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イスラム圏での輸送に不可欠でありながら、あまり詳しく知られていないハラール物流。当社は物流のハラール認証を取得し、現在はマレーシア、日本、インドネシアで、ハラール製品を取り扱う専用物流サービスを提供しています。
イスラム法において、合法なもののことをハラールといいます。非合法なものとしては豚やアルコールといった飲食品が有名です。しかしそれだけではなく、ムスリム(イスラム教徒)が日常生活で口にするもの、身につけるもの、具体的には原材料、医薬品、化粧品、加工品などもイスラム法で厳しく規定されています。
また、単に合法というだけではなく、健康的、清潔、安全、高品質、高栄養価であることも求められていることから、ムスリムでなくとも、健康志向や安全志向といった一般の方からも注目されています。
あまり知られていないことに、ムスリムが日常的に使用する前述の製品や商品は、製造過程のみならず、物流過程でもハラールである必要があるのです。具体的には保管や運搬過程においても非合法なものとは適切に隔離し、接触・混入するリスクを完全に排除することが求められます。
ハラール物流とは、イスラム法に則った物流プロセスにより、製品・商品をムスリムにとって安全に輸送する物流であり、特に高いトレーサビリティ(輸送経路、経歴の追跡)が要求されています。
プロセスが正しく運用されていることを証明するもの、それが物流のハラール認証です。
例えば食品であれば、食品自体の原材料のみならず、キッチンや工場といった製造過程に関する場所、物流過程となる輸送手段においても、厳しく面談、審査されます。審査が通ったもののみがハラールと認められるのです。
ハラール先進国ともいえるマレーシアでは、食品をはじめとする様々な商品、その物流や小売を対象にハラール認証を設けています。なかでもマレーシアイスラム開発局(JAKIM)が行う認証「MS」(Malaysia Standard)が、最も厳しい基準といわれています。当社のハラール物流サービスは、マレーシアのハラール認証取得から始まりました。
<シャーアラムロジスティクスセンター(マレーシア)>
2014年、日系物流企業として初めて、マレーシアで物流のハラール認証を取得しました。
2016年には日本、2018年にはインドネシアでも物流のハラール認証を取得。発着国を日本通運グループが全てサポートするハラール一貫輸送体制を実現しました。
※ 資料ダウンロードいただくと、当社のグローバルハラールロジスティクス構想のリーフレットをご覧いただけます
日本国内においては、ハラール製品の輸出入、ハラール基準に準じた専用トラックや鉄道コンテナによる貸切輸送サービス、倉庫業務を提供すると共に、トラック1台に満たない小ロット貨物の混載輸送を目的としたハラール専用ロールボックスなどを導入し、ハラール食品等の取り扱いを拡大してまいりました。
2021年春からは、新たに国内航空貨物輸送サービスをリリースしました。
ハラール物流システム認証の作業手順にエクスプレス ハイスピードを導入。これは、段ボール1個といった少量貨物にも対応するスピーディーなハラール輸送サービスです。その他、エクスプレス ハイスピードのハラール輸送の特長は下記の通りです。
現在、日本国内には約20万人のムスリムが在住します。今後も多様な文化的背景を持つ外国人の増加が見込まれる中、ハラール製品の需要が高くなると推測できます。また、品質管理や衛生管理の認証基準の高さから、健康志向や安全志向の方にもハラール製品への需要が広がりをみせています。
当社はハラール物流のパイオニアとして、これからもお客様の課題と向き合い、さらにサービスの品質改善を行ってまいります。ハラール製品の輸送・保管についてご検討中のみなさまは、ぜひ当社にお問い合わせください。
●日本通運、国内航空貨物でハラール認証品質に対応した輸送サービスを開始
事業開発部