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第3回 リコーロジスティクス株式会社
お客さまの声
第3回 リコーロジスティクス株式会社生産物流事業本部 サプライ事業部
福井物流部長 村山正明 様
福井物流センター輸送課 サブマネージャー 名木章一 様/高間美緒 様
リコーロジスティクス株式会社様は、リコーグループの製品・資材等の国内外の物流全般を担当している物流専門会社です。鉄道輸送ご利用の歴史は古く、当社とのお付き合いも40年になります。今回は生産物流事業本部サプライ事業部の福井物流部をお訪ねし、環境負荷軽減の取り組みや、情報システムの導入・活用による業務効率化やスピードアップについてお話を伺いました。
トナーなどサプライ製品を国内外に供給
村山様: 当社は、東京五反田に本社を構え、年間売上614億円、国内30拠点、海外9拠点で従業員数は約2000名、リコーグループの物流全般を担当する機能分担会社です。私どもが所属しているのはサプライ事業部で、沼津と福井を担当しています。
「安全・確実な物流」「環境負荷の少ない物流」「効率的な物流の実現」という3つの方針のもと、調達物流、生産物流、販売物流、リサイクル物流のそれぞれの分野で、できるだけ環境負荷を減らしながら効率的な循環型の物流を推進しています。
福井物流部は、生産物流の部分で、リコーのコピー機やプリンターに用いる、トナーなどのサプライ製品をさまざまな拠点を経て全国に供給し、同時にお客さまから消耗品を回収しています。リコー本社の事業をサポートする5つの強化事業のうちのひとつが、われわれのサプライ事業なのです。
具体的には、サーマル(紙)、リボン、トナーなどを生産するサプライ系の工場に原材料を供給しています。できあがった製品はダイレクトにお客さまにお届けするものと、国内の生産関連工場でもう一度加工するケース、さらには海外へ輸送するケースの3つのルートがあり、それぞれが我々の事業の軸となっています。現在、国内向けには沼津、海外向けには横浜の2カ所がメインです。運ぶものはサーマル、トナーが増えていますね。北米でのバーコードラベルの需要が伸びていることも影響していると思います。
鉄道輸送のメリットは「コストダウン」と「環境対策」
村山様: 当社の鉄道コンテナ輸送の利用の歴史は長いですね。私がリコーに入社したときすでに鉄道を利用していたので、少なくとも40年近くになるのではないでしょうか。鉄道コンテナ輸送におけるNXさんとのお付き合いもそれ以来続いています。
現在、リコーではグループをあげてモーダルシフトに取り組んでいます。鉄道輸送を利用することで、トラックに比べてCO2排出量を8分の1に削減できるので、効率性も含めてまだまだ拡大するチャンスがあると考えています。福井物流センターだけでも、5トン(12フィート)コンテナ換算で、2011年度の1年間に1369個を運んでいるのですから、そのインパクトは大きなものがあります。
鉄道コンテナ輸送を導入したきっかけは、輸送費のコストダウンでした。鉄道コンテナ輸送は長距離になればなるほどコストメリットがありますので、当初、福井工場からの出荷先は北海道と九州の二方面だけでした。それが時代の変遷に伴って、グループ全体でCO2を削減することが環境問題に取り組むための主要な課題となり、鉄道輸送のウエイトが大きくなって現在に至っています。
トナーなど毎月100個のコンテナで輸送
現在、鉄道コンテナでは主にトナーを輸送しています。サーマルもありますが、輸送中の熱の問題が解決していないところがあり、まだ鉄道コンテナ輸送を使っていないというのが現状です。最近、トナーも鮮明画像を実現するために溶ける温度を低く設定しているため、その品質を維持するための熱対策が必要になると注視しているところです。たとえば、扉を閉めたときの温度を維持できるようなコンテナが開発されるのではないかと期待しています。JRコンテナより温度が下がりやすい保冷コンテナは、資材の運搬に運用しています。
完成製品の状態で輸送するより重量効率がよいため、充填する前の状態のトナーを充填作業先まで運んでいます。荷姿は、基本的には1メートル四方のダンボールの箱です。完成製品の中のトナーは非常に軽いので、言ってみれば空気を運ぶようなものです。トナーだけを大量に輸送し、現地でボトルなどに充填して製品にして供給するというのが基本になっています。
トナーは半期で1500トン、ほぼ全量を5トンコンテナで輸送します。だいたい毎月コンスタントに100個前後のコンテナを利用しています。
環境にやさしい輸送品質がカギ
村山様: 生産事業本部の2012年の合言葉として「物流品質絶対」を掲げ、品質へのこだわりと共に「スピードアップ」を目指しています。またパートナー様を含めて「共に成長」するための改善を進めていこうとしています。これらはリコーグループ全体が進めている「環境と経営の両立」を目指し、グループ全体で同じミッションを共有していると言えます。
