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(アパレル雑貨)「海外調達ハブ」を活用したSCM最適化
- キーワード
- SCM、調達、検針・検品、ハブ、物流園区、アジア工場から日本の店舗の棚まで
「アジアの工場から日本の店舗の棚までのサプライチェーン」を最適化。「海外調達ハブ(※注)」の設置で、海上コンテナ輸送や国内配送の効率化、在庫の適正化、店舗作業の軽減を実現。本事例はアパレル雑貨ですが、製造業など他の業種にも導入が可能です。
お客様の課題と目的
アパレル企業A社様は、アジアの委託工場から、日本の商材ごとの物流センターに輸送し、そこで店舗毎に仕分後、日本全国の店舗に配送されていました。この方法は、海上コンテナの積載効率、国内配送コストやリードタイム、国内物流センターの倉庫面積、店舗荷受の煩雑さ、店舗の販売スタッフによる作業(商品仕分、検数確認、値札付け、陳列)等、課題が多くありました。
ソリューション
改善前
改善後
「アジアの工場から日本の店舗棚までのサプライチェーン」を最適化するため、アジアに「海外調達ハブ」倉庫を設置し、アジアで店舗仕分けや検品・検針等の流通加工を行い、日本側でおこなわれていた作業をアジアの発地側で完結し、コスト削減を実現します。 また、商材別に行っていた国際輸送を、日本の店舗別配送を念頭に置き、消費地に近い港を有効活用することで、委託工場から店舗までの距離を最短化し、サプライチェーンの効率化を実現します。 これは、中国ハブに関わる獲得事例を参考に表したものです。
「海外調達ハブ」とは、さまざまなサプライヤから出荷される日本または第三国向けの輸出用のロジスティクスセンターです。そこでは、さまざまな輸出品の集約、日本などの着地で行っていた作業(店舗ラベル貼り、検品・検針、値札付けなど)、輸出業務を行う付加価値の高いセンターです。
「海外調達ハブ」での作業
ソリューションのポイント
- 委託工場が集積している、中国華東、華南地区に「海外調達ハブ」倉庫を設置。海上コンテナへの商品の積込みは、工場毎ではなく、倉庫側で集約して実施。
- 消費地、主要港に近い日本国内4ヶ所(関東・関西・中部・九州)に地域別の物流センターを設置。
- 単一だった目的地の港を物流センターの最寄の4つの港に向け国際海上コンテナで輸送。
- 中国調達ハブ倉庫で検針、検品、流通加工、値札付け、店舗ラベル貼付を実施。
- 中国調達ハブ倉庫では、日本側バイヤーのサプライヤ(委託工場)とのコミュニケーションを一部代行。
- 中国調達ハブ倉庫は、物流園区機能を利用した場合、非居住者在庫で保管も可能。
効果・メリット
- 各委託工場毎、商材別の海上コンテナ輸送から、調達ハブを利用した集約輸送に変更し、積載効率向上、輸送頻度調整の自由度が向上。
- 日本国内の物流センター(4ヶ所)の最寄の港向けに国際海上コンテナ輸送し、商材別拠点からの全国配送を消費地に近い物流センター(4ヶ所)からの地域別配送に変更して、各店舗までの国内輸送費用を削減。
- 全国配送から地域別配送に変えることによる店舗での商品受入回数を削減。
- 消費地の近隣での物流センターの運営で、リードタイムの圧縮、柔軟な緊急対応を可能にし、販売機会損失を回避。
- 中国側での検品、検針、値札付け、流通加工、店舗ラベル貼付実施により、国内物流センターの作業、店舗内作業を軽減。各作業を中国側で完結することでのコスト削減。
- 調達ハブ倉庫において、非居住者在庫で季節波動の大きい商品を保管することで、日本側倉庫面積削減、在庫の適正化。
ソリューションの特長
中国における51都市、211拠点のネットワーク
日系物流企業最大の拠点保有による、最適な倉庫を提案いたします。
また、委託工場の集積地として新たに注目される、ベトナム・カンボジア等ASEAN各国においても同様のソリューションを提案いたします。