海外赴任の人事担当者が気を付けるべき4つのポイント
海外赴任の人事担当者は、さまざまな手続きや各国の環境理解、適切なサポート体制の構築など、
並行して複数のポイントに注意を払う必要があります。
事前にこれらを押さえて、自身・赴任者に負担のかからないようスムーズに海外赴任業務を進めましょう。
海外赴任の人事担当になったら…?
社員の海外赴任が決まった場合、人事担当者はどのように対応を進めていけばよいのでしょうか。海外赴任前から赴任中、帰任時まで、検討事項は多岐に渡ります。
特に、対応が社内で属人化してしまっていると、一から検討する事柄が増え、工数増加やトラブルの原因にもつながります。
対応を進めていく上で、つまずきやすい注意点の一例を紹介しますので、海外赴任を担当される方は是非ご覧ください。
海外赴任の人事担当者の注意点4つをご紹介
海外赴任者の選定について
まず、企業の海外赴任者を選定するにあたって、本人の語学力や技術などの適正、赴任候補者本人やそのご家族の意向に沿わないといった課題があります。(※1)
また、経済産業省の調査によると、グローバルに活躍できる人材の必要スキルとして、「外国語でのコミュニケーション能力」や「異文化理解・活用力」、「社会人基礎力」があるようです。(※2)
こういった課題や必要スキルをふまえ、企業側で、候補者へ適性診断やオリエンテーションをおこない、企業・海外赴任者本人双方のミスマッチを防ぎましょう。
海外赴任者本人側、企業側の手続きの準備や手配について
赴任者本人が対応するか、企業側で対応するか、それぞれの範囲を検討しましょう。
対応内容としては、下記のようなものが挙げられます。
- 渡航
ビザ取得/航空券手配/ホテル手配/ハイヤー手配 - 医療・介護
健康診断/予防接種/介護サービス - 教育
異文化研修/生活相談/語学研修 - 海外生活への準備
留守宅管理/自動車処分/ペット輸送/インターナショナルバンク - 海外での生活
都市別生活セミナー/海外駐在員保険手配/海外住宅手配/新聞購読 - 引っ越し
海外引越/国内引越/トランクルーム
また、現地法人担当者だけでなく、複数の業者と関わっている場合、対応に大幅な工数がかかってしまうことも。
「どこから手をつけてよいかわからない」という人事担当者の声もあるようです。発生するタスクを漏れなく一覧化し、まとめる必要があります。
進捗の管理について
特に、同時に複数の海外赴任者を送り出すことになった場合、提出書類や進捗状況の管理が煩雑になり、人事担当者に負担がかかってしまうことが多いようです。効率良く管理をするには、一元管理システムの導入を検討すると良いでしょう。
また、システムを利用することで、蓄積したデータを活用することもできます。
例えば、赴任から帰任まで海外駐在員のあらゆるデータを管理・蓄積することで、データを参照し、過去事例に沿った公平な判断が可能となります。
その他、駐在員の勤務・健康データを管理・適宜確認できる状態にしておくことで、産業医面談等、心身ともに早期ケアにて疾病予防や駐在員へのサポートができます。
海外赴任中、帰任後の手続きについて
赴任中のビザ更新や経費精算、健康管理のほか、帰任後の航空券手配、引っ越しについても、人事担当者は予め考えておかなければなりません。
例えば、海外駐在員の管理ができていないと、健康診断未受診による悪化や、慢性的な長時間労働を起因とする労働災害の発生、特定国の赴任者の個人負担額が大幅に増額する等のリスクが生じる可能性があります。
その場合、日本本社に対する安全配慮義務違反を問われる可能性や、海外駐在員の健康被害や会社に対する不満に繋がる可能性も。
ほかには、海外赴任者からの質問が多く、業務に集中できない…ということもありますので、サポートデスク等を設置し、負荷の分散をすることも検討しましょう。
専門知識の豊富な会社に依頼する手も
海外人事には、業務の属人化や長時間労働の是正、情報セキュリティ対策、不正防止、外国籍社員の招聘、赴任形態の多様化など、常に様々な環境変化がついて回ります。
海外赴任に関する準備が煩雑だと感じたら、海外赴任を専門としたサービスへの依頼もご検討ください。
日本通運では、「NX海外赴任ワンストップサービス」で、赴任前から帰国まで、お客さまの多種多様なニーズにあわせたサポートをご提供し、海外赴任のあらゆるご相談をワンストップで解決します。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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