、試合のなかであとひとつ「なにか」を掴まないといけなと思います。私も決勝戦で負けてしまいました。もう少しこうすれば良かったという感覚的な部分が残っているので、次に繋がる手応えを得られました。今後は9月の個人戦に向けて、みんなで切磋琢磨して準備していきます。

長谷川雷選手(三部チーム・中堅)

優勝と準優勝では大きな違いがあります。今回の反省点を生かして次に繋げたいです。三部は出場チームが多く、優勝するためにはスタミナが大事だと実感しました。私自身としては重量級の相手とどう戦うかを課題に練習してきたのですが、そういった面では収穫がありました。足技からどう技を繋げるのが有効なのかを考えて練習してきたのですが、うまくいった試合もありました。次は9月に個人戦の全国大会があるので、今度はそちらで結果を残すべく練習に励みます。

手塚海選手(三部チーム・大将)

去年、私は二部で出場して準優勝でした。今年は三部で優勝を狙っていたのですが、また最後に負けてしまったので非常に残念です。三部は出場チームが多く試合数も多かったですが、日頃から体力面の強化を考えて練習に励んでいるので、以前よりも力を出し切れたのかなと思います。今日は大将として、一つ一つの試合での役割を考えて臨みました。準決勝では先鋒・宮崎先輩が一本を取ってくれたので、大将戦を迎えた段階で僅差負けでも勝ち上がることができました。なので、時間配分を考えて無理のないように調整して戦えました。今後、優勝するためには各々のスキルアップはもちろん、チームとして失点しないことが大事なので、練習を通じて粘り強さを身につけていきます。職場の方々には日頃から柔道部の活動をサポートしていただいているので、優勝という結果で恩返しをしたいと思っています。日通柔道部はもっとやれる、十分に優勝を狙えると思っています。

玉置玉選手(二部チーム・先鋒)

1回戦から調子が良く、優勝を狙えると思っていました。しかし、大事な決勝戦で結果を残すことができず、悔しい気持ちです。今日は身体が動いていて、練習どおりにかけたい技をかけることができていました。しかし、ひとつの技を狙うことで、試合を重ねるごとにバテてしまいました。今後はより多くの技を身につけていきたいです。現在、私は社内でまだ研修中なのですが、まわりの方々に柔道部での活動を理解していただき、サポートしていただいています。やるからには絶対に優勝したいと思っているので、今日は本当に悔しいです。9月の個人戦、来年度の団体戦などで優勝できるように、もっと力をつけていきます。

友田敬太選手(二部チーム・大将)

あと一歩という結果に終わってしまいました。私自身、体調があまり良い状態ではなかったので、最初は動きがどうかなと思ったのですが、徐々に自分の柔道ができるようになっていきました。自分なりに良い柔道もできたかなと思います。大将の経験はあまりないのですが、先鋒・玉置くん、中堅・石塚さんの試合運びがうまかったので安心して試合ができました。優勝するためになにが必要か、明確にはわかりませんが、なにかが足りないので準優勝に終わってしまったと思うので、私も含めて一人ひとりが課題を見つけて取り組んでいくしかないと思います。日頃、仕事でたくさん迷惑をかけているので、優勝はできませんでしたが、表彰式に参加できるカタチで終われて良かったです。

成績

一部

1回戦

  日本通運 0 - 2 京葉ガスA
先鋒 鈴木 孝洋     払腰 岩尾 敬太
中堅 矢野 裕一朗     反則勝ち 寺島 克興
大将 高橋 祐太   引分け   手塚 龍大
(代表戦)          
補欠          

二部

1回戦

  日本通運 1 - 1 まるや接骨院
先鋒 玉置 玉 背負投     小原 正大
中堅 石塚 康太郎   引分け   熊澤 幹二
大将 友田 敬太     反則勝ち 石本 光樹
(代表戦) 玉置 玉 合技     石本 光樹
補欠          

準々決勝

  日本通運 1 - 0 三菱ケミカル物流
先鋒 玉置 玉 一本背負い     杉田 龍文
中堅 石塚 康太郎   引分け   澤石 和孝
大将 友田 敬太   引分け   相原 翔旭
(代表戦)          
補欠          

準決勝

  日本通運 3 - 0 セントラル警備保障
先鋒 玉置 玉 合技     岡田 武志
中堅 石塚 康太郎 優勢勝ち     澁谷 貴嗣
大将 友田 敬太 合技     河野 佑介
(代表戦)          
補欠          

決勝

  日本通運 1 - 2 東芝A
先鋒 玉置 玉     内股 五味 江貴
中堅 石塚 康太郎     優勢勝ち 佐藤 悠人
大将 友田 敬太 裏投げ     乙津 瑞希
(代表戦)          
補欠          

三部

1回戦

  日本通運 3 - 0 岡崎医療刑務所A
先鋒 宮崎 廉 合技     田中 皐稀
中堅 長谷川 雷 合技     杉浦 伊織
大将 手塚 海 背負投     林﨑 愁
(代表戦)          
補欠          

2回戦

  日本通運 3 - 0 建装工業
先鋒 宮崎 廉 背負投     久保見 拳士郎
中堅 長谷川 雷 優勢勝ち     倉本 大悟
大将 手塚 海 払釣込足     森田 大
(代表戦)          
補欠          

3回戦

  日本通運 3 - 0 日光警備保障
先鋒 宮崎 廉 背負投     山田 龍一郎
中堅 長谷川 雷 腕挫十字固     和知 幸一
大将 手塚 海 背負投     横尾 昭夫
(代表戦)          
補欠          

準々決勝

  日本通運 1 - 0 セントラル警備保障A
先鋒 宮崎 廉   引分け   岩井 学
中堅 長谷川 雷 出足払     玉城 盛翔
大将 手塚 海   引分け   三浦 圭偉
(代表戦)          
補欠          

準決勝

  日本通運 1 - 1 東京拘置所
先鋒 宮崎 廉 合技     秋元 涼太
中堅 長谷川 雷   引分け   柳原 尚弥
大将 手塚 海     僅差勝ち 田中 颯
(代表戦)          
補欠          

決勝

  日本通運 0 - 3 ALSOK A
先鋒 宮崎 廉     優勢勝ち 中矢 力
中堅 長谷川 雷     反則勝ち 浅利 昌哉
大将 手塚 海     僅差勝ち 田中 崇晃
(代表戦)          
補欠          

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