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欧州から日本へ
陸空海による長期間輸送
プロジェクト

前例にない輸送も「できない」とは言わない。

2016年、とある食品メーカー様から日本通運の営業に声がかかった。
「相談したい案件がある――。」

聞くと、欧州の装置メーカーから日本国内の工場へ新製造装置の大量輸送を計画していた。これは導入計画とあわせて欧州から日本へ複数回にわたって輸送する大規模プロジェクト。しかもこの製造装置が生み出すものは経営を左右するほどの新製品とのこと。壊さないような安全な輸送はもちろん、新製品のリリースに間に合わせるために空輸メインでの輸送を希望していた。単なる装置の輸送であれば一般的な案件。しかし、数十~数百トンの機械を空輸メインで輸送するとなると話が違う。

ただ、日本通運の文化に「できない」という言葉はない。どうしたらできるかを考えたうえで、綿密な計画を策定。さらに、それだけに留まらず、安全性を担保する提案を実施。国内外の部署が結集し、日本通運のネットワークをフルに生かした、万全の体制で本プロジェクトに臨んだ。

トラブルにも柔軟に対応。日本通運の総合力を発揮。

航空輸送15回、海上輸送5回、計20回に及ぶ長期間の大型機械の大量輸送プロジェクトは2016年11月からスタート。各部署の役割は、欧州日本通運が欧州での発送の調整を実施。航空部門が空港での通関をコントロール。

そして千葉南支店が国内の運送を担当。さらにプロジェクト後半では海上輸送も必要となり、海運部門が欧州発~日本到着後まで全体の調整を実施し、輸入の通関作業およびコンテナから積荷を下ろし、配達車両に積み込むまでの作業とその管理を実施。

当初はトラブルなく進んでいたが、発地側である欧州メーカーの都合により、現地に到着するまで予定通り集荷できるかわからない状況や梱包作業スケジュールの見直しによって、物量が見積時より3倍に増えるなどのトラブルが発生。これらのトラブルに対しても日本通運ならではの圧倒的な物量コントロール力を活かし、航空会社との折衝や、より多くのフライトに搭載可能となるよう工夫したスケジューリングを実施。絶対に不可能と思われたトラブルにも柔軟に対応して、トラブルを乗り越えた。

不測の事態が発生しても、日本通運のDNAで乗り越える。

2018年5月には集荷直前になって、利用予定だった航空会社が全便運航停止になる不測の事態が発生。これまでに対応してきたトラブルのレベルとは桁違いの事態。発覚した週末には、プロジェクトメンバー全員の脳裏に一瞬、「失敗」の2文字が浮かんだ。

しかし、プロジェクトメンバーは月曜日にはお客様に事態を説明し、最悪の場合を想定しつつも、チャーター機などあらゆる可能性を検討。「できない」ではなく「どうしたらできるか」を考える日本通運ならではのDNAによって、火曜日にはチャーター機の確保に成功。チャーター機に搭載する貨物の転送対応、トラックの調達や輸入通関方法の変更など多くの調整事項を驚くべきスピード感で実施したことで、プロジェクトの成功に漕ぎつけた。

プロジェクトの成功。市場に与えた大きな影響を実感。

いくつものトラブルを乗り越えて、計20回、4年にわたるプロジェクトは一度も納期に遅れることなく成功。お客様からはあらゆる不測の事態にも対応したことが評価され、感謝状をいただいた。無事、新製品もスケジュール通り、市場へリリース。プロジェクトメンバーの一人、國井は「日常生活で製品を見かける度に自分たちが関わった仕事の影響の大きさを実感できる」と語る。私たち日本通運には本プロジェクト以外にも多くの大型プロジェクトを行う。

私たちが考えるプロジェクトの成功の秘訣は「チーム力」。プロジェクトメンバー内ではトラブルの際には激しく衝突することもあるが、それも互いが「絶対に諦めない、やりきる」というゴールを共有していたからこそ。「このチーム力こそ日本通運の真骨頂」そう話すメンバーの顔は誇りに満ちていた。