物流品質といっても、いろいろな項目がありますが、いちばんの工夫点は包装資材・梱包資材の品質向上です。以前は輸送中の破れや擦れ、落下といった事例もありましたが、最近はまず聞かなくなりました。鉄道輸送における梱包資材の改善やノウハウ開発も大きな力になっています。
名木様: 最近は環境にやさしく、繰り返し利用できるような素材で輸送用や保管用の資材を作り、荷物の固定などに役立てています。製品や原材料の荷姿はそれぞれ違いますし、重さによっても輸送中の事情が異なりますから、加工が容易で強度が保てるものを作らなくてはなりません。こうした資材は、何度もテストを繰り返し、試行錯誤のうえで実践的に役立つものに仕上げています。それだけノウハウが注がれているところかもしれません。
環境面と効率性の両面を追求
村山様: このほかにも、私たちが取り組んでいるいくつかの環境面の改善があります。ひとつは、コンテナのラウンドユース。輸入や輸出の際に、コンテナを往復で使う試みをいろいろな地区で展開しています。もうひとつはエコ包装をはじめとした包装資材への取り組みです。以前はすべての製品の梱包にダンボールを使用していましたが、今では順次エコ包装に切り替えています。リサイクルが可能なビニール以外、お客さまのところでゴミが出ることはありません。
また弊社はリコー製品の包装パッケージも担っており、さまざまなパッケージングの改善が功を奏して、包装材のコスト53%の削減と、包装材重量の63%の削減に成功しました。世界最高峰のパッケージングコンテストであるワールドスター賞、アジアスター賞、ジャパンスター賞の3つのスター賞を独占して受賞できたことも大きな成果です。
机上の計算になりますが、2010年を振り返ると、鉄道輸送へのモーダルシフトも含め、1億円強のCO2削減効果が出ています。
「鉄道コンテナNAVI」で情報共有が迅速・確実に
高間様: 毎日の業務では、沼津への便は出荷前日の午後にオーダーをかけ、横浜への出荷は当日朝9時くらいまでに依頼をしています。そうすれば福井から横浜まで、翌々日には便が届きます。FAXと電話で注文していたときと比べると、注文後に自分の発注を確認できるメールが届くので便利になりました。
また、列車の遅延情報などもがメールで送られてくるようになった点も助かります。コンテナが今どこにいるか、画面で把握できるようになった点は大きな変化ですね。もし遅延があったとしても、コンテナごとに何が積載されているかも把握できますし、着荷先とリコーさん双方にすぐに連絡ができるところが、とても役に立っています。
名木様: リコーさんには製品の生産計画がありますから、荷物の発地と着地とが着荷情報を共有できるメリットは大きいです。遅延状況によっては、代替品をトラックで輸送するなど、臨機応変な対応が必要になることがあります。まず荷物に関する情報共有が素早くできると、その後の判断もスピードアップできるので、鉄道コンテナNAVIの利用価値は高いと思います。
村山様: リコーグループはもともと、システム改善には積極的な社風があります。業務の効率化やシステム化は、我々も積極かつ柔軟に取り組んでいます。「鉄道コンテナNAVI」導入の前は、FAXで注文をしてFAXが届いたかどうか確認の電話をしていましたが、現在の「鉄道コンテナNAVI」の方が発注ミスも少なくなるでしょうし、相互効率にデメリットがなければ、率先して導入していくという姿勢でした。
また、環境報告をまとめるときは、全国のJRで使用したコンテナ台数と積載重量のデータを東京の本部に送り、それに基づいてCO2削減のデータを算出しています。つい最近も本部から2011年度のコンテナの利用実績と輸送重量について問い合わせが来ていましたが、「鉄道コンテナNAVI」でかんたんに見られるということなら、参考にしてみたいですね。
今後もNXさんからは様々な有益なご提案をいただく形で、我々の事業をサポートしていただくことを期待しています。
【福井県のお問い合わせ先】 日本通運 福井支店 〒918-8012 福井市花堂北1-1-30 TEL:(0776)35-0763
鉄道コンテナNAVIの関連サービス
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- NXのグリーンロジスティクスサービスは、総合物流企業とし幅広いビジネスフィールドの中で、輸送モード転換や輸送効率化、資材リユースによるCO2削減を目的としたサービスから、リサイクルなどの循環型サービスや産業廃棄物処理などの環境保全型関連サービスなど、多種多様なサービスをご提供しています。
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